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MR-Sの編集履歴

2020-09-20 18:26:19 バージョン

MR-S

えむあーるえす

MR-Sはトヨタ自動車により1999年から2007年まで製造販売されたオープンタイプのスポーツカー。

概要

「ドライブを楽しむ」というよりも「運転の修行」になってしまったMR2の反省を踏まえ、後継として設計された。

足回りをヴィッツ等のもの(NBCプラットフォーム)に変更し、パワーよりも運転のしやすさをとる設計となっている。また軽量化のためか、完全なオープンカーとなっている。


車名は日本国外向けも含めてMR-S("MR"はMidship Runaboutの略)とするつもりだったが、言語関係の齟齬によりMR2(フランス語ではMR)が継続され、米国向けは先代でオープンカー仕様の名称として使用されたMR2 Spyderとなった。


スタイル・機構

NBCプラットフォーム採用であるため、トヨタの他の車とあまりにも違う点は存在しないが、設計で新機軸を搭載した点もある。特にトランスミッションはMTの他に、SMT(シーケンシャルマニュアルトランスミッション,つまりセミオートマ)を日本の量産車で初めて採用した。


エンジンは1,800ccで140馬力を発生する1ZZ-FEで、セリカカローラロータスエリーゼなど幅広い車種に採用されていたが、一般的には『カローラのエンジン』として認知されている。


車重は発売時は970kgであったが、年々厳しさを増す衝突安全の法律に対応するため、1020kgまで増加している。


評価

MRのオープンスポーツカーとしては破格の207万円から買えるにも関わらず、車好きたちは飛びつくどころか罵詈雑言の嵐であった。

原因はMRというレイアウト以外は全くの大衆車で、エンジンも足回りもスポーツ走行に適していなかったからである。ヴィッツのプラットフォームにカローラのエンジンを流用して安くしたのだから当たり前といえば当たり前なのだが、やはりスポーツカーは単に安いだけではダメということのようである。

またFFのプラットフォームを前後逆にして使っているので前後重量配分の適正化も今ひとつで、MRというよりはRRに近いバランスであった。


外装デザインはポルシェ風だが、毀誉褒貶あってもデザインだけは絶賛されるMR-2の後継としては魅力が無いとされた。


同時期・同クラスのオープンスポーツカーとしてNB型マツダ・ロードスターが存在したが、ロードスターの販売台数29万台に対してMR-Sはわずか7万台と大差で敗れている。さらに両社の販売力の差を考えれば台数以上に大負けしているわけで、これがトヨタのスポーツカー作りに対する認識を一時的に硬直化させたであろうことは想像に難くない。


歴史

1995年に原型となる『MR-J』という「4人乗り」のコンセプトカーをモーターショーで発表。これは不人気だったのか立ち消えとなったが、1997年にMR-Sの実車に近いコンセプトカーが発表された。

1999年に正式に発売。その後年次改良を経て様々な変更が行われてきたが、2007年に特別仕様車を1000台限定で発売するのと引き換えに、カタログモデルとしてのMR-Sを2007年1月に生産終了。そして2007年7月、予告どおり生産終了およびモデル廃止となった。

これによりレクサスブランドのSC(これも2010年生産終了)を除きトヨタブランドとしてのスポーツカーが消滅し、86の発売までスポーツカー事業から事実上の撤退となった。また6速MT車も、2009年のオーリスRSまで一時的に消滅している。

本車が途絶えてから、トヨタブランドの完全自社開発のスポーツカーの復活は、2020年9月発売のGRヤリスまで約13年を要することになる(86もGRスープラもトヨタ単独で開発された訳ではない)。またMRのスポーツカーはレクサス含め2020年現在も依然途絶えたままで、次期型の確たる噂もほぼ無い。


フィクションでの扱い

  • 頭文字Dにて、小柏カイが主人公・藤原拓海との再戦にて採用する。カイのこだわりでターボチューンはされていないが、そのせいでチームメイトからはパワー不足を心配されていた。
  • ヤングチャンピオン4号より野口賢が連載する『公道ウルフ』にて、主人公の漫画家・直見コウジが所有している。彼の原稿を運ぶ高校生バイトの颯ユウヤが、コウジのMR-Sに興味を示したことからこの物語は始まっている。

関連イラスト


TOYOTA MR-S カラー
ミツバ・ラック MR-S


関連項目

トヨタ スポーツカー オープンカー

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