ドーラスフィンクス
どーらすふぃんくす
「君はなぞなぞが好きなようだね。ファンファーレ!」
「子供達の遊び場なんか作ろうともしない大人達が、自分達の遊びの為なら平気で木を切り倒す。それで子供達を殺してしまうと言う寸法さ。皮肉だね~」
CV/演:市川勇
概要
原典のスフィンクスに忠実な姿で、胸部に付いた目のマークとハテナマークを模した黄金の杖が特徴。人間態も、頭にネメスを被ったクイズ番組の司会者の姿を取る。
その能力も原典のスフィンクスらしくなぞなぞに因んだ物であり、人間の姿で子供達やジュウレンジャー相手になぞなぞを出題し、間違うと正体を現して「お前のような出来損ないは飛んで行ってしまえ~!」と背中の翼で吹き飛ばしてしまう。ただ吹き飛ばされるだけなら良かったのだが、相手はそのまま木に閉じ込られてしまう。
閉じ込め方も木の中に生き埋めにすると言う物理的な物では無く、肉体を木と一体化させた上で魂もそのまま木に繋ぎ止めてしまう点が非常に恐ろしい。
劇中ではそうやって自身のなぞなぞに答えられない相手を、よりによってゴルフ場の建設予定地の木に閉じ込めて一体化させ、生きて身動きの取れないまま建設業者に伐採させようとした。
攻撃手段は他にも、杖からハテナマーク型の火炎弾を連射すると言うのもある。
頭の蛇にはなぞなぞが詰まっているが、同時に弱点でもある。
活躍
第5話「怖~いナゾナゾ」
人間の姿で子供達の前に現れてはなぞなぞを出題。相手が答えを間違えると同時に正体を現し、突風で吹き飛ばした子供達を木の中に閉じ込めていく。
6人も犠牲者を出した所でボーイと遭遇。彼にもなぞなぞを出題し、答えられないのを良い事に木と融合させてしまう。
ボーイが犠牲になった事に責任を感じたダンが神殿を飛び出した為、ゲキとゴウシとメイの3人が後を追って行くと、辿り着いたのはゴルフ場の建設予定地である森だった。
木の中から響く子供の声を受け、犠牲者の子供達はこの森で木にされた事に3人は気付く。
すると其処へドーラスフィンクスが現れ、上記の台詞と共になぞなぞを吹っ掛ける。気持ちがバラバラでチームワークを発揮出来ないまま、プテラレンジャーとマンモスレンジャーはまともに答えられず次々と木に閉じ込められ、残るはゲキだけとなった。
だが、ゲキだけは冷静に4問目まで順調に正解を重ね、5問目に到達。次にドーラスフィンクスの出題したなぞなぞはこれだった。
「第5問!世の中に絶対はないという。それは本当か?」
この問いに対してゲキは「ある!正義だ。正義は絶対勝つ!」と力強く回答。対するドーラスフィンクスは「ブブーッ、違う!悪だ。悪が絶対勝つ!」と言い返し、ゲキも「違う!正義だ!」と譲らない。
最早話が「世の中における絶対の有無」と言う主旨からかけ離れて行ってるが、ドーラスフィンクスが「よぉし!どっちが正しいか私が確かめてやる!」と言って正体を明かした為に両者は交戦となる。
ドーラスフィンクスが杖から繰り出す火炎弾に、龍撃剣で応戦するティラノレンジャー。あちこち飛び回った挙句採石場に雪崩れ込んで戦い続ける2人だが、中々決着が着かない。
そこへバンドーラがドーラセプターを投げた為にドーラスフィンクスは巨大化する。
対するティラノレンジャーも守護獣ティラノザウルスで対抗しようとするが、突如ティラノサウルスの目から放たれた光を浴び、ゲキは見知らぬ異世界に飛ばされてしまった。
第6話「立て!! 大獣神」
ゲキが飛ばされた異世界―――それは前回ゲキが見ていた悪夢のそれだった。東京タワーがねじ曲がり、瓦礫と化した街。その場に転がる4人の仲間の屍。そして砂に埋もれて横たわる巨神。
その光景を前に、5体の守護獣達からリーダーとしての自覚を持って5人の心を1つにする様叱咤されると、ゲキは元の森に戻される。今後の戦いの為に大獣神の力が必要不可欠で、その為にはダイノクリスタルを見つけねばならない。
所在が分からず悩むゲキの元へ、ドーラスフィンクスが再度襲撃。グリフォーザーも援軍に駆け付け、戦いの場は再び採石場に戻る。
そして再度バンドーラの手でグリフォーザーと共に巨大化したドーラスフィンクスは、改めてゲキを追い詰め、踏み潰そうとする。
だが、「そんな事で負けてたまるか!俺はリーダーなんだ!ダイノクリスタルを見つけ、仲間を助けなくては!」と言うゲキの想いに龍撃剣が呼応。光線で採石場の近くの崖を崩し、中から5つのダイノクリスタルが出て来る。
ダイノクリスタルの力で4人が復活すると、心を1つにしたジュウレンジャーはそれぞれの守護獣を大獣神へと合体させる。
初合体を遂げた大獣神との戦闘中、森の伐採が始まったのを受けて子供達を助けようとする大獣神をドーラスフィンクスは妨害。殴り飛ばされると同時に等身大の姿に戻ると、人間の姿でジュウレンジャーに次々とナゾナゾを出して行く。
ここでチームワークが復活し、悩むメイの呟きをヒントにボーイとダンが次々と回答するも、ドーラスフィンクスのナゾナゾのネタは無限。
困り果てた5人だが、ここでゲキが「お前の出すナゾナゾは簡単すぎてつまらないぜ!」と挑発した後、仲間たちにこんなことを言い出した。
ゲキ「スフィンクスはまだ一番難しいナゾナゾを出していない。それが何かわかるか? あいつの弱点についてのナゾナゾさ」
ゴウシ「弱点……」
ドーラスフィンクス「ん?」
ゲキ「そうさ。“あいつの弱点はどこにある?”って聞かれたら、誰も答えられない」
ダン「そりゃあそうだ。それが一番難しいナゾナゾだな」
このやり取りを聞きつけたドーラスフィンクスは、「そいつはいい。じゃあ早速そいつをナゾナゾにして出そうじゃないか!」とその通りの問題を出題。
ドーラスフィンクス「さあ答えろ! 私の弱点はどこだ!?」
「胸だ!」と答えるティラノレンジャーに対してドーラスフィンクスは勝ち誇りつつ、
ドーラスフィンクス「ブブーッ! とうとう間違えたな……胸じゃない! 正解は……このヘビさ! ここに全てのナゾナゾが詰まってるんだ」
と、クイズ出題者のお約束として正解=自分の弱点を公開してしまう。
自身の大失態に気付かぬまま、「この出来損ない野郎が!飛んでけ!」と言って大獣神を木の中に閉じ込めようと元の姿に戻り、三度巨大化して突風を巻き起こすドーラスフィンクス。
するとティラノレンジャーは「罠に嵌まったぞ!今だ、大獣神!額の蛇を叩き斬るんだ!」と叫び、天空から恐竜剣ゴッドホーンを飛来させる。
そのままドーラスフィンクスは大獣神の必殺剣・超伝説雷光斬りを頭部の蛇に叩き込まれて爆散した。
ドーラスフィンクスの敗北と同時に、木の中に閉じ込められた子供達も元通りになった。
余談
モチーフは言うまでも無くスフィンクス。
本編の巨大戦において、大獣神の初の対戦相手となった。尚、巨大化時の声は人語は喋らず、台詞も無いまま倒された。
演じる市川氏はスーパー戦隊シリーズでの出演は今作が初となる。
東映作品ファンには東映不思議コメディーシリーズにたびたび出演していたことでお馴染み。
関連タグ
笑ゥせぇるすまん:ナレーションの大平透の代表作であるTVアニメ版(89~93年版)の第85話「谷間のケヤキ」にて内海賢二演ずるそのお話のお客様の末路が、ドーラスフィンクスが子供達にしでかした仕打ちを彷彿させている。
デスフィアス、冥府神スフィンクス:後のシリーズに登場する、同じスフィンクス繋がりの後輩の戦隊怪人。
ジャガーロード・・・こちらも人間を木に埋め込む能力を持つ怪人。
スフィンクス(ファントム):『仮面ライダーウィザード』に登場するスフィンクス繋がりのライダー怪人。