コンピューター
こんぴゅーたー
呼称
今日、普通に「コンピュータ」(Computer)と言った場合、プログラム内蔵式のデジタルコンピュータのことを指すが、広義では歯車式計算機や計算尺、果てはそろばんなども含む。
Computerはもともと「計算するもの」のことを意味し、かつて手計算を担当する「計算手」がいた時代は、彼らを「Computer」と読んでいた時代もあった。
日本語での呼び名としては「電子計算機」、古風な呼び名としては「電算機」、「電子頭脳」などがある。中国語では「電脳」と呼ばれている。
かつては電子式のアナログコンピュータもあったが、(デジタル)コンピュータの高速・高精度化でその役割を終えた。
機能
初期のコンピューターは、主にシミュレーションや商業会計に使われた。現在は、その用途は計算にとどまらず、文書作成・描画・音楽・機械制御・コミュニケーションなどあらゆる情報を扱う分野に広がっている。
コンピューターは、自動的に計算を行うとはいっても、人間が挙動をプログラムで定義する必要がある。現在出回っている多くのコンピュータにはOSが添付され、それでも足りなければあらゆるプログラムがネット上で配布されているとは言っても「コンピュータ、ソフトなければただの箱」と言うレトロPC時代の格言は、基本的に今も通じる。しかし、現今のコンピュータは、インターネットに自ら接続して情報を集めたり、機械学習で様々な動作を自ら定義したりできるようになりつつある。
形態
初期のコンピュータは、一部屋を埋め尽くすほど巨大なものであった。個人がコンピュータを占有して使うことはできず、オペレーターを通して処理を依頼していた(バッチ処理)。1970年代にマイクロプロセッサが登場してパソコン、ゲーム機、ワークステーションなどが生まれ、個人でコンピュータを持つことができるようになった。
そして今日、その形態はビルのワンフロアを埋め尽くす巨大サーバーから、砂粒ほどに小さいスマートタグまできわめて幅広い。
現在の世界のコンピュータのほとんどは、目に見える形で存在してはおらず、自動車や家電からペースメーカーに至るまで、さまざまな機器に組み込まれたマイクロコントローラ(マイコン)としてその制御を司っている。現代人は、それとは気付かぬまま毎日何百、何千個ものコンピュータにお世話になっているわけである...もっとも、普通「コンピュータ」と言う時はパソコンやスマートフォンなどの汎用のシステムのみを指し、乗り物や家電や医療機器やルーターなどの特定用途向けシステムは勘定に入れていないことがほとんど。マイクロプロセッサを組み込まれたモノを「コンピューター」と定義した場合、21世紀の現在、我々の身の回りにある、あらゆる機器が「コンピューター」になってしまう。
かつて我々の身近にあるコンピューターといえばパソコンだったが、2010年代以降はスマートフォンをはじめスマートウォッチ、スマートスピーカーといった多彩な形態の(汎用)コンピュータが登場し、一人で多数台のコンピューターを使いインターネットに常時繋がるようなライフスタイルが広がりつつある。
主なコンピューター機器
サーバー(ファイルサーバ、メールサーバ、Webサーバ、アプリケーションサーバ、スーパーコンピューター=HPCサーバなど)