「一緒に世界を塗り替えましょうね……な、なんちゃって、ウフフ、エヘヘ……!」
プロフィール
概要
『Fate/Grand Order』に登場するフォーリナークラスのサーヴァント。
期間限定イベント『虚数大海戦イマジナリ・スクランブル』開始に伴い期間限定で実装されるが、全プロフィールがイベントクリアまで開放不可となっており、正体の一切が謎に包まれている。
真名
ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ。
「ひまわり」「夜のカフェテラス」「星月夜」などの作品を描いた、19世紀ヨーロッパで活躍した男性画家。
その時その時の感情によって同じものでも見え方が違ってくるはずだという思想のもとに、「絵の中に感情を組み込む」ことを試みた後期印象派画家で、鮮烈な色彩と力強い線が彼の絵の特徴である。
……"活躍"とは書いたが、生前当時売れた作品は1枚のみと、生前は一切日の目を見る事がなかった人物としても有名であり、巨匠とまで言われる現在の評価は、彼の死後に再注目された結果である。
それ故テレビや歴史物では「理解されなかった悲劇の画家」というフレーバーで語られる事も多い。同じ印象派のゴーギャンと共同生活をしていたことでも知られる。
生来偏屈かつ激しい気性であったとも言われ、画家として一向に芽が出ない人生を過ごす内に、自分の耳を切り落とすなど狂気に陥ったかの如き異常な行動が増えていった。最後は精神病院に収監されて療養生活を送った末、拳銃自殺により37年の短い生涯を閉じたとされる。
FGO作中では史実とは異なる少女として召喚される。
Fateシリーズではこうして性転換したサーヴァントが召喚される時、
など、一応何かしらの理由付けがされている。
しかしゴッホは、型月世界においても男性であった事を示すはっきりとした物的証拠が残っているとされ、史実との食い違いを考察されるという異例のケースとなっている。
人物
気弱で自虐的で陰気という性格の少女だが、その精神はかろうじて意思疎通が可能というレベルの重篤な狂気に侵されている。
無邪気に振舞ったかと思えば、自らを責める言動が頻発する等、常に情緒が不安定。感情の振れ幅も激しく、その言動はイマイチ一貫していない。
たびたび「ゴッホジョーク」と称して一発ギャグを披露することもあるが、突拍子もないタイミングで繰り出してくる上に本人の眼が笑っていないので面白いと思えるかも微妙なところ。
記憶にも混濁が生じており、自身をゴッホであると語る一方で「生前の男としての記憶」と「女であるという事実」との矛盾については本人ですら折り合いがつけられていない。
本人はそのことを指摘されるとパニックに陥る上、自分自身がゴッホではないのではないかと疑い出すため、同じノーチラスに乗り合わせたメンバーからは「怪しいが、他人を出し抜けるようなタイプでもない」と見られていたようである。
同じく狂気に囚われたサーヴァントといえばジルやサリエリ、それからバーサーカーの面々が既に登場しているが、かれらの狂気は「他者を害する」方向に向かっているものがほとんど、というか全てであった。
しかし、ゴッホの狂気は「自分を害する」方向に向かっており、パニックに陥った時に自傷行為に走るのがそれまでのサーヴァントとの大きな違いだろう。
再臨段階を進めると姿が大きく変わるが、この際見た目だけでなく性格もアグレッシブなものに豹変する。
能力
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
---|---|---|---|---|---|---|
藤丸立香 | E | B | C | A | D | A+ |
スキル
領域外の生命(A) | 外なる宇宙、虚空からの降臨者。邪神に魅入られ、権能の先触れを身に宿して揮うもの |
---|---|
狂気(C) | 不安と恐怖。調和と摂理からの逸脱。 周囲精神の世界観にまで影響を及ぼす異質な思考 |
道具作成(B-) | 魔力を帯びた器具を作成可能 |
神性(B+) | 外宇宙に潜む高次生命の●●となり、強い神性を帯びる。 計り知れぬ驚異。その代償は、●● |
向日葵の呪い(A) | |
虚数美術(B+) | |
黄色い家(A+) | |
澪標の魂(EX) |
宝具
星月夜(デ・ステーレンナフト)
宝具名の『星月夜』はゴッホの作品の日本語名でのタイトルから採られており、宝具名の読みもオランダ語の原題である。
ゲームでの性能
関連人物
生前
テオドルス・ヴァン・ゴッホ
弟。家族とも確執のあったヴィンセントにとって唯一の理解者。彼の援助があったからこそ、ヴィンセントは絵画に集中できていた。
兄の自殺を期に体調を崩し、翌年に後を追うように亡くなった。
ゲーム中では愛称のテオと呼ばれる。
友人となり、そして決裂した芸術家。
史実では男性…なのだが、彼女は「ちゃん」付けで呼んでいる。
大ファンの画家であり、生前においてもその浮世絵に強い影響を受けていた。同じサーヴァントとして現界していることに、逢える機会があると感激し、また北斎が描いていた肉筆画を見て感銘を受けていた。
Fate/Grand Order
エンジンやベーカリーは好意的だが、キャプテンは正体不明のフォーリナーという点から警戒気味。
主人公と意見をぶつけた末に根負けし、今は様子を見ることになる。
同じフォーリナーとして互いに関係を築いており、ゴッホには姉妹のように接している。
余談
担当声優の高橋花林は『アイドルマスターシリーズの登場人物である森久保乃々を担当しており、声色や口調が近いこともあってか、プロデューサー兼任のマスターはそちらでの愛称(?)である「森久保ォ!」を転用して「ゴッホォ!」と呼び始めている模様。
第二および第三再臨の姿から、ボイジャーやXXを除いたフォーリナー達同様「外なる神」と融合している可能性が示唆されており、最も有力な候補者に旧支配者『ヴルトゥーム』が上がっている。
元ネタであるクトゥルフ神話の中ではマイナー中のマイナーな邪神なのだが、血縁関係で見れば割と道理にかなっていたりする。
なお、第三再臨の外見は日本がかつて打ち上げた人工衛星ひまわりを元にしているのでは?という説がある。
同イベントで実装されたネモの名前から名付けられた太平洋の到達不能極は「ポイント・ネモ」と呼ばれており、そこはルルイエの所在地であり、「人工衛星の墓場」という別名を持っているからではないかと思われる。
関連イラスト
関連タグ
Fateシリーズ Fate/GrandOrder サーヴァント フォーリナー(Fate)
ここから先ネタバレ注意
ストーリーを進めていくと、彼女は完全な幻霊ゴッホの変質体ではなく、とある女性と「つぎはぎ」された複合サーヴァントであることが判明した。