黒いツムリ
くろいつむり
『仮面ライダーギーツ』第46話「創世Ⅷ:さよなら、ミッチー」に登場する黒装束姿のツムリの呼称。通称は黒ツムリ。別名としては「偽ツムリ」。
ジットが創世の女神となったツムリが流した涙からヴィジョンドライバーを使って新たにデザインした「バッドエンドゲーム」のナビゲーター。オリジナルに由来する創世の力を有しており、相手のギラギラを吸い取って願いを叶える能力を持つ。
ただし、ギラギラを渡した相手が消滅するとその願いは無効になる。ギラギラの不足やゲームの仕様とも取れるが、「恒久的に世界を改変できる」英寿やツムリに比べると限定的な力と言える。
誕生間もないため、かつてのツムリ同様に言動は何処か機械的。
第47話でスエルが終幕のデザイアグランプリを開催すると同時にデザイアドライバーと真っ黒なIDコアの配布を始めた。
第48話で開始されたデザグラではツムリとは逆向きに変身ポーズを行いライダー達を強制エントリーさせ表向きの進行を担った。
その後、英寿がリガドΩに変身しているスエルに相対している間にそっと姿を消し、神殿を離れようとしているツムリを背後から見ていたが……
公式サイトでは、創世の力から零れた涙(エキス)から誕生した為、「ヒートヘブンは関係ない」、「次期創世王はブラックツムリ?」等とネタにしている。
英寿の前に表れ、彼を撃ったツムリ。
しかし、それは黒いツムリが彼女を乗っ取って行ったことであった。
オリジナルと同一存在であるためできた芸当である。
わざわざツムリ…もとい自身のオリジナルを使って英寿を撃たせることで彼女を絶望に叩き落とし、徹底的にギーツ陣営を滅ぼそうとするスエルの策略が透けて見える。
しかし英寿は、神として転生した。
彼は元々、その出自故に輪廻転生を繰り返す存在。母との約束で神になることを決めていた彼は、肉体こそこうして撃たれたがそこから神として蘇ったのである。
そして英寿はスエルを打ち倒し、誰もが幸せになれる新世界を創世したことで、黒いツムリは存在を保てなくなり、他の未来人共々消滅した。
本物のツムリはというと、英寿自身の意向で己の存在を誰も覚えていない世界で、彼を祀る祠を守る巫女として生きていた。後にジーンから幸せのための新たなデザグラのナビゲーターを頼まれ、これを快諾している。
「バッドエンド」の完遂という、完全に道を外れた運営の目的によって生み出され、「破壊の女神」として最後まで道具として使われた彼女は、様々な人々との関わりを通して成長したオリジナルとは異なり、結局何ももたらすことなく消えていった。