ギルバート・スタイン
ぎるばーとすたいん
芸歴という名の概要
空の軌跡
リベール王国の名門校ジェニス王立学園在学時は優等生・かつ正義感溢れる俊英であり、後輩である王女クローゼ・リンツも頼りになる先輩のひとりだったと語るほどだった。
卒業後は王国の港湾都市ルーアンの市長モーリス・ダルモアの秘書に抜擢され、ダルモアの補佐を務めるが、これが彼にとって転落のはじまりとなった。
「FC」においてもダルモアの秘書を務めていたが、実のところダルモアは裏では多くの悪事を重ねており、ギルバート自身も感化されて王国軍情報局とともにダルモアの暴挙に多く手を貸し、さらには他人を見下すナルシストに堕していた。そしてついにはダルモアと共にマーシア孤児院を放火、それが露見されダルモアともども逮捕、失脚してしまう。
FC終盤に発生したアラン・リシャール率いる王国軍情報局によるクーデターの混乱に乗じて収監先より脱獄、そして結社『身喰らう蛇』に身を投じることになった。本人曰く「結社こそが自分に相応しい」とのしあがる野心を抱く。「SC」ではその邪心ぶり…もといお笑い芸人としての素質を認められたのか、自ら「結社の期待のホープ」と称して再びエステルの前に姿を現すが、エステルの危機に駆け付け、かつ元結社執行者のヨシュアに「(結社の人間として)向いていないよ」とダメ出しの上で返り討ちにされて敗退。執行者カンパネルラの元で芸、もとい暗躍活動をさらにみがくが、行えば失敗続きと空回りの連続で何度も「おしおきだべぇ~」という有様である。
とりわけ、王立学園をカンパネルラの許可なく勝手に占拠したことについてはカンパネルラのみならず奪還側のエステル・ヨシュアの怒りを買うばかりか、後輩であるクローゼからは失望の念を表されてしまう。
そして終盤・最後の決戦地たる空中都市「リベル=アーク」でも結社の一員としてエステルらを新型人形兵器を用いて襲撃するも、「新型人形兵器持ったところで、アンタが強くなったわけじゃないでしょ」とエステルに見透かされて撃退されてしまう。
3rdにおいては冒頭で教会騎士ケビンと従騎士リース二人の前に姿を現わすが、リースの法剣の一撃で伸されるのみならず「所詮小物。雰囲気からして。」とカンパネルラ以上に酷評される。その後起数々の場面でいじられる展開が続き、ある時は悪魔に追いかけられ、またある時は磔の刑にもさらされ、挙句は闇の国に放り込まれながらも芸を磨く。また、結社での経験を活かして「肉体改造論」という本も執筆している(内容は読んだ者が目を背ける者、気分を悪くする者、同情する者と結構エグいもののようである)
本作より自身の駆る飛行人形兵器・G=アパッシュを用いており、終盤、闇の国のアルセイユにドラギオンが襲撃してきた際は「俺に任せろ」と死亡フラグ全開の台詞を吐いて出撃、ドラギオンを撹乱してアルセイユを逃がす役をこなし、シリアスに転向するのか?…と思ったら、そのあとドラギオンがさらに2体襲いかかり「助けて女神さまぁぁ」と泣きを入れて空の彼方へと消えていった・・・・しかしそんなフラグも何のその、ちゃっかり生き残る事はでき無事影の国から生還する事に成功する。
カンパネルラからは(おもちゃとして)気に入られており散々振り回されつつ命の危機を救われたりしている。とはいえ、人を平気で殺められる度胸や冷酷さが足りないために、のし上がるにしても執行者に未だなることができず結社の兵隊である強化猟兵の一兵に甘んじている状況である。
閃の軌跡Ⅳ
そして4年後の『閃の軌跡Ⅳ』でまさかの再登場を果たす。
空の軌跡SCでは強化猟兵中隊長だったが今作では連隊長に出世しているが、性格は相変わらず不意打ちや人質を取るような卑劣漢で、部下から「前置きが長い」と呆れられるほか本編でもイシュメルガの呪いを強く受けた帝国衛士隊がミュゼの祖父・イーグレット伯爵に向けてためらいなく発砲しようとするのを目にしたときは怖気づくなど、成長もなければ度胸のなさも相変わらずだった。(出世したのも強化猟兵は人員の入れ替わりが早いため恐らく隊内ではもうベテランであることからキャリアの差でそうなったと思われる)
生身で銃を持って戦うのと、空の軌跡3rdより操る人形兵器G・アパッシュに搭乗して戦う2つの戦い方を持っている。また生身ではジャンピング土下座をしながらも、爆弾を取り出して相手を騙し討ちするはずが自分の足もとに投げてしまい自分も爆発に巻き込まれる「仲直りをしようじゃないか!」という卑怯な攻撃をかけるつもりが・・・という芸人技とまである(加えて被ダメージ量が受けたプレイヤーよりも自分の方が大きいというネタぶり)。もっともG・アパッシュの戦闘能力はわりと高めで、Sクラフトまであるため油断すると全滅するおそれもある。
また、後半のサブイベントでは魔女の里・エリンに侵攻し、F・ノバルティスが制作した通信妨害装置の実験を執り行うが、リィンら新旧Ⅶ組一同や当時第Ⅱ分校教官のランディと留学生ティータ含めたトールズ第Ⅱ分校生徒一同、そして協力者(アガット・ティオ・シャロン・デュバリィ)に察知された上で強化猟兵ともども叩きのめされ、魔女の長ローゼリア・深淵の魔女ヴィータ・リィンの同級生エマという三大魔女に灸を据えられた上で最後はカンパネルラによって制裁されてしまう。
ラストダンジョン突入ではカレイジャスⅡを撃墜すべく迎撃するが、カレイジャスⅡの追尾レーザー砲含めた最新鋭兵装に「卑怯だろ!!」と慌てふためいたところで主砲の一撃を喰らって乗っていた飛行艇を落とされ、あの有名なセリフを言いながら墜落していくなどイロモノのセンスは衰えていない、というよりそれでいいのか。
余談ではあるが元結社の執行者であり現在ジェニス王立学園生であるレンは後輩(結社の)であり先輩(ジェニスの)でもある。
創の軌跡
創の軌跡でも登場するが、ほとんどエピソードでの登場である。結社の新人セドリック・ライゼ・アルノールがなかなか結果を出せないことをいいことに大口を叩いたが、かつての身分への未練と甘えを乗り越えた彼に逆にやられ、逆ギレして人形兵器を持ち出しても負けてしまう。それが執行者になれる者となれない者との差とも言えた。
追加エピソードでは温泉郷ユミルの雪山で訓練をしていたところをブライト家に発見され撃退される。しかも自らの登場する兵器に改造しすぎたことが原因で導力機関が暴走し自爆…する前にカシウス・ブライトの棍による一撃で雪崩が起きないように吹き飛ばされてしまう。
それにしても、空で言った自称「結社の期待のホープ」はどうしてこうなった。