概要
トネ・コーケンの小説『スーパーカブ』の登場人物。
アニメ版の声優は七瀬彩夏
成績優秀・スポーツ万能だがクラスではあまり積極的に話す方ではなく、自ら望んで一人でいる少女。
主人公の小熊とは同級生で、小熊がカブ乗りであることを知って接近し、一緒に昼食を食べるようになってから交流を持つようになる。
名前の由来はエッセイストである三好礼子とされている。なお小熊同様作中では苗字は明かされていない。
生い立ち
父は東京都某市の議員、母は東京で弁当会社の社長。
中学までは東京都内の実家に住んでいたが、高校入学後は実家を離れ、普段は旧武川村地域の別荘地のログハウスで一人暮らしをしている。
容姿・性格
長身で黒髪の長髪。スタイルも良く、小熊の第一印象は「近寄りがたい美形」である。漫画ではこれが強調されているが、アニメではここに配慮してか露出は控えめになっている。
性格はかなりのマイペースで、高校になってから一人北杜で生活を始めたことからそれを伺い知ることができる。またカブへの情熱は凄まじく、自分にとってカブは生活の道具や趣味で乗るようなものではなく、「自分自身の生きる理由」であることを小熊に吐露している。実際カブのことになると旺盛になり、愛車のMD90で富士山登頂に挑戦する、公道で無茶な走りをするなど奔放な性格を見せ、「礼子」の名前にそぐわない礼節を欠いた言動をすることもある。もっとも、普段から他人に感謝や謝罪をしないらしい。
バランス感覚が悪く、小説では高校2年の9月まで自転車に乗ることができなかった(それを知った小熊の特訓によって乗れるようになっている)。
カブ関連のコネクションが広く、欲しいものがあればそれを生かして手に入れている。先述のMD90もモノがモノなだけに普通の人なら入手すら困難であるが、礼子はその上物を手に入れている。またカブ関係の噂にも敏感で、小熊が所有するスーパーカブ50の「曰くの正体」を知っていた。
カブにのめり込んでいるため成績優秀にも拘らず進路もあまり考えておらず、小説第6巻では大学進学をする小熊と椎に対し、自身はカブに乗って世界中を旅することを目指している。
小熊との関係
カブに惹かれ始めながらも人付き合いがうまくできない小熊に接近し、あの手この手でフォローやアドバイスをしている。小熊が欲しいパーツがあればコネクションを使ったり、ネットでどれがいいかを探したりしてくれる。最初は小熊の警戒心が強く、なかなか打ち解けない状況であったが、カブを使っての富士山登頂の無茶ぶりを語ったのを機に小熊の内面が表に出るようになり、それ以来行動を共にするようになる。
詳しくはれいこぐを参照。
アレな人物として
上述だけであれば「カブ好きの男勝りな美少女」で済むが、実際は以下の通りかなり危険な言動が目立つ。
- 【アニメ】第4話で富士山のアルバイトをする時も小熊の「どこへ行くの?」との問いに「近くて、遠い場所」という同じKADOKAWAのある作品を連想させる発言。
- 【アニメ】第5話のバイト回ででカブを使っての坂路確認でバランスを崩して派手に転んでいたが、富士山五合目以上の悪路とはいえ派手に転び、悔しさのあまり「チクショ―――――――!!!!」と叫びながら富士山を殴る(この回ではそれまでのクラシック調ではなくロック調の曲が流れたため、異色な感じが際立っている)。
- 【アニメ】第6話の修学旅行で小熊と一緒にお風呂へ入ったとき北杜から鎌倉までカブで来た小熊の話を嬉しそうに聞くも、その顔つきが「若い娘に下心のあるオヤジ」そのもの。
- 【漫画】ウインドシ-ルドを装着したカブの試乗のためフルフェイスのヘルメットを被ったまま信用金庫の窓口へ向かう(知り合いの信用金庫課長曰く「まるっきり強盗」「銃とか持ってたら数え役満」)
- 【漫画】椎の父親からインナーを貰うも誰もサイズ調整ができず、礼子に聞いた結果返ってきた答えが「切って糊で貼るぐらいならできる」。
- 【漫画】小熊が伸びて切りたがってた髪を「オーバーホールより楽でしょ」と言ってノリノリで切り、案の定失敗して小熊が卒倒(その後椎の仕上げで事なきを得る)。
- 【漫画】「服が汚れる」という理由で小熊や椎がいるのにもかかわらず生まれたままの姿でカレーうどんを食べようとする(それを見た小熊が自分のつなぎを投げつけて「着て」と怒っている)
このようにKADOKAWA屈指の残念系美少女っぷりを見せつけており、作中でも小熊や椎の反応がこれやこれになっているのはいうまでもない。
所有バイク
ホンダ・MD90
最初に所有していたバイク。郵政カブのコレクターから譲ってもらったもので、礼子は各所を改造して使用している。
改造の目的は上述の通り富士山登頂に挑戦するためで、高校2年の夏に富士山の山小屋のアルバイトの際に持ち込み、運搬用ブルドーザーの走路確認で使用している。転倒を繰り返しながらも最終的には八合目付近まで運転している。
ホンダ・CT110
富士山挑戦後より乗っているバイク。MD90を修理するがてらオフロード対応のCT110に惹かれ、知り合いの伝手で探していたところデッドストック品があったため手に入れている。
本人が電子制御型を好まないため、いずれも中古・新古のキャブレター車である。