概要
CT110
スーパーカブをベースにレッグシールドを取り外し、更に足回りを始めとした種々の仕様変更によりオフロードへの適性を高めた多目的バイク。
よりアクティブな運用が好まれた海外市場向けに仕様変更された、後述のトレイルシリーズの中の一台であり、レッグシールドの撤去、リアスプロケットの追加、ハンドルのアップハンドルへの変更、更に副変速機を搭載し、テレスコピックサスペンションなどの専用装備が奢られて、単なるカブの派生型ではなく、独自のモデルへと発展したのがCT110である。
国内販売は1981年から1983年の短期間のみ発売されたが、根強いファンも存在しており、個人で輸入したり、かき集めた部品でスーパーカブをカスタムしたりとあの手この手で愛され続けた。
その後もオセアニア向けに2012年まで製造されていたが、2013年に発売したクロスカブに席を譲る形で生産が終了した。
CT125
2019年の東京モーターショーで、スーパーカブC125を基にしたコンセプトモデル「CT125」を出展。
LED灯火やディスクブレーキなど装備を大幅に近代化したものの、その見た目はまさにハンターカブの再来であった。
後に市販化が発表され、翌2020年6月に「CT125ハンターカブ」の名で発売した。
スタイルはコンセプトモデルを微修正した程度で、おおかた原型を留めている。
生産はベース車同様タイで行われており、日本製のスーパーカブシリーズとは設計が異なる。
本車はカブシリーズとして初めて、ABSと前後ディスクブレーキを採用した。
ただし、CT110の特徴であった副変速機は装備されていない。
これはレジャーバイクとして方向性を改めている為である。
前身
C100H/C100T/CA100T トレイル50 1960~1962
本田技研工業がスーパーカブ(49cc)を基に開発した小型バイク。
海外市場で広い農場や牧場などを手軽に移動できるバイクが求められたことが開発のきっかけとなった。
リアスプロケットを二つ搭載し、ライダーが必要に応じてチェーンを付け替えるものだった。
スーパーカブからレッグシールドを撤去し、タイヤをブロックタイヤに替えてお馴染みのビジュアルは概ね完成しているものの、マフラーはまだ低い位置にある。
C105H/C105T/CA105T トレイル55 1962~1965
ほとんど差はないがスイングアームの幅が少し広がった。排気量は54ccに増強、更に1963年からはアップマフラーを搭載した。
日本国内にもハンターカブC105Hの名前で少数が導入、名前の由来は米国での販売にあたり猟師向けの需要がプッシュされたことに影響していると思われ、オプションでライフル用のラックも用意されていた。
CT200 トレイル90 1964~1966
スーパーカブCM90をベースに開発、87ccに強化された。ハンドルはバーハンドルになり、ハンターカブのデザインが概ね完成された。
CT90 トレイル90 1966~1979
89ccに若干強化され、副変速機によりリアスプロケットを乗車中に変更できるようになった。
ホンダの命名基準変更により馬力が車名に表記されるようになった。
関連項目
礼子(スーパーカブ):ストーリー途中でCT110が愛車になる。