概要
騎士ガンダムと武者ガンダムが夢の競演をしたSDガンダムのシリーズ。ただしガンダムなどのメカは機兵と言う巨大ロボットとして登場しており、登場する人間キャラクターは本作オリジナルである。またモンスターも登場する。
コミックボンボンで漫画が連載され、ワンダースワンとPlayStationでゲームが発売していた。
スワン版は『武者伝説』と『騎士伝説』の2バージョンで原作に沿ったストーリー。
PS版は原作終了後のオリジナルストーリーで展開する。ゲーム内容もカスタムロボに近い対戦アクションになっており特徴付けされた複数の機体で遊ぶことが出来る。
ストーリー
暗黒大陸を拠とするザード帝国が騎士の国ラクロア王国と武者の国天宮に対して行った侵略戦争である大戦は英雄機騎士ガンダムと武者ガンダムの活躍で終戦した。
それから10年後、大戦で活躍した騎士ガンダムは平和のシンボルとしてラクロアの闘技場のシンボルとなっていた。しかしある日大戦で滅んだはずのザードがモンスターと機兵を繰り出してラクロアに侵攻してきた。そんな中ラクロアの騎士見習いマインは人々を救うべく安置されていた騎士ガンダムを起動させ、ザードを撃退した。
そんな中天宮にもザードが攻め込んでおり天宮の武者である勇座も武者ガンダムを駆って彼らと戦っていた。
2機の英雄機を駆るマインと勇座、この二人の戦士に大いなる運命が待ち受けていた事を誰も知らない。
キャラクター
ラクロア王国
騎士の国。ザードとの大戦後も新たな敵に対抗しようと騎士団が日々訓練をしていた。
マイン・ロード
本作の主人公。騎士見習いの少年。
気弱で心優しい少年だが心の奥には、誰にも負けない正義感を宿している。
ザード軍の奇襲とも言える侵攻の際、機能を停止していたはずの騎士ガンダムに乗り込み、自身の意思と勇気の光で起動に成功、以後これの正統なパイロットとなりザードと戦う。
フレッド・ロード
マインの親友で騎士見習いの少年。性格は陽気で快活だが少々配慮に欠けている。
マインを追いかけるかの如く疾風騎士ブルーディスティニーでマインの旅に加わった。
オルドー・ロード
ラクロア騎士団団長でフレッドの実父にしてマインの養父。落ち着きのある好人物。
かつての大戦での騎士ガンダムのパイロットで大戦終結に一役買った。マインを引き取ってフレッドと共に育てた。だが実はマインと勇座のとんでもない秘密を知っている。
愛機は聖龍騎士ゼータガンダム
シルフィ・ミズリア
マイン達の幼馴染であるシスター見習い。他人思いの優しい性格。
フレッドと共にマインを追うように父から譲り受けた流麗騎士ウイングガンダムで旅に出た。
フレイ・リーデンス
ラクロア騎士団の副団長でマイン達の先輩。
気障な色男だが、誇り高く騎士としての腕も確か。
愛機は灼熱騎士F91
ランド・ストーン
炭鉱町に住む気のいい青年。
ザードの侵攻に嫌気が差し、町にやってきたマインに同行を申し出る。大岩すら持ち上げる怪力の持ち主。
愛機は剛烈騎士シャイニングガンダム
シス・ミズリア
シルフィの父でかつてオルドーと共に大戦を戦い抜いた戦士。
穏やかな性格で口調は丁寧。
現在は現在では教会で神父をしている。
天宮
ラクロアよりも東にある武者の国。ラクロアの友好国でありかつての大戦でもザードと交戦した。
真導勇座
もう一人の主人公。天宮の武者で武者ガンダムのパイロット。剣の達人でモンスターすら切り伏せるほどの腕前を持つ。
かつての武者ガンダムのパイロットで武士団団長でもあった真導大善の義理の息子であり、雷破とは義兄弟。
マインとは違い、苛烈な性格で時には非情さも露にするが、心の奥底にはその外面の性格の発端にもなっている傷がある。
真導雷破
天宮武士団団長真導大善の実の息子であり、勇座とは義兄弟にして親友。
腕のいい武者で父が使っていた戦神武者ゼータガンダムを駆ってザードと戦っていたのだったが突如、新型の騎兵である武者サイサリスを強奪しザードへ寝返った。
実は勇座の出生を知っており、彼に対する劣等感が裏切りの理由だったが、勇座に命を救われたのがきっかけで改心、改心後暫くは改修サイサリスに乗っていたが、サー・クイシーとの戦いで大破、最終決戦では天承が用意した父の愛機であった戦神武者ゼータガンダムに乗り換える。
紫苑華月
天宮のくノ一少女。勇座のサポートが任務。礼儀正しく思慮深い。
彼女の父も大戦に参加していた忍者で愛機である翼武者ウイングガンダムは父の使っていた機兵である。
遊嶽斎我山
天宮のとある橋の上で、通る者に決闘を挑んでいた歌舞伎者。
豪快な性格。華月に惚れているが、相手にされていない。
愛機は機巧武者シャイニングガンダム
竜堂寺天承
天宮の将軍の息子。技術者としての才を持つ少年で屈託がなく皆から愛されるタイプ。
乗機は剣神武者ニューガンダム。
真導大善
十年前のザードの“大戦”の武人。勇座の義父で雷破の実父。オルドーとも面識があり、勇座を雷破ともに鍛えながら育てていた。
以前の乗機は戦神武者ゼータガンダム
ザード帝国
暗黒大陸を支配する帝国。天変地異で国土が荒れ始め、更に予言書に従い各国の侵略に乗り出したが2機の英雄機の活躍でそれは阻止されてしまった。
それから10年後に力を取り戻して再び侵略を開始した。13人衆と言う軍から選ばれた精鋭幹部たちが中心となって率いている。
ヒム・サークリット・ザード29世
現ザードの第一王位継承者。プライドが高くややヒステリックな奴。
カイオス・マーク・クロウ
ザード王宮の宰相。まだ若いヒムを補佐する身だが実はザードを利用して世界を支配せんと企んでいる悪党。
10年前に前王であるザード28世を唆して大戦を引き起こしたのも彼であり、今回の大戦も主導している。
オーレン・ウェイン・オレガノ
PlayStation版に登場。ザードの国民で熱血漢の少年。大戦時に敵国のマインに助けられて以降、彼を尊敬し、自身も機兵乗りを目指すようになる。大戦終了後、念願の機兵乗りとなり、機兵競技会に出場。漫画版では最終回で1コマではあるが登場している。乗機はGドラグーン・ソル
ミミ・ポート・ミューズ
PlayStation版に登場。ザードの国民でオーレンの友人の少女。無茶をしがちなオーレンを支え、情報収集でサポートする。ゲーム作品内では、ガイドも担当。漫画版では最終回で1コマではあるが登場している。
機兵
ラクロア
英雄機騎士ガンダム/真英雄機スペリオル騎士ガンダム
元々はザードで発掘された機兵だったがある事情でラクロアの手に渡り、皮肉にもザード壊滅と大戦終戦に一役買った。その後力を失ってラクロアの闘技場にシンボルとして安置された。
しかし10年後にザードが再侵攻した際にマインの呼びかけに応じて覚醒、復活した。
英雄機はバーサル騎士ガンダムほぼそのまま、真英雄機はスペリオルドラゴンがモチーフになっている。
聖龍騎士ゼータガンダム
オルドーが駆るラクロア騎士団団長専用の機兵。ゲーム版では選択次第でフレッドが乗る。
モデルは剣士ゼータそのまま。
騎士プロトゼータという前形態が存在している。
疾風騎士ブルーディスティニー
フレッドの乗る機兵。スピードに特化している。
当初はラクロア王国の倉庫に頭部の無い状態で保管されていたが、近くにあった量産機ジムの頭部を流用して稼働させた。そのため完全に力を発揮できなかった。
物語途中でザード王国が保管していたガンダムタイプの真の頭部をつけられたことで真価を発揮出来るようになった。なおガンダム頭初登場時は乗り手のフレッドが洗脳されていたためEXAM暴走状態みたいになっていた。
最終決戦時に機体色が青から白になった。
流麗騎士ウイングガンダム/神聖騎士ウイングガンダムゼロ
シルフィが父から渡された機兵。空を飛ぶ事が出来る珍しい機兵で法術戦に特化している。
当初はシルフィの力に合わせて流麗騎士の形態だったが、中盤で封印を解除して本来の姿である神聖騎士となった。
機体デザインはSDガンダムフォースの翼の騎士ゼロとして流用された。
剛烈騎士シャイニングガンダム/爆熱騎士ゴッドガンダム
ランドの乗る機兵。剣よりも打撃戦闘を得意としている。
灼熱騎士F91
フレイの乗る機兵。高い能力を持つがラファエルとの初戦では装備が完全な物でなかった為敗北。しかし後にヴェスバーを装備しリベンジを果たす。
天宮
英雄機武者ガンダム/真英雄機 超武者ガンダム
騎士ガンダムと同じくザードで発掘された機兵だが天宮の手に渡り騎士ガンダムと共に大戦終結に貢献した。
英雄機はファーストガンダム大将軍ほぼそのまま。真英雄機はオリジナルデザイン。
戦神武者ゼータガンダム
天宮武士団団長専用の機兵。かつては大善の愛機だった。天承の手で改修されており最終決戦においてサイサリスが大破した雷破にたくされた
モデルは武者精太頑駄無そのまま。
翼武者ウイングガンダム/翔神武者ウイングガンダムゼロ
華月が乗る機兵。すばやさを生かした戦いが得意。
流麗騎士同様乗り手に合わせて翼武者状態だったが、物語中盤で再改修を受けて本来の姿である翔神武者となった。
機巧武者シャイニングガンダム/闘神武者ゴッドガンダム
我山が乗る騎兵で強大な力を誇る。漫画版では最終回のみ登場。
機体デザインはSDガンダムフォースの武者頑駄無爆熱丸として流用された。
砲神武者サイサリス
天宮が建造した決戦用の機兵で砲撃戦特化の機体。しかし完成直後に雷破に奪取され、ザード所属時代は禍々しく改造されていた。
剣神武者ニューガンダム
天承が乗る騎兵で様々なからくりを装備している。
ザード
光霊機ターンエーガンダム
ザード王家に代々受け継がれる機兵。ヒムの愛機。
その他
Gドラグーン・ソル(メイン画像)
PlayStation版オリジナルの機兵で、オーレンの近くに落下してそのまま彼の愛機となった謎の機兵。
Gドラグーン・ルナ
PlayStation版オリジナルの機兵で、Gドラグーン・ソルに酷似した謎の機兵。
その他
『SDガンダム デザインワークスMark-Ⅱ』という書籍には、本作の初期案と思われる画稿が掲載されており、この時点ではゲームボーイカラーでのゲーム化を想定していたとのこと。