概要
日本においては昭和時代に刊行された『世界妖怪図鑑』や、水木しげる氏の『世界の妖怪大百科』に掲載された牛鬼カルフや歯痛殿下(透明骸骨)がベルギーの妖怪であると紹介されているが、どうもベルギー出身であるというのは創作であるらしい。
なおベルギーは今でこそ独立国であるが、かつてネーデルラントと呼ばれていた時代には、現代のオランダ、ルクセンブルクと同一地域であり、さらに歴史上で隣接するフランスやドイツの文化の影響も大きく受けているという。
この地に住んでいたケルト系民族ガリア人の信仰していたケルト神話を元にした伝承や、16世紀の画家ヒエロニムス・ボスやピーテル・ブリューゲルが描いた、名前はついていないがキリスト教の原罪や、中世のことわざなどを元に創造された奇妙な怪物がベルギー妖怪なのかもしれない。
関連イラスト
※ブリューゲルによる怪物
※ボッシュによる怪物