概要
現在のフランス地域に住んでいたケルト人を指す。ガリアというのは、フランス地域に住んでいたケルト人の中で、ローマ人が接触した初めての人がガリー(鶏)トーテムの一族だったため。
ローマ草創期には、イタリア半島にも侵攻するほどの勢力があり、ローマにとっては脅威であったが、地中海全域に覇権を握るようなったローマに次第に圧倒されるようになると、逆にローマから侵攻を受けるようになり、
ローマの侵攻には激しく抵抗したが、徐々に制圧され、ユリウス・カエサル率いるガリア戦争の際に、ガリア諸部族をまとめ上げたウェルキンゲトリクス(Vercingétorix)による最後の組織的抵抗が挫折すると、ローマの支配下に入り、やがてローマ人に同化されて消滅した。
ユリウス・カエサルが自ら執筆した『ガリア戦記』は有名である。
現代でも、フランスの民族主義者は自らのことをガリア人と呼び、「ガリア精神」を強調することがあるが、フランスではフランス語と互いに共存しようと望む意志によって国家が統合されているということになっており、そのような民族概念は公式には否定されている。
ガリア人をモチーフにしたフランスの漫画(バンドデシネ)に『アステリックス』(Asterix)がある。
もちろん、この漫画のタイトル(主人公の名前でもある)は上記のウェルキンゲトリクス(Vercingétorix)にちなんでいる。