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本能型の武将/知略型の武将の編集履歴

2021-08-21 22:00:18 バージョン

本能型の武将/知略型の武将

ぶしょうのたいぷ

漫画『キングダム』に登場する独自設定

王騎「''知略''対''本能''!これは武将の中の永遠の題目ですよォ」


概要

蛇甘平原の戦いにおいて王騎が語った所によると、武将には二種類存在する。


一つは麃公のように戦場を燃え盛る大炎で例える''猛将''

一つは呉慶のように戦場を理詰めの盤面で考える''知将''


彼らの思考が戦場に戦況を生み出し、戦況の変化によって兵士の犠牲が尊いものにも無駄なものにもなり、戦の勝敗に直結する。

そのような戦場の捉え方、あるいは戦況の動かし方を行う武将の型があり、前者を「本能型の武将」、後者を「知略型の武将」と作中では呼称している。


より簡単に表現するなら、戦場の動きに応じて適切な対応を取るにあたり、直感を信じるのが本能型、理屈を信じるのが知略型と言ったところだろう。

後に王翦が解釈したところによると、「武を極めると“起こり”を察知し相手の動きを読む。読めば敵の技は通じずさらに返しの技を出せるようになる。奴らは敵兵の表情や集団の重心やらからそれを読み取る。」とのこと(この“起こり”が麃公が言う火と考えられる)。



ただし王騎や李牧がこの型を意識しているとはいえ、以下の理由により作中でこれらの武将の型が明言されることは少ない。


まず、史実では秦が中華統一するまでの間に名の知れた武将が少ないことから、そもそもの話として武将の把握が困難を極めているのが実状と言わざるを得ない状況なのだ。

一例として、隣国ながらも汗明のような強力な楚将軍を秦の兵士が殆ど知らないと言った具合である。


次に作品の脚本の関係にある。

本作は史実の秦国を中心に構成されているのと、史実で秦の暴威を阻むことができたのはのみであったことから、逆に言えば秦・趙・楚以外は、特に戦で多くと描いても蛇足にしかならないため、その設定まで描ききれないのである。

このため作中時系列の史実で秦と戦の多い趙やはともかく、他の国については戦い自体が簡略化されることもあり、62巻現在において特に本能型の武将と明言されているのは現状で秦・趙の人物のみである(詳しくは下記の一覧を参照)。


そして極めつけは、この武将の型を判別し説明できる登場人物が不足している

王騎や麃公の戦死により長年にわたって武将を見てきた人物(=武将の型を判別できる人物)が不足している他、一つ目の名の知れた武将が少ないことにも関連し、頭角現しつつある武将、他の武将の陰に隠れていた、または諸事情で病死したことにされたため詳細不明な武将、あるいはただ攻撃するのみという戦略も何もない武将と言った世代交代や戦の多様化(?)により、判別自体が困難を極めているのもあるだろう。


なお、現状作中に登場している軍師は全て知略型と言っても良いだろう。

武将と異なり自ら先陣を切って戦うことなく兵士の命を預かるという重大な責任があることから、兵士を切って捨てるにしても河了貂のような葛藤は当然あるだろうし、そもそも知略型の武将の知略は軍師並みであることから、人材を意識するならむしろ、飛信隊のように頭で考えるのが苦手だが強力な武将に軍師を付けるのが自然と思われる。


本能型も知略型も、後天的に身につけられるものである。

作中では知略型の李牧が本能型の麃公の戦術を研究し、李牧軍は本能型と知略型を併せ持った軍になった。


本能型の武将一覧

 主人公。麃公が断じている。

 河了貂が来るまでは彼も作戦を考えていたが、羌瘣不在の際は連敗続きだった。この理由は単に経験不足(周りが言うように馬鹿だった)と言えるが、相対する相手が知略型の軍師だったため、経験不足かつ本能型の武将の信では一線級の軍師には勝てないのも道理である。

 同じ本能型の武将である尭雲との戦いでは、河了貂に代わって指揮を執り、河了貂よりも善戦していた。


 李牧に本能型の極みと評される。

 洞察力が高く、龐煖の矛盾点も理解していた他、


 李牧が評しているが、彼の場合は知略型にも見えるため判定が難しい。

 作中では彼を蜘蛛のように例えることがあり、獲物を蜘蛛の巣で絡め取り倒すような表現が為される他、上記の''起こり''や火を「匂い」と表現している。


 飛信隊が相対した際に貂が苦戦していることから、信と貂が断定。

 同じく本能型である信が指揮を取って善戦できた。


 元々知略型だが、麃公の戦いを研究したことで本能型の考え方を身につけた。


 作中の明言はないが、軍師荀早の存在や自身は頭が良くないことを認めていることから。

 言及は避けるが、別の意味でも本能型と言える。



知略型の武将一覧

 麃公が信を本能型と評した際の台詞より。

 武力も兼ね備えた元六大将軍。


 唯一軍師から六大将軍に成り上がるほど知将だった。

 昌平君の師であり、王翦を高く評価していた。


 王家の本家で現頭首。王騎は分家にあたる。

 胡傷から評価されていた他、朱海平原での戦いでは李牧と互角以上の頭脳戦を繰り広げた。


 若くして昌平君から才能の底が見えないと評価されるほどの天才。

 作中の明言はないが、軍師養成学校を卒業していることから知略型の武将の適正はあると思われる。


 元六大将軍・胡傷の弟子にして、現在の作中の軍総司令かつ軍師養成学校の学長(?)。

 武力も知力も一流で、介億曰く「誇張すれば武力は蒙武級、誇張無しに頭脳は李牧級」。


 王騎も認める知将。

 王騎は本能型の麃公と知略型の呉慶の対決でどちらが上かを信たちに聞いた。


 呉慶の実子にして、軍略家霊凰の弟子。

 函谷関にも掛けられる巨大な井闌車や函谷関の巨大な壁すら貫く床弩といった道具を用いる戦法も取る。


 元々は知略型。上述の通り麃公の戦術を研究したことで、本能型の考え方も会得した。


 国内で戦の天才と評されるが、戦略自体は知略型の李牧も認めている。

 作中で明言はないが、作戦を綿密に考えるタイプなので知略型と思われる。

 


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