概要
性行為への欲求、あるいは衝動を指す。食欲、睡眠欲と並んで動物の三大欲求と言われる。
満たさないと命に係わる他の二つと違って、満たさずとも命に支障はない、という違いがある。その代わり満たさなかった場合、結局その種が滅びることになる。子どもが生まれる仕組みを自分の子どもに対して性欲関係の説明を避けてどう説明すればいいか知恵を絞る親も多い。
動物の生殖本能の現れであり、性行為を行い子孫を残すために存在している。別に子孫を残さないと地獄におちるわけではないし無駄な機能な気もするが、子孫を残すのはもっぱら遺伝子レベルで性欲が強い個体であるという逆説的な理由で存在し続けている。
社会性昆虫はどうなるのかというのが長年の謎だったが遺伝子レベルで考えると辻褄が合うらしい。
ただし、必ずしも生殖だけが目的の欲求であるとは限らないと言われている。とりわけ人間の場合は、性欲の対象や発現のメカニズムが極めて複雑怪奇なものになっており、ひと口に性欲といっても性交に結びつかないものが多い。フェチ、ペドフィリア、マゾヒズム、サディズムなどそのあり方(性的嗜好)は多種多様であるので、「人間だけが変態になる」と揶揄される事も多い。また理性がある程度の段階に到達すると性欲はあるが生殖はしないという生き方も生まれ、現代日本では有史以来珍しい現象である少子化が起きている。
一般には二次性徴を迎え、生殖能力を獲得する頃に発生するものとされるが、それ以前から明確な性欲を抱いている人、逆に性欲を一生覚えない人も数%程おり、性的な事柄に拒否反応を起こす人も存在する。性欲の強さについても個人差が大きい。
逆に言えばよほど特別な事情が無い限り性欲は誰にでも存在する。女性には性欲が無い、性行為をしていない人間は性欲が無い、というのは迷信である。一見関係無さそうな所にも性欲は関係しており、性行為をしていない人はそういった別の形で性欲を発散させているに過ぎない。
性欲が動機となる犯罪は性犯罪と呼ばれ他の犯罪と差別化される。強姦、痴漢などは被害者に強いストレスを与え、人格形成に影響を与えるケースも多い。
宗教によっては堕落をもたらす物、慎むべき物とされ、禁欲の対象のひとつとして数えられる。
特にキリスト教は色欲を七つの大罪に含み、同様に不適切な性欲は罪であるとされている。仏教でも戒律で厳しく規制している。
しかし宗教を広めるのに一番楽なやり方は子供を産んで二世信者にすることであり、キリスト教にしても仏教にしても歴史の途中でウヤムヤになっている。
また、社会が停滞期に差し掛かると思想的に狭量となり、性欲を国家的に統制・規制しようとすることがしばしば起こる。
人類とて所詮動物であることを示すに過ぎない性欲なのだが、恋愛、愛情など人間の感情の基礎になっているとも言われており、なければ人間関係に影響を及ぼしかねない。『技術の発展は戦争とエロ(性欲)によって起こる』と言われるくらい性欲がもたらしたとされる物は数しれない。上記の悪評も性欲が社会に重要な役目を果たしている事実の裏返しとも言える。性欲との適切な向き合い方を学ぶ事は人間にとって大切な事である。
別名・表記揺れ
関連タグ
肉食系 / 肉食系女子 / 肉食系男子 ロールキャベツ系男子
夏至 … 北半球では歴史的に『性欲をかき立てる日』とされている。
賢者タイム … 性欲の向こう側にして反対側。究極の理性。