「我は絶対神…我が内に宿るは、虚無と飢餓…。」
概要
地底冥府インフェルシア最強の冥獣である「冥獣帝ン・マ」が、インフェルシアの神である冥府十神達の頂点に立つ主人、即ち主神である「絶対神」へと転生した姿。
最初は冥獣帝ン・マの姿で登場したが、この姿のままブレイジェルに封印されかけた為に、闇の呪縛転生で自身の片目を与えてブレイジェルを縛り、ウルザードへと変えた。
インフェルシアが復活するとウルザードを僕とし、地上界へ攻め入る事を企むブランケンに門の鍵を探させ、ブランケンの死後は天空聖者の裏切り者であるライジェルに、自分の爪と力を与えてメーミィへと変えて仲間に引き入れると、自分自身が直接復活する為に地上界の人間を生贄するように指示を出して暗躍させた。
記憶を取り戻したブレイジェルによって再封印され、魂として取り込まれたまま転生できずにいたが、冥府十神達によってインフェルシアの全ての歴史上初めて絶対神として転生。
依代に選ばれた冥府神ティターンの肉体を食い破って誕生し、一旦インフェルシアに戻った後にマジトピアに侵攻。破壊の限りを尽くして天空大聖者マジエルの最大魔法すらも食べる事で無効化して撃退してしまった。さらにそこに現れたブレイジェルとサンジェルと戦うが、この2人すらもあっさりと返り討ちにして殺害してしまう。
冥府神スレイプニルを倒したマジレンジャー達の前にその姿を現し、圧倒的という言葉すら過ぎる程の力で追い詰め、さらには時間を食べる事で、自らの手によって破壊された未来へとマジレンジャーを連れて行き、さらに自らが殺したブレイジェルとサンジェルの死体を見せる事で、彼等を絶望させた。
しかし、そんな中でも最後まで諦めなかったマジレッドが発動した「フェイタル・ブレイド」で腹を貫かれ、飲み込んだものをすべて吐き出す呪文の力で時間をも吐き出し、元いた世界に戻された。
そして現れた冥府神スフィンクスと、小津深雪によって冥府神ダゴンの死を伝えられ、さらに倒したブレイジェルとサンジェルがバンキュリアの手で生き返ったを見て、怒りに任せて超巨大化。
世界の全てを喰い尽くそうとしたが、小津一家全員の最強最大魔法「マージ・マジ・マジェンド」を撃たれ、それすらも喰おうとしたが喰べきる事が出来ず、「これが満たされるということか…満ちていく…満ちていくぞ…!」と「満たされる」という初めて知る感覚に歓喜しながら消滅していった。
余談
作中では魔法や時間すらも飲み込んで世界を冗談抜きで一度滅ぼし、マジトピアすら滅ぼして1度はサンジェルやブレイジェルすらも難無く手に掛けた事から、マジレンジャーのみならず多くの視聴者に絶大な恐怖と絶望感を植え付けた。しかも彼の行動動機は別に世界を滅ぼすとか支配するとかではなく、あくまで「自分の満たされない飢餓を満たす」事にあり、ぶっちゃけ世界を滅ぼしたのはその為に邪魔なものを排除しつつ、手当たり次第に自分を満たしてくれそうなものを喰らっていたら、結果的に世界が滅びたというだけである。最期に自分がマジレンジャー達に圧倒されて倒される事すら、初めて自分が満たされる感覚を覚えた事で進んで受け入れており、彼にとっては別に自分の腹さえ満たされれば、世界もインフェルシアも自分の命すらもどうでも良かったという事が窺える。
そのある種善悪という概念すら超越した在り方や、最早強い弱いなどという概念すら超えた圧倒的過ぎる力は、誇張抜きで正しく「神の力と視点」に他ならず、その力を知る冥府十神達(特にリーダー格のダゴン)が一貫して「ン・マの力は絶対である」としていたのは、紛れもなく正しかったと言える。
これらの事から、歴代スーパー戦隊シリーズ史上最強のラスボス候補に毎回名前が上がる常連である。
声を演じた浪川大輔氏は、前作でデカレッド候補のギョクを演じており、2008年にはスピードルを演じている。何故か赤いキャラばかりだが…
モチーフはクトゥルフ。ただし、篠原保は冥獣帝ン・マを描いた時点では意識しておらず、インフェルシアの最深部の窓から触手などの体の一部が見えるというイメージから、まずタコをモチーフにした事からの発展だという。
関連タグ
ロクロクビ/サトリ、ジャアクキング:同時期のニチアサ作品におけるラスボス。
満たされない飢餓の為に暴れていたことや無数の触手でさまざまなものを喰らうなど共通点が多い。
エージェント・アブレラ←絶対神ン・マ→ガジャドム