概要
「海上護衛!本土近海航路の防衛」とは、DMM.comのオンラインSLG『艦隊これくしょん』の期間限定イベントである。2021年10月29日前段作戦開始。後段作戦は11月19日深夜に開始された。終了は12月10日を予定している。
前段作戦が「帰ってきた鎮守府秋刀魚祭り」の名で『鎮守府秋刀魚祭り』と同時に行われ、秋刀魚祭り終了のメンテナンス明けに正式な秋イベント名とともに後段作戦が開始される、という今までにない形での開催となっている。
仕様
全3海域。
11月19日のメンテナンス開始までは、第一作戦海域の攻略に札が付与されないが、後段作戦開始以降の出撃艦艇に対しては出撃識別札「第百四戦隊」が付与されるようになる。
新システム
ステージ
前段作戦
ステージ | 海域 | 作戦名 | 難易度 |
---|---|---|---|
E-1 | 三陸沖/北海道根室半島沖 | 北方海域の哨戒※ | ☆6 |
※11月19日以前(鎮守府秋刀魚祭り期間中)の作戦名は「北海道沖秋刀魚漁支援」。同日まで大淀による海域説明時のボイスが専用のものに変更されていた。
後段作戦
ステージ | 海域 | 作戦名 | 難易度 |
---|---|---|---|
E-2 | 昭南方面~本土航路 | 南号作戦 | ☆12 |
E-3 | 八丈島沖/房総半島東方沖 | 八丈島沖絶対哨戒線 | ☆ |
新艦娘
報酬
ドロップ
新敵勢力
新アイテム
海域突破報酬
初期装備
新規BGM
その他
「おさかな天国」前段作戦、「地獄に仏」後段作戦
前回イベント『増援輸送作戦!地中海の戦い』が「全3海域ながら序盤から姫級が跋扈するうえゲージ数も多く、割に合わないと評されるほどの大変な労力を攻略に要する」ものだったことに対する反省からか、今回のイベントにおいては徹底的に難易度が抑えられており、昨今の『艦これ』においては珍しい「全体的に低難易度」という意味での小規模イベントとなった。
本イベントの特徴を列挙すると以下の通り。
- 前段作戦がドロップイベント『鎮守府秋刀魚祭り』と合同開催されたことで容易な周回を前提とした敵編成となっており、そのうえ『秋刀魚祭り』終了まで出撃制限が一切存在せず、惜しみなく艦隊戦力を投入しての全力での攻略が可能だった
- 後段作戦である第2海域の戦力ゲージボスがなんとただの空母ヲ級改で、随伴も通常海域レベルを著しく上回るものではなく(甲ラストですら随伴に無印の駆逐イ級がいるレベル)、普段からEOを攻略するレベルの提督ならばあまり脅威ではなかった
- ラスボス・潜水鮫水鬼の難易度も五島沖海底姫(2020年夏イベントのE-3=前段作戦のボス)の攻略ノウハウを活かせれば撃破は十分に可能で、装備さえ整っていればどうという事はなく(特効艦や上位の対潜装備で固めていれば装甲破砕すら必要ない)、せいぜい(2期基準の)前段作戦と同等レベルといったところであった
- この為、先制対潜さえできるなら、思い思いの駆逐艦・海防艦を起用する事が可能であった
- 日本近海が舞台という事もあって集積地棲姫などとの対地戦もなく、強敵を相手に多数のギミックをこなす必要も無かった
このため、初心者にとって不利となり得る要素は本イベントではかなり少なく、友軍艦隊本隊実装後の攻略が推奨され理不尽と評されるほどの難度であった直近のイベントと比べ、かなり難易度は控えめと言えるものであった。
度重なる長期戦かつ激戦のイベント海域に辟易し「次はどんな難関海域が来るのか」と戦々恐々としていたプレイヤーからは、今回のイベントは「癒し」と称され高く評価される事になった。
中でも、出撃制限が一切なく周回もしやすい海域でドロップアイテム「秋刀魚」(改修資材やレア装備などの貴重なアイテムに交換可能)を容易に入手できた前段作戦は、プレイヤーが一方的に利益を享受できた要素であり、本イベントにおいて最も評価が高かった点と言っても過言ではないだろう。
また、普段は派遣されていた友軍艦隊だが、実装後初めて一切派遣されなかった。これは友軍を使うまでもなかったというのが正しい。
裏を返せば「すぐにクリアできて歯ごたえが足りない」という事でもあるが、むしろ今までこそが異常だったという指摘もまたある。
深海棲艦と「水産物」
前段作戦であるE1にはギミックが存在しており、第1ゲージ攻略後、ルートから外れたMマス(地図上だと北方領土の択捉島付近)の敵艦隊を撃破することで第2ゲージボスマスが出現する。
これ自体は珍しいことではないのだが、問題はこのマスの敵艦隊名である。
水母棲姫を旗艦とするこのマスの敵艦隊の名は「深海北方任務群 水産物調査集団」。つまり、深海棲艦が何らかの目的で秋刀魚をはじめとする水産物を「資源」と捉え、何やら調査らしき行動をとっている、という事実が発覚したのである。
これにより、彼らも漁をするらしい、という生態(?)が判明した一方、「深海棲艦がなぜ水産物を欲しているのか?」「入手した水産物を一体どう利用するつもりなのか?」などの新たな疑問も浮上することとなった。
人間同様に食するのか、あるいは人間による漁獲から保護する気なのか、はたまた別の目的があるのか…。深海棲艦に魚類や海生生物の特徴を有する者も数多いが、それと何か関係があるのだろうか…?
また、水産物調査の割にその敵編成にはこちら側の秋刀魚漁では出番が少なそうな重巡洋艦(重巡リ級)もいることから、そもそも彼らは本当に自分たちの行動を「水産物調査」と理解して行動しているのか?といった点さえも不明のまま。謎は深まるばかりである。
いずれにせよ、深海棲艦が「魚を捕まえることがある」ことだけは、どうやら間違いない様子。彼らにまつわる謎の解明の一端とも目される事実ではあるが、果たして…?
ガトー級潜水艦、ついに参戦
今回実装された新艦娘・スキャンプは、数多くの日本艦船を海に沈めた事で以前から巷で話題になっていた米潜水艦・ガトー級の一隻「Scamp」がモチーフ元である。
『艦これ』のサービスインから8年半、ある1隻のガトー級が『艦これ』で実装されてもいないのに有名になり、度々実装を期待する赴きも提督たちの間で見られたが、ここにきてついに姉妹艦の実装と相成った。
E-1と沈没海域が近い事もあって本人の実装も予想されていた(事実、ガトー級こと『あの潜水艦型』が実装されると発表された当初トレンド入りしたのはそちらの方であった)が、残念ながら今回実装される事はなかった。
ちなみに今回実装されたスキャンプとは幾度も行動を共にしている僚艦である。
新大鷹型はいずこに?
一方、本イベントにおいて実装された新艦娘のラインナップを見たプレイヤー間では、ある疑問が呈されていた。
というのも、2021年4月26日のC2機関ツイート(リンク先該当ツイート)において発表された、大鷹型とみられる「今年後半に実装予定の新艦娘」が、12月10日に終了した本イベントにおいてもついに実装されなかったのである。
12月中のアップデートで実装されるという事なのか、何らかの事情で予定が変わり今年中の実装が不可能となったのか、まだ定かではない。
なお、丁型駆逐艦の新艦娘(「竹の妹」なので梅以降の松型)も今年度中に就役予定(2021年7月15日の艦これ運営ツイート)と発表されているが、此方も今回実装は持ち越しとなっている。
そして兼任提督は…
アーケード版では当イベントが始まって間もなく『出撃!北東方面第五艦隊』が開始された。2021年春イベント『激突!ルンガ沖夜戦』の時から恐れられていた「ブラウザ版とアーケード版でのイベント海域同時開始」がついに現実のものとなってしまい、どう時間配分するかで悩ましい問題となっている。
幸いにしてこちらも難易度は控えめなのが救いか。(なお、出撃制限が厳しいうえに陸上型がボスとなるE-4が鬼門となっている)