CV:岸祐二(未来への遺産)/ 根本幸多(オールスターバトル)/ 奈良徹(TVアニメ版)・山村響(TVアニメ版・女の顔)
概要
DIOの館に常駐している手下の一人。
DIOの血をもらい、一応不死身になってはいるようだが、スタンド使いではない単なる吸血鬼であり、後頭部に女の顔を出してだまし討ちをする以外になんの能力もない。それでも本人は「無敵の能力」と自負している。
承太郎にあっさりと変装を見抜かれた上、「吸血鬼としての不死身度を、参考のためおもいっきり試してみるかな」という名目でスタープラチナの全力のラッシュを食らってあえなく戦意喪失。DIOが昼間身を潜めている部屋まで案内させられ、DIOが眠っている棺桶を開けさせられるが、開けた次の瞬間、棺桶の中で八つ裂きにされていた。
承太郎からは先述のラッシュを叩き込まれた直後に「いくら吸血鬼だろうがてめーをこま切れにもできるんだからな」と脅されていたため、ある意味皮肉な最期と言える。
その弱さと無能ぶりのため、テレンスやヴァニラ・アイス、果てにはケニーGにまで「所詮きさまはただの吸血鬼、余計なことをしたら俺たちがお前を殺す」と、思いっきり見下されている。そのためか、彼らがやられたことを知った時は「腹の底から『ザマミロ&スカッとサワヤカ』の笑いが出てしょうがねーぜッ!」と喜んでいた。
「ヌケサク」という名前は本名ではなく、彼のマヌケな性格を馬鹿にした仲間たちから付けられた渾名である。「抜作(ぬけさく)」という言葉は「マヌケ」の意味であり、敵であるジョースター一行から「ヌケサク」と呼ばれた際に、同僚からもヌケサクと呼ばれていたことが判明。承太郎を絶句させた。
TVアニメ版ではDIOが自分のスタンドの能力を確かめるためにショットガンを撃たせた部下がこのヌケサクということになっている。
格ゲー版ではストーリー内のイントロ(ジョースターサイド使用時)で登場するほか、DIOにアレッシーの一部の技を食らわすと彼になる。攻略本によると身代わりらしいが、その割にはヌケサクを攻撃すると何故DIO自身がダメージを受ける。
女の顔が出る能力
自分の後頭部が女の顔になる、ただそれだけのもの。
見方によってはラバーソールやネーナ、オインゴのような変身能力ともとれるが、手を変化させられない上に本人がその欠陥に気付いていないため、冷静に見ればすぐにわかる。
無論、応用のしようもなく、上述した変身能力系のスタンド使いに勝る部分が皆無に等しい(戦闘能力の無さについてはオインゴのクヌム神も同じだが、真価である変装の質は比べるべくもない)。
ちなみに、この能力はスタンド能力によるものではない(作者・荒木飛呂彦も明言している)が、能力としている以上単純な整形などの類でもないと思われ、おそらくDIOがかつて使っていた気化冷凍法や空裂眼刺驚と同じく、己の肉体を自在に操作できる吸血鬼の特性を活かした技と考えられる。
実際、頭身や髪の長さを変化させたり、肩や腕、足首の関節を完全に前後裏返すなど、よく見れば超人的な肉体操作を行っているのも確かである。両手の欠陥に気付くなど、もう少し本人に注意力と思慮深さがあればもっとまともな技を編み出していたかもしれない。
そもそも、フクロウのように頭の方を180度回転させれば態々腕と足の関節をねじって裏返さずともよかったのである。(ジョースター一行がそれで騙せるかはわからないが…)
結果的には正解だったものの、本編には「両手が左右逆」ではないが両手が右手になった人間であるエンヤ婆とJ・ガイルの親子が登場しており、それを考えると「手の配列を根拠に敵と見做す」のは早合点だったと言えなくもない。
この2人と因縁が深く、「両手が右手」の存在を嫌というほど認識しているポルナレフであれば、もしかしたら上手く騙せていたのかもしれない。