CV:中原麻衣(OVA版)
演:飯豊まりえ(ドラマ版)
概要
泉京香とは『岸辺露伴は動かない』の登場人物である。名前の由来はおそらく文豪の泉鏡花。
大手出版社の集英社が発行する週刊少年ジャンプの女性編集者。年齢は25歳。彼氏もいる。大きな瞳で某大統領のようなカールのオレンジ色の髪が特徴の美人。
原作では『富豪村』に登場。富豪村の別荘の一区画が、広さ800坪で300万円という破格の値段で売りに出されていることを知った彼女は、自分が別荘を購入する過程に同行して取材を行い、読み切り漫画のアイデアにしてはどうかと岸辺露伴に提案を持ちかけるが、この商談には恐ろしい秘密が隠されていた…。
ドラマ版における設定
原作の京香は『富豪村』のみに登場する、いわばゲストキャラであったが、ドラマ版ではメインヒロインとして格上げされており、露伴との絡みが増えたことは勿論のことながら、第1シリーズでは京香や京香の彼氏である平井太郎(演:中村倫也)が主軸になるようにストーリーが改変及び補完されている。以下、設定の変更点を羅列する。
- ドラマ版では大人の事情で「集明社」「週刊少年ジャンボ」と名前が変更されている。
- 原作では明言されていなかったが、アニメ、ドラマ版では岸辺露伴の漫画の担当編集者と明言されている。また、本人は元々ファッション誌の編集者になりたがっていたという設定も付け加えられた。
- 原作では、OLらしくオフィスカジュアルであったが、ドラマ版第1シリーズでは後ろに大きな黒いリボンをつけ、ショートパンツにカラータイツを履いたロリィタファッションに近い服装に変更(下の画像左)。ただし、第2シリーズでは原作寄りのオフィスカジュアルなファッションへと変わっている(下の画像右)。
原作では露伴に窮地を救われる役どころだが、ドラマ第2話以降(原作では登場しない回)において、『くしゃがら』では彼女もくしゃがらを耳にしているのになぜか取り憑かれず、『背中の正面』では平坂の神隠しを寸前で回避し(振り返りそうになったところでスマホの着信が鳴って事なきを得た)、『六壁坂』では怪異に出遭いながらも寄生されずに済むなど、超常現象に対する妙な回避能力と悪運の強さを発揮している。
露伴は「妖怪でも、取り憑く人間は選別する…か」と呟いており、彼女の無知で無神経ながらも、子供のように純真無垢なところが、怪異や神などの異能の存在を近づけさせないのかもしれない。
原作でも見られた露伴とのコントのようなやり取りも毎回挟まれ、「京香が露伴にウザ絡みする」→「半ギレの露伴に邪険に追い出される(手ぶらのまま追い出すも、再度扉を開けて鞄を渡す)」→「ふくれっ面をして引き上げるも、すぐ立ち直って再訪する」という流れが定番となっており、ホラー色が強くなりがちなドラマ版においては貴重なコメディリリーフとなっている。
余談
- 原作では、岸辺露伴の年齢が27歳と記載がされていることから4部の世界から7年後(5部から5年後)の2006年頃のストーリーとされており、作中で登場するGoogleマップなども実は登場したばかりであった。(ただし、これはあくまで『懺悔室』のような4部と同じ世界線で考えた場合。『六壁坂』のような話では厳密の4部とは異なる一巡後、あるいはそれに近い世界線の物語であることが示唆されている)。また、ドラマ版では露伴の『ピンクダークの少年』8部連載中という発言やスマートフォンが普通に出てくることから、時代設定が現在(2020年頃?)に近く露伴の年齢も演じる高橋一生に合わせて40代辺りとして設定されていることが推測される。
- 原作者である荒木飛呂彦の解説によると、ムカつきながら描いたが、キャラとしては大好きで傑作の出来と自負しているという。ちなみにモデルとなった人物はいないらしい。
- 原作と比べて出番が多く印象に残りやすいこともあってか、pixivでは、飯豊の演じた実写版仕様のイラストが大半を占めており、逆に原作寄りのイラストはかなり希少である。