概要
物語第50話。 SGJCの第二試合「雪山コース」が舞台で、正々堂々と勝負に挑む烈一行と大神軍団のレーサーが雪に対抗するための調整を施す。 烈とまことはそれぞれ針金を差し込んで作った「ピンスパイクタイヤ」、カッターナイフで深くスリットを作り「スタッドレスタイヤ」を自作し、鷹羽兄弟は、シャーシの底にプラ板を貼ってフラット構造化で対策を、大神軍団は雪道用の特殊タイヤを装着して対策を取った。
レース当日の朝、猛吹雪によりコースコンディションは更に悪化したが豪は『全員が同じ条件でスタートするんだ、問題ねぇ!』と気合を入れ、各車一斉にスタート。
雪道ということもあってか思ったように進行しない各々、しかし一台だけ雪をモノともせずに突き進むマシン。 それを追いかけるように続く、藤吉のスピンコブラ。
『今度のブラックセイバーは、どういう秘密兵器を装備しているんでゲスか?』
『どうしても勝ちたかったからな・・・また、これに頼っちまった!』
と黒沢が取り出したのは、ウィンターレースにて登場し、かつて妨害装備として製作・デビュー戦で使用していた砂撒きタイヤ。(藤吉は、これの活躍を知らぬため驚いていた様子。もっとも、藤吉の初登場はゲームセンターでのウルトラコースの時で、黒沢と初めて会ったのはスプリングレースのため、ウィンターレースのことを知らない&ブラックセイバー=ノコギリローラーという認識もあったのだろう)
しかし、そんな彼らのマシンに一台の赤いマシンが牙を向けるが 装備しているパーツが重すぎるため足止めを食らう。 『何やってんだ、ゲン!』 『上手くいかねぇんだよぉ!』
レース中盤
天候が悪くなると電池のパワーも減り、烈一行は温めておいた予備の電池に交換をして挑み
ゲンのブロッケンGは優勝するために「マシンの破壊」というものを捨てて挑み始めた。
フロントモーターマシンが持つパワーを最大限に活かして突き進むが、雪に何度もつかまるはめに・・
折り返し地点に差しかかると、テクニカルコーナー【大回転セクション】が待ち受ける。ここまで一位だったブラックセイバーが、スピンコブラと上位争いを繰り広げる。
「スピンコブラ! ブラックセイバーをINからさしてトップに立ったぁ!!」
『見たでゲスか! これがスピンコブラの実力でゲス!』
『やっぱりコーナーは、そっちが上か・・だがなぁっ!』
コーナーの軽業師と黒い魔王の激戦。 その2台を追いかけるブロッケンGは、スピンコブラと同じフロントモーターなのにコースアウトやスタックの連続につかまる。 が、その途中マグナムトルネードの発動に失敗したサイクロンマグナムの調整を施す豪の姿を見てゲンは 鉄心の言葉とレイの言葉を思い出し・・・ブロッケンGに取り付けられたバトルパーツを取り払い始めた。 その行いを見た大神博士は驚き『ゲン! バトルパーツを外してどうする気だ!?』と言うと
『こんなのが・・・・こんなのが!!! いっぱい詰まってるから遅いんだぁぁぁっ!!!』 バトルパーツを【こんなの】呼ばわりし、カウルの内側いっぱいに敷き詰められた回路を全て取り払って、再スタートさせた。
『行けぇっ!! ブロッケンG!!』
【吼える大山脈】が、追撃を仕掛ける
関連タグ
爆走兄弟レッツ&ゴー!! ブロッケンG 近藤ゲン スピンコブラ 三国藤吉 ブラックセイバー(ミニ四駆) 黒沢太
ヒイロ閃光に散る:実は脚本が同じ人。
【これより先、この物語の結末に触れる内容が含まれているため閲覧には注意されたし】
「おぉっと!! ここでブロッケンG、凄まじい追撃だぁ!! 生まれ変わったような・・・すごい速さだぁ!!」
重苦しいパーツから解放されたブロッケンGは軽快な音を奏でながら雪道コースを駆け抜ける。
赤い車体のマシンが、雪を掻き分けながら進むその姿は【除雪車】を思い起こさせ、怒涛の速さでブラックセイバーとスピンコブラを追撃する。
先頭の三台を追いかけるように、サイクロンマグナム、ハリケーンソニック、プロトセイバーEVO、レイスティンガーが大回転セクションを潜り抜ける。
大回転セクションを抜け、最後の高速コーナーコースに差し掛かる三台。
『逃げ切るでゲス、スピンコブラ!』
『負けるなよ、ブラックセイバー!』
『行けぇ!ブロッケンG!』
ストレートコースで追い込み、コーナーリングで追いついたブロッケンG。ブラックセイバーとスピンコブラと並列しゴールに続く、最後のストレートコースでトップ争いへ 土屋博士が生み出したセイバー、大神博士が生み出したブロッケンG、藤吉が生み出したスピンコブラの三つ巴の戦いが始まる。
「スピンコブラか!? ブラックセイバーか!? ブロッケンGか!? 優勝争いは、この三台に絞られた!!!」
『もう少しの辛抱でゲス! スピンコブラ!!』
『負けるんじゃねぇ! ブラックセイバー!!』
『行くんだよぉっ! ブロッケンG!!』
ゲンの想いに応えトップへ飛び出したブロッケンG、藤吉の想いを乗せたスピンコブラ、黒沢の想いを乗せたブラックセイバーのゴール寸前の攻防戦。 各々がゴールしファイターの実況が
「ゴール!! 一位はブロッケンGだ! 度重なるスタックやコースアウトにも負けず、驚異の追い上げで勝利をもぎ取ったぞぉ!!」
ゲンは相棒と共に一位になれた喜びを分かち合う。
「安定した走りを見せてくれたスピンコブラは二位だ! 大回転セクションでのオーバーテイクシーンは見事だったぞ!!」
ブロッケンGを一位にしてしまったことへの不甲斐無さを悔やむが、ファイターの実況のとおりテクニカルコースでの活躍は【コーナーの軽業師】に相応しい活躍をみせてくれた藤吉。
「三位は、どんな秘密兵器を使っているのか? ブラックセイバースノーSPだ!!」
多くのレースに参加し、バトルレーサー時代の頃の【経験】と持ち前の【技術力】を導入して最新型マシンと互角以上の勝負を繰り広げ、上位入賞を果たした黒沢。
上位入賞を果たしたレーサー達の活躍に賞賛と拍手が贈られる。
自身の命令を無視した大神はゲンに憤るが、ゲンは逆転1位を取れたことに普段の強面からは想像もつかない笑顔を浮かべ嬉し涙を流していた…
ちなみに
- 主役マシンにスポットが当たらない珍しい回。 これよりも前に、トライダガーXとプロトセイバーJBが主役の物語やブラックセイバーが主役の物語、スピンコブラが主役の物語、ネオトライダガーZMCが主役の物語、セイバー600が主役の物語などが存在する。
- 劇中ではブロッケンGのボディ裏が公開されている。前方にあるブロッケンファングの他、ボディ全体に電子回路が設けられているのがわかる。
- リョウは終始カイと一対一のレースを繰り広げる。
- この試合では、誰一人リタイアすることなく全員が完走している。
- ブラックセイバーのみ飛沫のエフェクトが大きく描かれている。
- ブロッケンGの飛沫のエフェクトや駆動音は、バトルパーツ装備時と撤去時で変更されている。
- 烈や豪、まことは予備のバッテリーを懐に閉まって温めていたが二郎丸のみ下半身(確かに、そこは温まるが・・・色々と冷えそうである)
- このレースでスピンコブラとブロッケンGが先鋒だったのは「雪道コースではトルクが強いフロントモーターの方が優位」という劇中内の設定に準じたもの(あくまで劇中内の設定)で、両者ともフロントモーターのシャーシだったため。そんな中唯一リアモーターのブラックセイバーが対抗できたのは黒沢の改造技術が劇中一なことの裏返しでもある。そのため上位3組がこの三人だったのはある意味必然的な結果だったと言えるだろう。
- 豪は4位、烈は5位に入賞。6位にはレイが入賞した。 7位:J 8位:リョウ 9位:カイ 10位:まこと 11位:二郎丸。
- 大神軍団お得意のラフプレーがことごとく失敗に終わった珍しい回でもあり、唯一の成功例が終盤のストレートでレイスティンガーがZMCの針を使ってプロトセイバーEVOのリアタイヤをバーストさせた時のみだった。
- 次回の最終話で、ブロッケンGは再びバトルマシンとして活躍する(なぜだ・・・)。しかもバトルマシンに復帰したことが最終話での自滅を招く元凶を作ってしまった。