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経歴
ポジションは投手。
150キロ近いストレートと150キロ近いスライダーが武器という、若干意味不明な投球をする。それに加えて腕の振りがほとんど同じなため、相手打者を翻弄する投球術の持ち主。
日本ハム時代
地元の専大松戸高校出身。
2011年オフにドラフト6位指名を受け、北海道日本ハムファイターズに入団。首位打者のタイトルも獲った帝京高校出身松本剛内野手、ヒットメーカーに成長した横浜高校出身近藤健介捕手(のち外野手へコンバート)らがおり、いずれもチームの主力として欠かせぬ戦力に成長した。
1軍定着後2014年には8勝し、大谷翔平に次いで期待の若手として注目を浴びたが、その後怪我による長期離脱により日本ハムが日本一になった2016年は2軍漬けになっていた。味方の援護なくなかなか勝ち星に恵まれないながらも、2017年に1軍の先発ローテーションを守り復活。その年のオフには一般女性と結婚した。
大谷翔平がMLB入りで抜けたことにより、エース不在のまま迎えた2018年だったが、前半戦だけで完封勝利を3回、チームトップとなる8勝をあげ、その活躍によりオールスターゲームで監督推薦で選ばれた。
チームの成績は低迷しながらも、2021年から2023年まで3年連続で規定投球回到達、日本ハム最終年の2023年はリーグ最多の170イニングに到達した。
MLB時代
2023年シーズン終了後に、ポスティングシステムを利用したメジャーリーグ挑戦を表明。タンパベイ・レイズとスプリット契約(マイナー契約)で合意した。
しかし、三振を取れる選手が多いMLBでは彼の投球術は通用せず。オープン戦で思ったような成績を上げられなかったためにメジャー昇格は果たせず、2024年3月24日にオプトアウト権および譲渡条項を行使してボストン・レッドソックスへと移籍(チーム全体で見れば、元オリックスの吉田正尚外野手や古巣で一緒だったクリス・マーティン投手ともチームメイトだったことになる)。メジャー契約枠の40人に滑り込み、マイナーで調整しながらメジャー昇格を目指すことになった。
2024年4月28日(現地時間)にメジャー昇格し、リリーフとして2試合に登板したが、あまり目立った成績を上げられず程なくして再びマイナーに降格、以降一度もメジャーに昇格することはできなかった。
その後肘の故障のためオフに自由契約となり、結局1年も持たずに日本に帰国することに。これにより、同じく日ハム出身のメジャーリーガーであるダルビッシュや大谷との対戦は実現しないままに終わった。
帰国後は日ハムから紹介された医療施設でリハビリを行ったり、日ハムの施設でトレーニングを積んだり、球団主催のイベントに顔を出すなどしていたことから、ファンや球界関係者の多くが古巣の日本ハムに復帰するものと考えていた。
ところが……
ソフトバンク時代
2024年12月上旬に福岡ソフトバンクホークスが上沢の獲得調査をしていることが報じられ、16日に契約合意に至った事が、18日に上沢の入団がそれぞれ正式に発表された。
この報道により日本ハム時代の同僚・有原航平投手の一件を思い出すプロ野球ファンが続出。有原投手のMLB在籍期間と球団に入った補償金の差、さらには他球団へ移籍することを考えていたにもかかわらず何食わぬ顔で古巣の施設やイベントに顔を出したことへの反感もあってか、彼の方がより悪質なケースと見做され、さらに新庄剛志監督のマイナーリーグに関する忠告を無視したとして、日ハムファンが上沢許すまじを合言葉に一致団結するようになった(新庄政権になって以降、日ハムファンは監督に肯定的なファンと否定的なファンとの間で深刻な分断が生じていたが、皮肉なことに上沢の一件がファンを結束させるきっかけとなった)。
オプトアウト条項を使ってレイズからレッドソックスに移籍したことでポスティング譲渡金が92万円に確定したこともあり、上沢が行った有原式FAを扶養内FA、上沢本人を92万と揶揄する者も出るようになった。
なお、東スポの報道によると、今回上沢の代理人を務めたのは、以前近藤健介・山川穂高を担当したのと同じ人物だったとされており、このこともプロ野球ファン(特にパ・リーグファン)の間で物議を醸すことになった。
年俸については特に公式発表はなかったがスポーツ紙の報道によるとホークス側から四年契約10億のオファーがあったと言われている。なお、ソフトバンクは上沢獲得報道のすぐ後に巨人への移籍を発表した甲斐拓也に対しても上沢と同じ四年10億を提示していたと言われている。
2025年1月現在、同時期に発覚した源田壮亮の不倫とともに定期的に炎上する。日ハムファンは92万は叩き潰すだけという認識でいるがOBが定期的に継ぎ足してくるのでいい加減にしてほしいと思っている。
余談
ソフトバンク入団に際しては前述にある通り上沢が有原式FAをより悪質な形で行ったことから球団側もかなり慎重な対応を迫られることになった。
- ポスティング譲渡金92万円は歴代最低額で、税金の最初の壁として挙げられる100万の壁にも満たない。そのため上沢が行った有原式FAは扶養内FAと呼ばれることがある。
- 基本合意から2日経ってようやく正式な入団発表を掲載(FA獲得が報じられて十数時間後にソフトバンク公式Xを通じてメッセージを残した甲斐拓也とはえらい違いである)。
- 公式Xの入団発表のポストでは歓迎の一枚画像すらなく、(マイナー契約とはいえ)レイズとレッドソックス傘下のマイナーにいたという経歴を抹消された(ちなみに、歓迎の一枚画像がないのは山川穂高以来1年ぶり)。
- 入団後即会見とはいかず、12月26日に入団会見を行うとしている。山川ですら入団後即会見だったのだが…
- 入団会見は当然ながら専用チャンネルの有料配信(終わった後にYouTubeに投稿)。しかも同席したのは三笠杉彦GMのみで美しい野球をモットーとする監督は同席せず。上沢も入団発表から会見に至るまで、ネット上で多数のバッシングの声を浴び続けたためか、ユニフォームを着用した時以外は終始硬く虚ろな表情のままで、視聴者からは「まるで謝罪会見のようだ」とまで言われた。髪を伸ばして後ろにまとめた姿がマーレ編のエレンのようだと揶揄されたりもした
- この数時間前に東京で甲斐拓也の入団会見が行われたが、こちらは阿部慎之助監督も同席し終始ウキウキで会見が進められた。
- 入団合意の際に三笠GMは「僕らとしては最大限努力をして交渉をさせてもらった。与えられたルールの中で最大限の努力をするということで、交渉が認められてる選手がホークスで野球をしたいと希望するのであれば積極的に交渉する。それ以上でもそれ以下でもない」とコメントし、上沢から売り込みがかかったので交渉したと仄めかしている。
- 上沢は入団会見で「面談をする中でホークスさんの熱意に心を打たれた」とホークスからのオファーがあったかのような発言をしている。そのため球団と上沢の間で意見の食い違いが起きている。
- 有原式FAの元祖である有原は移籍直後の2023年シーズンにおいて日ハム戦には一度も出ていないため、2025年シーズンにおいて上沢が日ハム戦で先発する可能性は低いと見られている。
- ファイターズの後輩である伊藤大海は、「僕の先発するホーム開幕戦に来るんじゃないですか。志願してでも登板して来るんだろうなと、思っていますけど。それぐらいしてくれないと、ファイターズファンも納得がいかないので」と述べており、上沢と対戦する気満々のようだが、果たしてどうなるだろうか…。
- 一部報道によると、前年の山川のケースを踏襲し、記者による上沢への個別取材は当面の間一切受け付けない方針であるという。
- この報道はガセだったようで、インタビューに応じてその度にホイホイ答えている上沢がいた。
- 12月24日未明に福谷浩司の日ハムFA移籍確定報道が報じられたため、福谷の古巣である中日および福谷とFA交渉を続けていたヤクルトファンからも「上沢のせいだ」と恨みを買う羽目になった。
- その福谷も25日頃に自身のYouTubeチャンネルで中日ファンに向けてFA移籍の報告とこれまでの感謝を動画を通して伝えていた。
- 2025年1月に上沢の通訳が日ハムに復帰したと報じられる。これによりあらゆる意味でメジャー挑戦は日ハムに頼りっきりだったことが確定した。
上記のように、新庄監督は上沢のメジャー挑戦に当たって色々とアドバイスを送っていたが、結局その助言を無視された上に、帰国後に同一リーグの他球団へ移籍されるという、正に恩を仇で返される事態となった。
新庄監督は今回の上沢の件について今のところ表立って発言はしていないものの、やはりというか当然というか怒り心頭だったようで、上沢のソフトバンク移籍発表が報じられて程なくして、インスタで彼のフォローを外している(新庄監督はたとえ他球団へ移籍したり引退したりした選手であっても、日ハムの関係者のフォローを自分から外すことはそうそうない)。
また、日ハムの八木裕コーチも「上沢はいいやつだよ。ジェントルマンだよ。」と一定のフォローはしつつも「でも駄目だよな。移籍金が山本由伸とは違うからね。監督が言ってるように上沢がSBに言ったら叩き潰すぐらいやる」と息巻いていた(同時に、この八木コーチの発言からも新庄監督が今回の上沢の決断に激怒していたことが読み取れる)。
その監督も2025年に入って上沢についてコメントを出すようになり「育て方が違ったのかな」と遠回しでありつつも非常に辛辣なコメントを残している。他にもインスタフォロー外しや先発に出てきたらファンのために負けない野球をすると語っている。
関連項目
山川穂高…代理人が同じ。前年にFAで入団した問題児。こちらはFA成立日に入団会見も行っている。
近藤健介…代理人が同じ。正規の手順を踏んだ移籍なので誰も文句は言わないが、コレ。
江川卓…つまりそういうことです
栗山英樹…甘やかしすぎた結果こうなった
岩本勉…定期的に燃料を継ぎ足してくるので上沢の炎上が収まらない原因になっている