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F1の編集履歴

2022-06-12 21:47:16 バージョン

F1

えふわん

正式名称Formula One World Championship(フォーミュラワン・ワールドチャンピオンシップ)。自動車レースの一種。転じて、あるジャンルの「世界最高峰のレース」を指すこともある。

概要

F1とはフォーミュラ1(FIA Formula One World Championship)の略称。

国際自動車連盟 (FIA) が主催する自動車レースの最高峰で、四輪の一人乗りフォーミュラカーで行われる。

1950年が初開催。


世界はもちろん日本でも人気は高く、他のモータースポーツとは一線を画す独自の文化性を誇る。

俗にレースの最高峰のことを「××のF1」と表現するのが一般的であったり、お笑いの『M-1グランプリ』や「R-1グランプリ」、格闘技の『K1グランプリ』の由来となっていることからも分かる通り、自動車レースとしては別格の知名度がある。そのため『自動車レース=F1』『レーシングカー=F1マシン』だと思い込み、GTカーを見て「F1マシンだ」と言ってしまう人も珍しくないほどである。


F1マシン

"Formula"とは「決まり」「規定」を意味し、この業界ではタイヤとコックピットがむき出しのマシンのことを指す(→フォーミュラカー)。

F1以外にもF2/F3/F4という育成カテゴリや電気自動車のフォーミュラE、北米ではインディカー、日本でもスーパーフォーミュラといったフォーミュラカーレースが存在するが、F1はこの中で唯一エンジンを除く車体を各チームが独自に開発することが義務付けられているという点が決定的に異なる。この高度なマシンの開発競争が、F1の醍醐味である。


軽量さと空力が徹底的に追求されたそのマシンの速さは文字通り異次元で、直線の最高速度は380km/hにも達し、コーナリングでは最大6G(=自分の体重の6倍)もの重力を首に受けるバケモノ車である。

当然注ぎこまれるお金や技術は他のフォーミュラとは比べ物にならないほどハイレベルで、全くの別物であるため、ワンメイクレースのF2やF3で全然振るわなかったドライバーが大活躍するケースや、逆にF2のチャンピオンがF1ではたった1年で失格の烙印を押されて姿を消すケースは珍しくない。


黎明期は開発の自由度が非常に高く、4WDタイヤが6個のF1マシンもあったほどである。しかし、80年代以降「F1サーカス」としてスポーツ性を強めたことや90年代の安全性を徹底する方針が取られるようになったことをきっかけに規制が強められていき、黎明期と比べれば、開発の自由度はかなり少なくなっている。ただし、それでもブロウンディフューザーやFダクト、DASのような規則の穴をついたびっくりデバイスが開発されることがあるため、見どころの一つとなっている。


エンジンも昔は自由で、90年代までは直列4気筒から水平対向12気筒まで本当に様々な形式が用いられた。しかし2000年代からエンジン形式(気筒数と配列)は1つのみに指定されるようになった。この頃のV10・V8自然吸気エンジンの甲高い「キーーーン!」というエキゾーストノートと共に駆けるマシンは、まさに地上の「戦闘機」と形容できるものであった。


2014年からは時代の趨勢に合わせてV型6気筒エンジンとターボチャージャーのエンジンに、エネルギー回生システムとモーターを組み合わせた『パワーユニット』が新規定として制定された。つまり今のF1はハイブリッドカーとなっているのである。

従来に比べるとかなり静かになってしまい、導入直後は不満の声も噴出したが、モーターのアシストのおかげで周回タイムは従来以上に速くなったこともあり、現在は受け入れられている。


また2014年にジュール・ビアンキが日本GPの事故で致命傷を負ってからは安全面への議論が巻き起こり、2018年以降はHALO(ハロ、ヘイロー)という頭部保護デバイスを装着している。

Red Bull RB16B (2021) モンツァ仕様

↑HALO付きのF1マシン

これもマシンが格好悪くなるという意見が多く、また「クラッシュした時のドライバーの脱出が困難になる」「空力学的にバランスが悪くなりクラッシュを誘発する」「そもそも意味はあるのか」などの意見もあったが、その後HALOの安全性を証明するような事故が連発してからはかなり沈静化している。


2022年のF1事情

2022年からは新しい車両規定が導入され、2021年まで度々問題視されていた「前方車両の発生させる後方乱気流でダウンフォースを失いやすく、フロントタイヤにダメージを蓄積させやすい」という点を解決するため、車体の下を流れる空気の力で地面に吸い付きダウンフォースを得る「グラウンド・エフェクトカー」に近い設計を行うことが規定された。これは1970年代にF1を風靡した設計思想だったが、当時の技術の未熟さも相まって危険性も高かったため1983年に禁止されており、実に30年ぶりの復活となる。

またホイールサイズは1970年のスリックタイヤ導入以降どんどん径が小さくなり、長らく13インチとなっていたが、(市販スポーツカーでは一般的な)18インチへと大径化された。これに伴いタイヤそのものも若干大型になる。

この他、90年台半ばより長く用いられてきた吊り下げ式ノーズが廃止。フロントウィングにも強い規制が加わったことも相まって、80~90年台前半のマシンに近いスッキリしたノーズまわりとなった。

Taihou X F1-75

↑2022年のフェラーリF1マシン「F1-75」

数十年ぶりと言えるレベルで大きくマシンの設計思想が変わった2022年シーズンは、かなり勢力図が変化している。2014年以降レースを支配してきたメルセデスAMGが失速。代わりに前年ドライバーズ・タイトルを取ったレッドブルと、長い間の不調を乗り越えて復活したフェラーリの間で、激しいコンストラクターズ・タイトル争いが繰り広げられている。

タイトル防衛のかかるマックス・フェルスタッペンは(アゼルバイジャンGP終了時点で)マシントラブルによるリタイアを除き全戦表彰台(しかもモナコGPのみ3位で残りは全勝)という圧倒的な力を見せつけているが、彼のチームメイトであるセルジオ・ペレス、フェラーリのシャルル・ルクレールとカルロス・サインツに加え、ジョージ・ラッセル、エステバン・オコンなど才能あるドライバーが機を窺っており、今後の混戦も予想される。


F1チーム

自動車メーカーのみならず、工業系企業グループを母体とするチーム、投資家グループが買収したチーム、ベンチャー企業が名前を売るために立ち上げたチーム、中には飲料メーカーまで存在する。中でもフェラーリマクラーレンはF1において伝統的な歴史を持つ代表的な2チームで、これらは一般人にはスーパーカーメーカーとしても知られるが、特にフェラーリF1に参戦するためにスポーツカーを売っているチームであり、その点において他社とは一線を画す(マクラーレンはコングロマリット化しており、F1はいくつかあるうちの一事業という扱いに近い)。


各チームが年間数十億から数百億円という小規模国家の予算レベルで金を注ぎ込む開発競争は圧巻であるが、それゆえにドライバーの技術よりチーム力・マシンの戦闘力で勝敗が決してしまうのがもはや当たり前となっており、必ずしも『世界一速い男を決める決定戦』とは言い切れない状態が半世紀以上続いている。これに不満を呈するファンも一定数いるものの、それを甘受して開発競争や政治的駆け引きを楽しむのが伝統的なF1という文化である。

また資金力の乏しい下位チームでは、ドライビング技術よりもチームに持ち込むスポンサーマネーの額、すなわちチームにいくら資金を提供できるかでドライバーが決まってしまうことも常態化している。

流石のFIAもこの現状を延々と見てみぬふりはしかねたようで、2021年度には史上初めて年間予算上限の規定を定めた(上限は1億4500万ドル=約149億8000万円、また2022年度から段階的に引き下げられる予定)。


日本勢の活躍

F1jpの項目を参照。


関連イラスト

フェラーリ F2008 キミ・ライコネンキャメル・ロータス・ホンダ

フォーミュラ1Tyrrell P34


テーマ曲

日本:TRUTH (T-SQUAREフジテレビ)

英国:The Chain (Fleetwood MacBBC)

フランス:First (DJ CorreTF1)


関連タグ

モータースポーツ Formula E

Honda フェラーリ マクラーレン レッドブル

スーパーアグリ

自動車

古舘伊知郎 三宅正治 塩原恒夫…元F1実況者

堂本光一 大林素子 加藤鷹…F1ファンを公言する著名人


その他のF1と呼ばれるもの

  • マクラーレン・F1…1990年代に老舗のF1チーム・マクラーレンが初めて開発・発売したスーパーカー。中でもGTレーサー仕様の「GTR」は、1995年に上野クリニックが出資してマクラーレンに用意させた本車で関谷正徳が日本人で初めてル・マン24時間を制覇したほか、JGTCでも1996年に国産車勢を寄せ付けない圧勝でチャンピオンとなるなど、日本に縁の深い一台となっている。

そのほかはF-1を参照


他言語版 (Other Languages)

Formula 1

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