McLaren(マクラーレン)は、イングランド サリー州に本拠を置くレーシングチーム・コンストラクター(車体メーカー)であり、一グループを形成するコングロマリットである。
グループ企業に乗用車メーカーのMcLaren Automotive、技術部門のMcLaren Electronic Systemsなどを擁する。
概要
1963年、当時クーパーからF1に参戦していたブルース・マクラーレンと有志によって設立された。
現在でも続くF1GPへの参戦は1966年からである。
F1以外ではインディカーやル・マン24時間耐久レースにも参加しており、いずれも優勝した実績を持つ。
F1シーズンの中でも特に権威あるレースとされるモナコGPでも優勝を飾っており、メルセデスと共に世界三大レース全てを制した数少ないコンストラクターの1つである。
沿革
1966年のF1初参戦は1台のみのエントリーで、ボスのブルース・マクラーレン自らステアリングを握った。
翌年もF1はブルースの1台のみだったが、この年からCan-nam(北米スポーツカーレース)に参戦し5連覇(1967~71)を果たす。
1970年にブルースがテスト中に事故死。チームは解散の危機に直面するが、片腕的存在だったテディ・メイヤーが引き継いで継続させた。
1970年代にはインディカーにも参戦し、3度優勝を飾っている。
1974年、エマーソン・フィッティパルディが初のF1ドライバーズチャンピオンを獲得。
1980年にロン・デニス率いるF2チームと合併。彼をトップにすえた新体制となる。
1984年にTAGポルシェ、そして1988年にホンダエンジンの供給を受けて、ニキ・ラウダやアイルトン・セナ、アラン・プロストといった名ドライバーも合わせて黄金時代を迎えた。
その後も順当にタイトル争いを続け、1998・1999年にミカ・ハッキネン、2008年にルイス・ハミルトンがチャンピオンを獲得。しかし2010年代以降はタイトルから遠ざかっており、2015年にマクラーレン・ホンダの名を復活させるも成績は振るわなかった。
2007年にはスパイ事件により、コンストラクターズポイントを剥奪されるという事件も起きた。
2017年からはF1と並行してインディ500に参戦したフェルナンド・アロンソをきっかけに、現地チームとのジョイントという形でインディカーに復帰している。
McLaren Automotive
前身となるMcLaren Carsは1990年に設立。
翌年に発表された最初のロードカー「McLaren・F1」は、当時最も高出力の乗用車であった。
1995年、スペシャルモデル「F1-GTR」がル・マン24時間耐久レース総合優勝(この他3~5位,13位)を果たした。
2003年からはメルセデス・ベンツの「SLR McLaren」の開発・生産を手掛ける。
2009年に現在のMcLaren Automotiveが設立され2011年からは同社初のモデルである「MP4-12C」の生産が始めらた。
ハイパーカーにも参入し、かつてチームに在籍したアイルトン・セナの名を戴く「セナ」を開発している。
余談
イギリスには同名のベビーカーメーカーが存在するが、綴りが微妙に違う（MacLaren）。
