本記事に直接関係のないものの追記はご遠慮下さい。また、記事の私物化はお止め下さい。
謳い文句
純粋で澱みのないドライビングとの融合
Elvaには、純粋にドライビング体験を楽しむ以外の一切、つまり行き先もサーキットも不要です。妥協のない喜びの追求。ドライバーの感覚を研ぎ澄ませ、マシンやファクターとの一体感を最高に高めたマシン、それがMcLaren Elvaです。非現実的な軽さ、ドライバーを心酔させるパワー、圧倒的スピードで魅了するマシンが誕生しました。
─McLaren Elva公式サイトに書かれたキャッチコピー (後述、外部リンク参照)
概要
イギリスの自動車メーカー、「マクラーレン・オートモーティブ(McLaren Automotive)」は2019年、Senna(セナ)に続くアルティメットシリーズ(Ultimate Series)としてElva(エルバ)を開発・生産。
マクラーレンの歴史を振り返ってみると類を見ないビジュアルをしており、同社では初のオープントップモデルとなっている。特筆すべき点としてその外見とはいうのは、本来はフロントウィンドウが取り付けられる箇所にそれすら取り付けない漢気全開スタイルで世に送り出されている(後に、Aventador Jの様なひどく小さめで最小限なウィンドウではなく至って普通の大きいウィンドウが取り付けられたモデルがデビューしている)というもので同社の過去のモデルを見ても前例が存在しない。ボディワークはSpeedtail(スピードテール)とArtura(アルトゥラ)のそれを足して2で割った様な様相を呈している。
当初399台限定で生産される予定だったものの、諸般の事情により249台の生産に変更された。
価格は約2億円。
なお、車名のElva(エルバ)はフランス語で「彼女が行く」という意味合いを持つ。マクラーレン創業者のブルース・マクラーレンが1960年代に開発したオープントップレーシングカーのマクラーレン エルバM1A(かつて存在したレーシングゲーム・自動車メーカーの名前が「エルヴァ」だった)等にちなんで命名された。
メカニズム
シャーシ
車両重量は未公表だが、マクラーレンによればこれまでに発売した車種の中で最軽量とされている。シャーシ、ドア、シート等様々なパーツがカーボンで制作され、軽量化が図られている。
ブレーキと足回り
Sennaと共通のブレーキローターは390mm以上という大径だが、チタン製キャリパーを使用することで、セナのブレーキローターよりも約1kgの軽量化に成功している。
また、フルタイムのサスペンションと電子油圧式ステアリングを備えており、ハンドリングの向上を図っている。
パワーユニット(エンジン)とトランスミッション
ミッドシップに搭載されるパワートレインは、SennaやSpeedtailと同様の4L V型8気筒DOHCツインターボ(厳密には「ツインスクロールターボ」)だが、Sennaが800psなのに対してElvaは815psにアップデートされている。
エキゾーストシステムはチタンとインコネルで作られ、エキゾーストチップはクワッドタイプで3Dプリントすることで制作されている。
トランスミッションは最近のスーパーカー・ハイパーカーには主流のDCT(デュアルクラッチ(ツインプレートクラッチ))。ATモードでの走行と、パドルシフトを用いたMTモードでの走行と、好きな時に好きな方を選択出来るのはSenna譲りな所である。
安全装備
サーキット走行を希望する顧客のために展開可能なロールバー保護システムが標準装備、オプションで6点式ハーネスも用意される。
AAMS
エルバは世界初となるActive Air Management System(アクティブ・エア・マネジメント・システム、略称「AAMS」)を搭載している。このシステムはフロントノーズから吸入された空気が、コックピット前部に備えられたフロントのクラムシェムから高速で排出される。これによって空気がコックピットの上部を通過するため、走行中のコクピットは泡で覆われたような静寂に包まれるという静音性を確保している。
Windscreen Edition
ルーフも無ければ、視線を遮るフロントウィンドウさえ無い漢気全開仕様だったElvaだが、そのElvaのデビューから2年後の2021年にフロントウィンドウを装備した「Elva Windscreen Edition(エルバ ウィンドスクリーンエディション)」がデビュー。フロントウィンドウが装備された事以外に変わった事は無い。
関連タグ
Elvaと同じくUltimate Seriesに分類される方々(2022/12/16 現在):
(並びはデビュー順)
Aventador J → Elvaが完全にウィンドウが無かったのに対し2012年にデビューのAventador Jは(それでもお情け程度ではあるが)小さめのウィンドウを備えていた。
詳細はこの記事参照。