堀北鈴音
ほりきたすずね
「今日兄さんに話がしたかったこと、それは‥‥私に──勇気をください」
プロフィール
概要
「ようこそ実力至上主義の教室へ」に登場するヒロイン兼もう一人の主人公。
高度育成高等学校の1年Dクラスに所属しており、同校の生徒会長である堀北学を兄に持つ。
容姿は黒髪ロングの美少女。作中でも数多くの人物から容姿で褒められていることが非常に多く大人びた雰囲気を持っている。
イラストレーターのトモセシュンサク曰く、当初は目が大きく可愛らしい巨乳キャラだったが、作者である衣笠彰梧の指示により目は狐目となり、胸も小さくなったという。また、シルエットだけで分かりやすくするために髪の毛は結ぶなどの特徴をつけているという。
略歴
生い立ち
幼少期から優秀だった堀北学を兄に持ち、何かと彼の背中を追っていた。
しかし、兄である学は逆に自分のせいで鈴音の成長を阻害しているのではないかと非常に危惧していた。
その為、中学時代辺りから学には意図的に避けられ続けており、邪険に扱われていた。
もちろん、精神的に未熟だった鈴音からしてみれば、急に突き放された態度を取られてしまい、ますます学に追いつく為に変な方向へと意識が向かっていくことになる。
そんな鈴音は兄の背中を追って高度育成高等学校に入学した。しかし、配属されたのは落ちこぼれのDクラスだった。
彼女自身はAクラスをひたむきに目指しているが、あくまでそれは自身の進路や将来の為ではなく、兄である学に認めてもらう手段でしかなかった。
実は櫛田桔梗とは同じ中学出身である。
しかし、上記の通り鈴音は兄以外には興味のない人間だったので、櫛田のことは全くと言っていい程知らなかった。
しかし、この櫛田と同じ中学であるという要素が後々堀北にとってかなり大きな出来事に発展していくことになるとは、この頃の彼女では知る由も無かった。
人物
クラス内で綾小路の隣の席の美少女。
友達がおらず、話す人も少ない。これは人見知りだからとかではなく、孤独を”孤高”と捉え「友達は不要」と考えているから(ある意味、「誰に対しても同じように接してはいる」)
落ちこぼれの集まりであるDクラスに配属されたことに納得がいかず、Aクラスへの昇格を目指している。
性格は強烈の一言で、良くも悪くも嘘をつかないので、普通は思ってても口に出さないことを平然と発する場面が多く、無用なトラブルを生みやすい。
入学当初は他人を見下す言動が多く「赤点を取る人はどうしようもない人」と酷い評価をしていた
(頭が悪い上に、授業をまともに受けない須藤たちが「どうしようもない人」なのは、間違っていないのだが)。
ちなみに、「他人を見下している」という自覚はあり、指摘は素直に受け止め反省の色を見せている。
一方で、Aクラスを目指すという目標・信念は誰よりも強く、一度決めたことや、任されたことはきちんとやり遂げようとする義理堅い一面もある。また、人を見下す一方で、他人の凄いところは素直に認めている。
また、(言い方に問題はあるが)Dクラスに不真面目な生徒が多いことを考えると、ガツンと言ってくれる存在が重要であり、なおかつ見下されている側は特に気にしていないどころか、好意を抱いているので、遠慮する必要はないかもしれない。
自分のみがAクラスに上がりたいという一方的な野心のため、クラスメイトとの交流を避けていたが、例外的に綾小路とは何度かコミュニケーションを取るようになる。
先述の通り、当初はクラスメイトに対し利己的な態度で接していたが、数多くの特別試験を重ねていくうちに「Aクラスを目指すためにはクラス一丸とならなければならない」ことに気付き、それからはクラスメイトとも利他的な態度で接するようになる。
また、何でもかんでも兄の学が基準である面が多く、度々心の中で比較対象にしている。
一度彼の好みのタイプの女性を聞いており、学は「長い髪が好き」だと発言しており、それを真に受けて黒髪ロングにする辺り、相当のブラコンである。
一応、この自分の好みに合わせて髪を伸ばすという行為が学が入学時に鈴音に失望した理由の一つでもある。
実力
学力、身体能力についてはどちらも学年トップクラス。上記のOAAの通り、こういったスコアや数字だけを見れば間違いなくAクラス相当の実力者である。
しかし、これらはあくまで学力と身体能力だけの話であり、前述の通りに性格に難があり、綾小路からは「評価の悪い人を不要と判断し切り捨てるといった、他人に対する思いやり・配慮に欠けた言動や、人間関係を疎かにしていたことがDクラスに配属される原因になったのでは」と推測している(冷たいと思われがちだが、須藤などの「授業をサボっている上に赤点を取り、クラスに損害を与える」という行動は迷惑でしかないため、堀北が不要と判断するのは至極当然のことであると言えるが)。
円滑な人間関係の構築と多彩なコミュニケーション能力は現代社会において必須と言っても過言ではないので、生徒個人の実力を測る高度育成高等学校で堀北がDクラスに配属されたのは極めて正当な理由である。
とはいえ、視野と人間関係が狭いだけで地頭は非常に良く、綾小路の意図を汲み取れる数少ない生徒の一人である。
学力はDクラスの中でもトップであり、幸村や高円寺と並ぶ実力を持っている。基本的にDクラスでは定期試験の上位3名はこの面子である。
非協力的なのは事実だが、テストではきちんと高得点を取っているため、クラスへの貢献度自体は高いほう(実力主義という学校のシステム上、能力の高さが結局大事。事実、協力的な佐倉や山内は能力の低さを理由に足を引っ張っており、「協力的だからといって、貢献できるかどうかは全く別」というのが証明されている)。
身体能力に関しては学年のみならず、天沢一夏や鬼龍院楓花のような規格外を入れて尚、女子の全キャラクターの中でも五指に入るレベルであり、体力テストや陸上、水泳、球技のような基本的なスポーツまで何でも出来る。
1年生編終盤からはリーダーシップを発揮し始め、確実にリーダーの資質を出している。
一般的な生徒からの評価は上記の態度や日頃の言動から高いとは言えないが、綾小路清隆や堀北学、高円寺六助のような本物の天才たちからは一定の資質や才能を認められている。
綾小路からは対坂柳への切り札として、わざわざ指名して彼直々にチェスの指導を一定期間受けていた。
何気に綾小路自身がホワイトルームを出てからチェスを教えたのは、彼女が初である。
綾小路の指導があったとはいえ、初心者であるにも関わらず、たった数週間でチェスにおいて普通の生徒では太刀打ちできない力量を身につけるなど頭の回転や飲み込みも非常に早い。
学自身が「いずれは自分を超える存在になる」と断言しており、伸び代の観点で見れば、議論の余地無しに彼女が作中でも上位であることは間違いなく、綾小路が最強系主人公だとすると、堀北は成長型主人公であると言える。
動向
当初は最も綾小路と絡んでいたキャラクターであり、出番も他のヒロインと比べて非常に多かったが、このラノでも人気No.1の軽井沢恵が台頭してからはヒロインとしての役割を完全に食われてしまっている。
入学当初から夏休みにかけてまで、綾小路以外とまともに喋っている描写はほとんどなく、彼以外のクラスメイトとは基本的に業務連絡程度にしか会話していない。
1巻では高度育成高等学校の実態を知り、堀北学に認めてもらうためにAクラスを目指すようになる。その為に須藤健を始めとしたテストの赤点組の学力強化を図り、勉強会を開くがその性格もあってか彼らに必要以上の暴言を吐いた事で失敗に終わる。
綾小路の叱責もあり、自分を見つめ直した彼女は譲歩することを覚え彼らに謝罪し、再度勉強会に励む。
結果的に須藤は赤点を取ってしまい、退学の処置を受けてしまうことになるが、綾小路と共に担任の茶柱からポイントでテストの点数を購入し、それを阻止している。
2巻では綾小路や一之瀬と協力し、龍園の策に嵌められた須藤を助けている。「須藤の暴行事件騒動を解決したのは堀北」だという噂が学園中に広まると、須藤からは恩義を通り越した好意を持たれ、暴行事件を起こさせた黒幕の龍園からも興味を持たれたが、本人にとっては鬱陶しいという感情しかない。
3巻の無人島試験で、彼女は最初の壁に躓く事になる。
統率の取れないDクラス、自身の体調不良や失態、色々と悪化していく状況等から、初めて自分の実力不足や、仲間の大切さに気付くようになる。
結果的には綾小路の単独行動に助けられ、Dクラスの圧勝という予想外の結果で終わり、彼の本当の実力を認めざるを得なくなる。
4巻の船上試験では、櫛田や平田と同じ竜グループに配属される。他クラスからは葛城や神崎、龍園等の各クラスの主力が集まり、スポーツで言うところの死のグループが出来上がる。
櫛田が優待者となったことで、かなり有利に立ち回るものの、龍園にはとっくに見破られており、Cクラスの圧勝を許してしまう。
4.5巻では水筒の件で綾小路に借りを作ってしまい、そんな綾小路たちに連れられてプールに行くことになる。
ちなみにアニメ版では、池たちの盗撮を阻止するのが堀北になっているが、原作では元々軽井沢がその役割である。
5巻の体育祭では、櫛田の裏切りや龍園の術中に完全に嵌ってしまい、大敗を喫してしまうも、1巻のように再度綾小路に叱責されて立ち直る。体育祭で須藤と打ち解けてからは多少ではあるが態度は軟化しており、彼を更生・成長させるために色々なプランを考えている。
6巻のペーパーシャッフルでは、同じ中学である事を理由に自分を裏切った櫛田と正面対決する。この際に、自分の退学を条件にテストの点数で勝負することを彼女に持ちかける。6巻終盤で櫛田が先にペーパーシャッフルの問題を提出してしまうことが発生してしまうが、既にそれを予期していた堀北によって完璧に防がれる。
綾小路無しで、体育祭で辛酸を舐めさせられた龍園にカウンターを当てることに成功しており、彼女本来の実力の片鱗を見せた。
櫛田とは和解とまではいかなくとも、一時的に休戦する。櫛田とは、当初から彼女の自分に向ける悪意に直感的に気づいており互いに嫌悪していた関係だったが、彼女の他人を味方につける力と自分を追い詰めた知略と覚悟を認め、櫛田から敵対宣言をされている状況にも関わらず彼女に歩み寄りを見せようとしている。
7巻〜9巻にかけては活躍らしい活躍が皆無であり、アニメ終了後の時期という事もあってか、この頃に人気を伸ばし始めた軽井沢恵や一之瀬帆波が台頭したことによって一気に空気化が進行していくことになる。
しかし、10巻のクラス内投票では最もDクラスで活躍したキャラクターと言っても過言ではない。綾小路や龍園との会話、そして兄に今自分が何をしたいかを問われ、正面から試験に挑む決断をする。
山内の裏切りをクラス全体で暴露し、綾小路や須藤、高円寺といった有能な生徒の退学を完璧に防ぎきり、他のクラスのリーダーと遜色ない影響力を発揮していく。
11巻では、山内の退学によって憔悴してしまった平田の代わりに名実ともにクラスのリーダーになる。山内の退学直後で、更に平田が居ないことで雰囲気最悪のDクラスをまとめることに苦心する。
坂柳有栖との直接対決を控える綾小路からはチェスの切り札として育成され、学年末試験においては坂柳が手ほどきを受けた橋本に対して有利な盤面を作り上げる。
11.5巻では、兄の卒業を前に今までの自分ではダメだと酷く悩むことになり、ついにそのケジメとして断髪した。
学と最後の最後で和解する事が出来たが、その直後に彼が卒業してしまった事に泣いてしまう。そんな彼女を見たのはその場に居合わせた綾小路のみであり、ここまでずっと燻っていた彼女が間違いなくヒロインとして返り咲いた瞬間だった。
2年生編
立ち位置的には、もう一人の主人公である。最初の1巻は綾小路よりもセリフ数が多いという特別待遇を受けており、出番や台詞も1年生編同様に綾小路の次に多い。
1巻では新1年生との特別試験で思い通りにならない1年生たちのせいで、去年以上に苦労することになる。
宝泉たちの目的が、綾小路を退学させる事だということ知り、この頃から1年生やホワイトルーム絡みの問題に巻き込まれていくことになる。
2巻では、綾小路とのテスト勝負に負けたことで南雲雅の管理下にある生徒会に潜伏という形で入ることになる。
しかし、あくまでやるからには生徒会長を目指すと断言しており、これは学への依存ではなく、あくまで彼女の信念に基づく宣言である。
2巻終盤では高円寺と「高円寺が無人島サバイバルで1位を取った場合は卒業まで自由にさせる」ことを約束する。
3巻の無人島サバイバル前半戦では、堀北を一方的にライバル視している伊吹に宣戦布告をされている。
4巻の無人島サバイバル後半戦では、綾小路を通して、敵である龍園や坂柳と間接的に協力し、退学候補だった篠原の救済に動いている。
サバイバル最終日に正体不明の人物に、テントの前に綾小路を退学させることを示唆する手紙を置かれたことで、彼を助ける為にI2に行くことになる。
それを阻止しに堀北を襲撃しに来た天沢一夏と戦闘になり、ダウン寸前まで追い詰められるが敵である筈の伊吹に窮地を救われる。
一時的に伊吹と共闘する事を選んだ堀北は二人がかりで天沢を倒す事を決め、どちらかが倒されても離脱出来る様にグループを組む。
4.5巻では、最終日に自分のテントの前に手紙を置いた人物の特定の為に動くことになる。
5巻では、満場一致特別試験に臨むことになる。
櫛田の裏切りは想定の範囲内だったが、タイムリミットが迫る事でかつてないほどの大ピンチに陥ってしまう。しかし綾小路が櫛田の裏切りをクラス全体に暴露したことで盤面はひっくり返るも、なんと堀北は、あれだけ裏切り続けていた櫛田を助けるという決断をする。
この試験は、綾小路や茶柱に強い影響を残しており、後に彼らの成長を示唆する大きな伏線にもなっている。
6巻では満場一致試験において、櫛田の代わりにとある人物(リンク先ネタバレ注意)が退学してしまった為、その友人である長谷部からは、その人物の退学の原因として綾小路と共に強い復讐心を向けられるようになる。
人間関係
実兄。幼少期から、ずっと憧れの存在であったが、自身への依存を恐れた彼からは突き放された態度を取られる事になる。それ以来は兄妹でありながらも友人以下のような希薄な関係へと悪化する。
最終的に堀北が彼への依存を断ち切って違う目標を見つけた事で和解し、関係は修復した。
隣人。当初はやる気のない人間だという印象を持っていたが、何度も助けられ、一緒にいる内に初めての友人で大切な仲間であると思うようになる。鈴音の中では兄と同じぐらい影響力の高い人物であり、彼のピンチには身を挺して駆け付ける等、1年生編よりも遥かに関係に変化が見られる。
クラスメイトにして同郷。一方的に因縁を付けられており何度も裏切られているが、彼女とは関係を修復し、協力していきたいと考えている。
クラスメイト。1年生の頃に何度も助けた事で一方的な好意を持たれている。堀北自身、恋愛をするようなタイプじゃないので、彼の気持ちには全く気付いていない。しかし、体育祭では大事な仲間の一人であると考え、ある程度は親しくしている。
クラスメイト。綾小路と同様に自分の思い通りにいかない生徒の一人で、度々彼の行動に悩まされている。
苦手なタイプの生徒の一人。須藤の暴力事件を解決に導いた事で興味を持たれている。また、早々に綾小路の隠れ蓑である事がバレており強く警戒している。
1年生の無人島試験以来、一方的にライバル視されている。運命の悪戯か、2年生の無人島試験でかつて敵対していた彼女と共闘する。それ以来はプライベートでも待ち合わせをして会話するなど、関係性が良い方向に転んでいる。
同じ生徒会のメンバー。1年生の頃は何かと彼女に世話になる事が多く、恩義を感じていたが、クラスポイントの差が縮まった事もあって同盟を解消する。
同じ生徒会の生徒会長。綾小路や学の影響もあるが、彼の前で一之瀬を差し置いて次期生徒会長になると宣言している。
同じ生徒会のメンバー。櫛田と同じ中学ということは、堀北も同じ中学のようだが‥‥?
最初に知り合ったのは4月で試験のペアを組まないかと声をかけられる。その後、綾小路絡みで一悶着あり無人島サバイバルで妨害され戦う事になる。
余談
中の人である鬼頭明里氏は、2020年9月に放送されたしゃべくり007に出演した際には、彼女の代表作である「鬼滅の刃」の竈門禰豆子や「私に天使が舞い降りた!」の姫坂乃愛の名前と共に、堀北鈴音の名前も上がっており、実際に収録内のスタジオで彼女の台詞を演じている。
読者や視聴者からは「性格や協調性の無さを考慮しても、BやCなのではないか」と言われること「今日兄さんに話がしたかったこと、それは‥‥私に──勇気をください」
プロフィール
概要
「ようこそ実力至上主義の教室へ」に登場するヒロイン兼もう一人の主人公。
高度育成高等学校の1年Dクラスに所属しており、同校の生徒会長である堀北学を兄に持つ。
容姿は黒髪ロングの美少女。作中でも数多くの人物から容姿で褒められていることが非常に多く大人びた雰囲気を持っている。
イラストレーターのトモセシュンサク曰く、当初は目が大きく可愛らしい巨乳キャラだったが、作者である衣笠彰梧の指示により目は狐目となり、胸も小さくなったという。また、シルエットだけで分かりやすくするために髪の毛は結ぶなどの特徴をつけているという。
略歴
生い立ち
幼少期から優秀だった堀北学を兄に持ち、何かと彼の背中を追っていた。
しかし、兄である学は逆に自分のせいで鈴音の成長を阻害しているのではないかと非常に危惧していた。
その為、中学時代辺りから学には意図的に避けられ続けており、邪険に扱われていた。
もちろん、精神的に未熟だった鈴音からしてみれば、急に突き放された態度を取られてしまい、ますます学に追いつく為に変な方向へと意識が向かっていくことになる。
そんな鈴音は兄の背中を追って高度育成高等学校に入学した。しかし、配属されたのは落ちこぼれのDクラスだった。
彼女自身はAクラスをひたむきに目指しているが、あくまでそれは自身の進路や将来の為ではなく、兄である学に認めてもらう手段でしかなかった。
実は櫛田桔梗とは同じ中学出身である。
しかし、上記の通り鈴音は兄以外には興味のない人間だったので、櫛田のことは全くと言っていい程知らなかった。
しかし、この櫛田と同じ中学であるという要素が後々堀北にとってかなり大きな出来事に発展していくことになるとは、この頃の彼女では知る由も無かった。
人物
クラス内で綾小路の隣の席の美少女。
友達がおらず、話す人も少ない。これは人見知りだからとかではなく、孤独を”孤高”と捉え「友達は不要」と考えているから(ある意味、「誰に対しても同じように接してはいる」)
落ちこぼれの集まりであるDクラスに配属されたことに納得がいかず、Aクラスへの昇格を目指している。
性格は強烈の一言で、良くも悪くも嘘をつかないので、普通は思ってても口に出さないことを平然と発する場面が多く、無用なトラブルを生みやすい。
入学当初は他人を見下す言動が多く「赤点を取る人はどうしようもない人」と酷い評価をしていた
(頭が悪い上に、授業をまともに受けない須藤たちが「どうしようもない人」なのは、間違っていないのだが)。
ちなみに、「他人を見下している」という自覚はあり、指摘は素直に受け止め反省の色を見せている。
一方で、Aクラスを目指すという目標・信念は誰よりも強く、一度決めたことや、任されたことはきちんとやり遂げようとする義理堅い一面もある。また、人を見下す一方で、他人の凄いところは素直に認めている。
また、(言い方に問題はあるが)Dクラスに不真面目な生徒が多いことを考えると、ガツンと言ってくれる存在が重要であり、なおかつ見下されている側は特に気にしていないどころか、好意を抱いているので、遠慮する必要はないかもしれない。
自分のみがAクラスに上がりたいという一方的な野心のため、クラスメイトとの交流を避けていたが、例外的に綾小路とは何度かコミュニケーションを取るようになる。
先述の通り、当初はクラスメイトに対し利己的な態度で接していたが、数多くの特別試験を重ねていくうちに「Aクラスを目指すためにはクラス一丸とならなければならない」ことに気付き、それからはクラスメイトとも利他的な態度で接するようになる。
また、何でもかんでも兄の学が基準である面が多く、度々心の中で比較対象にしている。
一度彼の好みのタイプの女性を聞いており、学は「長い髪が好き」だと発言しており、それを真に受けて黒髪ロングにする辺り、相当のブラコンである。
一応、この自分の好みに合わせて髪を伸ばすという行為が学が入学時に鈴音に失望した理由の一つでもある。
実力
学力、身体能力についてはどちらも学年トップクラス。上記のOAAの通り、こういったスコアや数字だけを見れば間違いなくAクラス相当の実力者である。
しかし、これらはあくまで学力と身体能力だけの話であり、前述の通りに性格に難があり、綾小路からは「評価の悪い人を不要と判断し切り捨てるといった、他人に対する思いやり・配慮に欠けた言動や、人間関係を疎かにしていたことがDクラスに配属される原因になったのでは」と推測している(冷たいと思われがちだが、須藤などの「授業をサボっている上に赤点を取り、クラスに損害を与える」という行動は迷惑でしかないため、堀北が不要と判断するのは至極当然のことであると言えるが)。
円滑な人間関係の構築と多彩なコミュニケーション能力は現代社会において必須と言っても過言ではないので、生徒個人の実力を測る高度育成高等学校で堀北がDクラスに配属されたのは極めて正当な理由である。
とはいえ、視野と人間関係が狭いだけで地頭は非常に良く、綾小路の意図を汲み取れる数少ない生徒の一人である。
学力はDクラスの中でもトップであり、幸村や高円寺と並ぶ実力を持っている。基本的にDクラスでは定期試験の上位3名はこの面子である。
非協力的なのは事実だが、テストではきちんと高得点を取っているため、クラスへの貢献度自体は高いほう(実力主義という学校のシステム上、能力の高さが結局大事。事実、協力的な佐倉や山内は能力の低さを理由に足を引っ張っており、「協力的だからといって、貢献できるかどうかは全く別」というのが証明されている)。
身体能力に関しては学年のみならず、天沢一夏や鬼龍院楓花のような規格外を入れて尚、女子の全キャラクターの中でも五指に入るレベルであり、体力テストや陸上、水泳、球技のような基本的なスポーツまで何でも出来る。
1年生編終盤からはリーダーシップを発揮し始め、確実にリーダーの資質を出している。
一般的な生徒からの評価は上記の態度や日頃の言動から高いとは言えないが、綾小路清隆や堀北学、高円寺六助のような本物の天才たちからは一定の資質や才能を認められている。
綾小路からは対坂柳への切り札として、わざわざ指名して彼直々にチェスの指導を一定期間受けていた。
何気に綾小路自身がホワイトルームを出てからチェスを教えたのは、彼女が初である。
綾小路の指導があったとはいえ、初心者であるにも関わらず、たった数週間でチェスにおいて普通の生徒では太刀打ちできない力量を身につけるなど頭の回転や飲み込みも非常に早い。
学自身が「いずれは自分を超える存在になる」と断言しており、伸び代の観点で見れば、議論の余地無しに彼女が作中でも上位であることは間違いなく、綾小路が最強系主人公だとすると、堀北は成長型主人公であると言える。
動向
当初は最も綾小路と絡んでいたキャラクターであり、出番も他のヒロインと比べて非常に多かったが、このラノでも人気No.1の軽井沢恵が台頭してからはヒロインとしての役割を完全に食われてしまっている。
入学当初から夏休みにかけてまで、綾小路以外とまともに喋っている描写はほとんどなく、彼以外のクラスメイトとは基本的に業務連絡程度にしか会話していない。
1巻では高度育成高等学校の実態を知り、堀北学に認めてもらうためにAクラスを目指すようになる。その為に須藤健を始めとしたテストの赤点組の学力強化を図り、勉強会を開くがその性格もあってか彼らに必要以上の暴言を吐いた事で失敗に終わる。
綾小路の叱責もあり、自分を見つめ直した彼女は譲歩することを覚え彼らに謝罪し、再度勉強会に励む。
結果的に須藤は赤点を取ってしまい、退学の処置を受けてしまうことになるが、綾小路と共に担任の茶柱からポイントでテストの点数を購入し、それを阻止している。
2巻では綾小路や一之瀬と協力し、龍園の策に嵌められた須藤を助けている。「須藤の暴行事件騒動を解決したのは堀北」だという噂が学園中に広まると、須藤からは恩義を通り越した好意を持たれ、暴行事件を起こさせた黒幕の龍園からも興味を持たれたが、本人にとっては鬱陶しいという感情しかない。
3巻の無人島試験で、彼女は最初の壁に躓く事になる。
統率の取れないDクラス、自身の体調不良や失態、色々と悪化していく状況等から、初めて自分の実力不足や、仲間の大切さに気付くようになる。
結果的には綾小路の単独行動に助けられ、Dクラスの圧勝という予想外の結果で終わり、彼の本当の実力を認めざるを得なくなる。
4巻の船上試験では、櫛田や平田と同じ竜グループに配属される。他クラスからは葛城や神崎、龍園等の各クラスの主力が集まり、スポーツで言うところの死のグループが出来上がる。
櫛田が優待者となったことで、かなり有利に立ち回るものの、龍園にはとっくに見破られており、Cクラスの圧勝を許してしまう。
4.5巻では水筒の件で綾小路に借りを作ってしまい、そんな綾小路たちに連れられてプールに行くことになる。
ちなみにアニメ版では、池たちの盗撮を阻止するのが堀北になっているが、原作では元々軽井沢がその役割である。
5巻の体育祭では、櫛田の裏切りや龍園の術中に完全に嵌ってしまい、大敗を喫してしまうも、1巻のように再度綾小路に叱責されて立ち直る。体育祭で須藤と打ち解けてからは多少ではあるが態度は軟化しており、彼を更生・成長させるために色々なプランを考えている。
6巻のペーパーシャッフルでは、同じ中学である事を理由に自分を裏切った櫛田と正面対決する。この際に、自分の退学を条件にテストの点数で勝負することを彼女に持ちかける。6巻終盤で櫛田が先にペーパーシャッフルの問題を提出してしまうことが発生してしまうが、既にそれを予期していた堀北によって完璧に防がれる。
綾小路無しで、体育祭で辛酸を舐めさせられた龍園にカウンターを当てることに成功しており、彼女本来の実力の片鱗を見せた。
櫛田とは和解とまではいかなくとも、一時的に休戦する。櫛田とは、当初から彼女の自分に向ける悪意に直感的に気づいており互いに嫌悪していた関係だったが、彼女の他人を味方につける力と自分を追い詰めた知略と覚悟を認め、櫛田から敵対宣言をされている状況にも関わらず彼女に歩み寄りを見せようとしている。
7巻〜9巻にかけては活躍らしい活躍が皆無であり、アニメ終了後の時期という事もあってか、この頃に人気を伸ばし始めた軽井沢恵や一之瀬帆波が台頭したことによって一気に空気化が進行していくことになる。
しかし、10巻のクラス内投票では最もDクラスで活躍したキャラクターと言っても過言ではない。綾小路や龍園との会話、そして兄に今自分が何をしたいかを問われ、正面から試験に挑む決断をする。
山内の裏切りをクラス全体で暴露し、綾小路や須藤、高円寺といった有能な生徒の退学を完璧に防ぎきり、他のクラスのリーダーと遜色ない影響力を発揮していく。
11巻では、山内の退学によって憔悴してしまった平田の代わりに名実ともにクラスのリーダーになる。山内の退学直後で、更に平田が居ないことで雰囲気最悪のDクラスをまとめることに苦心する。
坂柳有栖との直接対決を控える綾小路からはチェスの切り札として育成され、学年末試験においては坂柳が手ほどきを受けた橋本に対して有利な盤面を作り上げる。
11.5巻では、兄の卒業を前に今までの自分ではダメだと酷く悩むことになり、ついにそのケジメとして断髪した。
学と最後の最後で和解する事が出来たが、その直後に彼が卒業してしまった事に泣いてしまう。そんな彼女を見たのはその場に居合わせた綾小路のみであり、ここまでずっと燻っていた彼女が間違いなくヒロインとして返り咲いた瞬間だった。
2年生編
立ち位置的には、もう一人の主人公である。最初の1巻は綾小路よりもセリフ数が多いという特別待遇を受けており、出番や台詞も1年生編同様に綾小路の次に多い。
1巻では新1年生との特別試験で思い通りにならない1年生たちのせいで、去年以上に苦労することになる。
宝泉たちの目的が、綾小路を退学させる事だということ知り、この頃から1年生やホワイトルーム絡みの問題に巻き込まれていくことになる。
2巻では、綾小路とのテスト勝負に負けたことで南雲雅の管理下にある生徒会に潜伏という形で入ることになる。
しかし、あくまでやるからには生徒会長を目指すと断言しており、これは学への依存ではなく、あくまで彼女の信念に基づく宣言である。
2巻終盤では高円寺と「高円寺が無人島サバイバルで1位を取った場合は卒業まで自由にさせる」ことを約束する。
3巻の無人島サバイバル前半戦では、堀北を一方的にライバル視している伊吹に宣戦布告をされている。
4巻の無人島サバイバル後半戦では、綾小路を通して、敵である龍園や坂柳と間接的に協力し、退学候補だった篠原の救済に動いている。
サバイバル最終日に正体不明の人物に、テントの前に綾小路を退学させることを示唆する手紙を置かれたことで、彼を助ける為にI2に行くことになる。
それを阻止しに堀北を襲撃しに来た天沢一夏と戦闘になり、ダウン寸前まで追い詰められるが敵である筈の伊吹に窮地を救われる。
一時的に伊吹と共闘する事を選んだ堀北は二人がかりで天沢を倒す事を決め、どちらかが倒されても離脱出来る様にグループを組む。
4.5巻では、最終日に自分のテントの前に手紙を置いた人物の特定の為に動くことになる。
5巻では、満場一致特別試験に臨むことになる。
櫛田の裏切りは想定の範囲内だったが、タイムリミットが迫る事でかつてないほどの大ピンチに陥ってしまう。しかし綾小路が櫛田の裏切りをクラス全体に暴露したことで盤面はひっくり返るも、なんと堀北は、あれだけ裏切り続けていた櫛田を助けるという決断をする。
この試験は、綾小路や茶柱に強い影響を残しており、後に彼らの成長を示唆する大きな伏線にもなっている。
6巻では満場一致試験において、櫛田の代わりにとある人物(リンク先ネタバレ注意)が退学してしまった為、その友人である長谷部からは、その人物の退学の原因として綾小路と共に強い復讐心を向けられるようになる。
人間関係
実兄。幼少期から、ずっと憧れの存在であったが、自身への依存を恐れた彼からは突き放された態度を取られる事になる。それ以来は兄妹でありながらも友人以下のような希薄な関係へと悪化する。
最終的に堀北が彼への依存を断ち切って違う目標を見つけた事で和解し、関係は修復した。
隣人。当初はやる気のない人間だという印象を持っていたが、何度も助けられ、一緒にいる内に初めての友人で大切な仲間であると思うようになる。鈴音の中では兄と同じぐらい影響力の高い人物であり、彼のピンチには身を挺して駆け付ける等、1年生編よりも遥かに関係に変化が見られる。
クラスメイトにして同郷。一方的に因縁を付けられており何度も裏切られているが、彼女とは関係を修復し、協力していきたいと考えている。
クラスメイト。1年生の頃に何度も助けた事で一方的な好意を持たれている。堀北自身、恋愛をするようなタイプじゃないので、彼の気持ちには全く気付いていない。しかし、体育祭では大事な仲間の一人であると考え、ある程度は親しくしている。
クラスメイト。綾小路と同様に自分の思い通りにいかない生徒の一人で、度々彼の行動に悩まされている。
苦手なタイプの生徒の一人。須藤の暴力事件を解決に導いた事で興味を持たれている。また、早々に綾小路の隠れ蓑である事がバレており強く警戒している。
1年生の無人島試験以来、一方的にライバル視されている。運命の悪戯か、2年生の無人島試験でかつて敵対していた彼女と共闘する。それ以来はプライベートでも待ち合わせをして会話するなど、関係性が良い方向に転んでいる。
同じ生徒会のメンバー。1年生の頃は何かと彼女に世話になる事が多く、恩義を感じていたが、クラスポイントの差が縮まった事もあって同盟を解消する。
同じ生徒会の生徒会長。綾小路や学の影響もあるが、彼の前で一之瀬を差し置いて次期生徒会長になると宣言している。
同じ生徒会のメンバー。櫛田と同じ中学ということは、堀北も同じ中学のようだが‥‥?
最初に知り合ったのは4月で試験のペアを組まないかと声をかけられる。その後、綾小路絡みで一悶着あり無人島サバイバルで妨害され戦う事になる。