「僕は君たちを信じることにするよ。それが僕の理念にも繋がるはずだからね」
「僕は君たちを信じることにするよ。それが僕の理念にも繋がるはずだからね」
プロフィール
概要
「ようこそ実力至上主義の教室へ」に登場する主要人物の一人で、1年Dクラスに所属している。
Dクラスをまとめるリーダー的存在。
優秀な学力と運動能力、甘いフェイス、そして善人を絵に描いたような正義感と気遣いに満ちた性格の持ち主。
入学早々にクラスメイトの女子である軽井沢恵と交際を始めており、作中でも指折りのリア充である。
まさにパーフェクトな男子生徒で、櫛田と同様に落ちこぼれのDクラスに配属されたのか謎である生徒の一人。
略歴
生い立ち
そんな優秀な平田がDクラスに配属されたのは、彼の中学時代にある。
今でこそクラスのまとめ役である平田だが、中学二年生になるまでは、どちらかと言えば日陰側の生徒だった。
平田には小さい頃から杉村という男の幼馴染が居て、小学校6年間同じクラスで毎日一緒に登下校をする程の仲だった。
中学一年生になって初めて別のクラスになり、平田も新しいクラスの友達と遊ぶようになり徐々に疎遠になっていった。
その最中、疎遠だった杉村が新しいクラスでいじめのターゲットにされており、平田は自分がターゲットにされる事を恐れて、杉村へのいじめを見て見ぬフリをしていた。
誰も味方が居ないと悟った杉村はその日の授業中に飛び降り、脳死状態になってしまったらしい。この時に平田は自分の保身を優先し、友人を死に追いやってしまったことに対し深い罪悪感を抱くようになり、その杉村への償いは他の誰かを救うことでしかなし得ないと感じ始めるようになる。これが平田洋介という人格を形作った大きな出来事の一つである。
実は軽井沢とは付き合っておらず、杉村への償いもあってか、同じように過去にいじめを受けていた彼女のクラスでの地位を手助けするために、偽りの彼氏を演じていた。
しかし、この一連の出来事はあくまで平田の友人が自殺を図って結果的に脳死になったという話であり、平田がDクラスに落とされた直接的な原因ではない。
真相
杉村が飛び降り自殺を図ったことで、いじめが無くなるかと思いきや、新しいいじめのターゲットが自分のクラスから出たことに平田は深く絶望する。
二度と同じ過ちを繰り返させない為にも、奇しくも龍園のように恐怖でクラスを支配しようと行動を取った。
何か揉め事が起これば、必ず平田が割って入り両方を本気で殴り飛ばした。
本気で殴り返してこれる人間は居なかったらしく、平田がスクールカーストの頂点に立ち、それ以外の生徒全員が最下位になることでその中学からいじめが根絶した。
その結果1つの学年が機能不全となり、全部のクラスが強制的に解体され、再編された。
そして卒業まで厳しい監視体制が取られるという学校側もかなり異例の対応をしており、平田の住んでいた地域ではかなり有名な事件となったらしい。
実は面接時点ではAクラスの配属が決まっていたが、入学直前にこの事件の関与が発覚したことで見送られ、Dクラスに配属される事になったというのが真相だった。
人物
真面目かつ誠実、そして正義感が非常に強く仲間思いである。
問題児だらけのDクラスにおいて、トップクラスの常識人で何かとクラスの問題の対処に追われている。
面倒見が良く世話焼きである為か、何かと孤立しやすい綾小路や堀北を気遣って声を掛ける場面も多い。
基本的に誰に対しても平等に優しく接しているので、誰か一人を特別扱いすることはない。
その為、彼女(仮)の軽井沢を特別に優先することはなく、あくまでクラス全員の味方という立ち位置を貫いている。
サッカー部に所属しており、コミュニケーション能力も高く女子の人気も非常に高い。
周囲からはイケメンだと高頻度で評価されており、イケメンランキングは2位である。
(ちなみに綾小路は5位であり、顔だけなら色々な女子から高い評価を受けているが、平田と違ってコミュニケーション能力が皆無なので、意外に女子人気は低い。)
先述の通り、過去のトラウマが今の平田の人格形成に深く関わっている為、無人島試験で男女が仲違いした際には暴走しかけたこともある。
実力
見て分かる通り、学年で最もOAAの総合値が高い生徒である。
学力、身体能力、コミュニケーション能力、リーダーシップ。どれを取っても学年トップクラスで、過去の事件が無ければ間違いなくAクラス相当の実力者である。
堀北や高円寺のように性格に難がある訳でもなく、高度育成高等学校のみならず、全国の日本の男子高校生よりも遥かに高い能力を持っている。
中学時代にいじめを根絶させた事もあってか視野が広く、堀北の裏で動いているのが綾小路であるとかなり序盤から薄々勘付いており、船上試験の一件で確信に変わるなど洞察力も非常に高い。
しかし、平田は誰の味方でもなくみんなの味方であるという明確な弱点を持っており、序盤の堀北や綾小路からは何度か不信感を抱かれている。
例えば、無人島試験で女子が勝手にクラスのポイントを使用した際も男子との口論を避けてそれを隠蔽したり、彼女らのやり取りを直接見た訳ではないにもかかわらず軽井沢と真鍋の間を取り持とうとしたり、かなり保守的な思考をしている。
それだけではなく、龍園のような搦め手を使うタイプの生徒や、クラス内投票のように退学者を強制的に決める試験には滅法弱く、 あくまで正々堂々とした勝負の場でしか実力が発揮されにくい。
それ故か、常識が通用しない場面の方が多い高度育成高等学校では堀北と共に苦汁を飲まされる場面も多い。
しかし、綾小路からはクラスで無くてはならないピースとまで表現されており、高円寺からもクラスの為に行動してきた1年間は幻じゃないと評される通り、男女共に非常に厚い信頼と人望を持つ。
この規格外二人から同時に高評価をされる生徒はDクラスでは堀北を除けば存在しないため、間違いなくDクラスに必要な人間である。
動向
元々はクラスのモブキャラだったが、8巻でついに公式から綾小路や高円寺、龍園に並ぶ男キャラのキーパーソンの一人として数えられるようになる。
綾小路や堀北を除けば、基本的に試験の詳細を茶柱が説明する際は平田か池が聞き手、もしくは質問に回ることが多い。
1巻では、入学早々にもかかわらず初対面のクラスメイト達に自己紹介を勧める等、中々の陽キャっぷりを見せている。
軽井沢と恋人のフリを始めたのも入学直後でだった。
クラスからの人望が厚く、あまりにイケメン過ぎる為か、須藤を始めとした3バカには反感を買っており、この頃から既に胃痛ポジションを獲得している。
2巻では、龍園の策に嵌められた須藤を助ける為に軽井沢や櫛田と共に行動を起こしている。
3巻の無人島試験では実質的なリーダーとなり、序盤はそのリーダーシップでクラスをまとめ上げていく。しかし、試験中盤に龍園からのスパイである伊吹によって仕組まれた下着泥棒の一件があったことで男女の間で決定的な亀裂が入ってしまった事に苦悩する。
試験終盤に放火騒ぎが起きた事でクラスの状況が更に悪化したことで、徐々に精神が疲弊していく事になる。
この時から、既に作中では平田のトラウマについて触れかかっている。
4巻の船上試験では、堀北や櫛田と共に龍グループに配属される。軽井沢がCクラスの真鍋たちと揉め事を起こした事で助けを求められるが、平田の出した提案が彼女の望む解決法では無かった為、一方的に関係を終わらせられる。その後を綾小路に後を託し、結果的に軽井沢とは元通り恋人を演じ続けるようになる。
5巻の体育祭では、龍園の卑劣なプレーの応酬と不甲斐ない結果を残すクラスメイト達に苛立つ須藤を宥めるも、沸点を抑えられなかった須藤に殴り飛ばされてしまう。
6巻のペーパーシャッフルでは、堀北と協力して勉強会を開く。この頃から、綾小路に対して軽井沢が徐々に好意と執着心を抱き始めている事に気が付いており、彼氏(仮)の立場でありながら彼女の幸せを望んでいる。
7.5巻のクリスマスでは、佐藤に協力を依頼された軽井沢によって引き摺り出されるような形で綾小路たちとダブルデートをする。
9巻でついに軽井沢との恋人関係(仮)を終わらせる。彼女の体裁の為に、一応は平田が振られたような形で話が進んでいる。
彼女が居なくなってフリーになった事で、元からあった女子人気が更に爆発している。
10巻で退学者をクラスから1人強制的に決めるクラス内投票が行われる事で、過去最大の壁にぶつかる羽目になってしまう。
坂柳が山内を操り、綾小路を陥れようとしている事を堀北がクラス全員の前で山内を糾弾した事により行動する。クラスメイト達がお互いを陥れ合おうとしている姿が、かつての中学時代と重なって見えてしまったことで暴走する。
試験当日に自分に批判票を集め、退学させるようにクラスメイトに説得するが、前日に綾小路が軽井沢を通じてクラスの女子に手回しした事で賞賛票2位という結果で試験を終了する。
最終的に山内が退学したことで、クラスメイトを守れなかった自分に嫌気が差し、自暴自棄になってしまう。
11巻では、クラスメイトや自分自身に嫌気が差して自暴自棄になってしまい、クラスの雰囲気を悪化させる一因となった。自身に好意を寄せてくる王美雨からは何度も励ましの声を掛けられるが全て無視し、いよいよ八つ当たりで暴力まで振るいそうになるが高円寺に止められ、呆れられる。
その後に綾小路から、クラス内投票の結果で露出した平田の覚悟の甘さを責められる。
「いつまで夢見てるつもりだ」
「それでも前に進み続けるしかない」
恐ろしく残酷な綾小路からの言葉は、この時の平田にとっては図星でしかなかった。
犠牲を受け止めきれずに塞ぎ込むのではなく、犠牲を受け入れて進み続ける覚悟を綾小路から諭され、もう一度クラスメイトたちに協力する意思を見せるようになる。
11.5巻では、軽井沢との契約を除けば誰とも恋愛した事がないと発覚する。
実は既にみーちゃんから、友達から始めて欲しいと告白されていたらしく、それ以上の関係にはなれないと突き放すことが出来なかったとの事。
色々あって綾小路を清隆くんと呼ぶようになり、彼にも自分を下の名前で呼ぶようにお願いしている。
これ以降からあっち系のフラグが立ち始めたと、一部のファンが騒ぐようになる。
人間関係
当初は孤立しがちなクラスメイトの一人だと思っており、何かと声を掛けたりと気を遣っている。軽井沢の一件から只者ではないと感じ取るようになり、今ではクラスメイトの誰よりも信頼を置いている。
クラスメイト。自己中心的な発言が目立つ堀北とのやり取りはなんだかんだで苦労しており、クラス内投票では考え方や価値観の違いから真正面からぶつかり合ってしまう。
クラスメイト。中学時代にいじめを受けていたことを入学当初に相談され、彼女のクラス内の立ち位置を守る為に彼氏のフリをして守るようになる。徐々に綾小路にその役割を託していくようになる。
クラスメイト。何かと試験のたびに傲岸不遜で自己中心的な彼には内心うんざりしており、クラス内投票や学年末試験で気持ちに余裕が無くなった際には度々ぶつかっている。
クラスメイト。入学当初に何かしらの問題で彼女を助けたことがあるらしく、それ以来好意を抱かれている。
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