様々な人の意思が、常夏の無人島で交錯する
全学年、全生徒、総力戦のサバイバル試験、超絶怒涛の壮絶決着!
※本記事にはアニメ未公開のネタバレ情報を含みます。閲覧の際にはご注意ください。 |
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概要
『ようこそ実力至上主義の教室へ2年生編』で行われた全学年で競い合う大規模特別試験。
便宜上、読者からは1年生編の無人島は『無人島試験』。2年生編の無人島は『無人島サバイバル』と話題を区別する為に分けて呼ばれることが多い。
今まで全学年が参加した特別試験は体育祭を除けば混合合宿のみで、更に他学年と協力するタイプの試験ではなく、ルール上敵対するタイプの試験の為、よう実史上かつてない規模の大乱戦で、現在の作中で判明している試験の中で最も大規模な戦いとなった。
その分、原作での内容も非常に長く、2年生編1学期のほとんどが無人島サバイバルの内容と言っても過言ではない。
基本的に尺で分けると
2年生編2巻‥‥前日譚
2年生編3巻‥‥試験前半
2年生編4巻‥‥試験後半
2年生編4.5巻‥‥後日談
という構成になっており、実際に試験を行ったのは3巻と4巻の計2巻だが、試験の準備や後始末を含めると、この試験に費やされた巻数は最大4巻という、今まででかつてないほどの大長編となっている。
またこの試験が終了してから、改めて全学年のパワーバランスが明確になったり、キャラクターたちの関係性に大きな変化が訪れたり、今まで正体が謎に包まれていたホワイトルームの刺客がついに明らかになる。
これらの事から無人島サバイバルは「ようこそ実力至上主義の教室へ」という作品の中でも大きなターニングポイントである。
ルール
試験概要
・無人島で最大2週間のサバイバルを行う。
・求められる能力は多種多様で総合力が高い方が有利だが結束力も重要。
得点を得る2つの方法 『基本移動』『課題』について
『基本移動』のルール概要
・日に4回指定エリアが告知される(初日と最終日は3回でランダム指定は無し) ゴール時間は、午前7時〜9時、午前9時〜11時、午後1時〜3時、午後3時〜5時
・指定エリアの設定には法則があり、1日3回は前回の指定エリアの前後左右2マス斜め1マスの範囲内に限定して指定され、1日1回は全エリアの中からランダムに指定される(ランダムな指定が2度続けて起こることはない)
・指定エリア内に辿り着いたグループ順に1位が10点、2位が5点、3位が3点を得る
※着順報酬はグループ内全員が指定エリアに辿り着いた時点の記録が参照される
・各ゴール時間内に指定エリアに辿り着くと到着ボーナスとして全員に1点が与えられる
・指定エリア告知の段階で既に到着していた場合は1人1点を得るが、着順報酬は無効
・3回連続で指定エリア到着をスルーするとペナルティ。回数に応じて得点が引かれる(ただし1度でもスルーを止めると累積値は0に戻る)
『課題』のルール概要
・課題は午前7時から随時出現し、午後5時で終了する(試験初日は午前10時から出現し、最終日は午後3時で終了する)
・課題は3種類に分類されており、同じ内容のものも何度か出題される(学力4割、身体能力3割、その他3割)
・課題出現時間は予測が出来ない。実施状況を知るには現地に足を運ぶ必要がある
・上位入賞者は得点や食料、グループ人数の最大上限を上げる報酬などが与えられる
報酬
1位のグループ
・300クラスポイント、100万プライベートポイント、1プロテクトポイント
2位のグループ
・200クラスポイント、50万プライベートポイント
3位のグループ
・100クラスポイント、25万プライベートポイント
上位50%(1位〜3位含む)に入賞したグループ
・5万プライベートポイント
上位70%(1位〜3位含む)に入賞したグループ
・1万プライベートポイント
ペナルティ
下位5グループになった生徒は退学のペナルティを受ける。ペナルティを受けてしまった場合、600万プライベートポイントを支払うことで救済される。
・ペナルティのポイントはグループの人数で均等に割られる。
・試験が始まってからはプライベートポイントの貸し借りが出来ない為、乗船前の段階で自身の携帯に必要な救済ポイントを所持していることが必要。
要点
・要するにグループで1位〜3位に入ることがクラスポイントを上げる必須条件。中でも1位と2位以下の報酬の差は上記の通り歴然なので、他のクラスと差を付けるには1位を目指すことが何よりも重要になる。
・仮に下位5グループに自分の学年の生徒のグループがあった場合、上位3位までのグループが得るクラスポイントはペナルティを受けた学年から引かれるので、事実上クラス間ではなく、学年間の戦いになる。
・基本移動で得点を得る場合、人数が多いグループが得点を稼ぎやすく、課題を占領しやすい。仮に怪我や病気でリタイアした場合は自分のグループに他の生徒が残っていれば失格にならないので人数が多ければ多いほど有利な試験である。
・逆に単独での参加はリスクはあるが、余程自分に自信がない限り得られるメリットはほとんど無い。強いて言えば、単独のメリットは足手まといを削る事と自分のペースで試験を進められる事ぐらいである。
・また、指定エリアが毎日一回だけランダムで出現し、尚且つ課題出現時間もランダムである為、ある程度のペース配分と運が必要になる。
配布物
基本的に学校側から配られるのは「腕時計」「タブレット」「配布カード」の三つである。
腕時計
・腕時計を通じ24時間学校側に健康状態を管理されている
・破損などの異常が検知されると得点の入手が不可能になるためチェックが必要となる
・使用者の健康異常については、アラートで知らせる。警告アラートは無視できるが、緊急アラートが鳴った場合はスタート地点へ行くこと(24時間以内に到着しない場合はリタイアの恐れ有り)
・腕時計には12通りのテーブルが存在し、テーブル毎に指定エリアの順序が異なる
・緊急アラートが鳴って止めずに5分経つと医療班らが現地に急行する(心拍の停止や血圧の急低下などの際は直ちに救助に向かう)
タブレット
・全生徒に支給される小型タブレット
・無人島の地図を閲覧でき、指定エリアや自身の現在地がリアルタイムで確認できる
・課題の位置や詳細な報酬など閲覧することが出来る
・試験4日目から12日終了まで上位、下位10組の得点が確認できる(上位10組下位10組と自身のグループに限り総得点の内訳も閲覧可能)
・6日目以降全生徒の現在地を閲覧可能になるGPSサーチ機能が解禁される(ただしサーチする度に1得点を消費する)
・試験全体に影響する問題が起こった際など学校側からメッセージが届く場合がある
・バッテリー不足になった際はスタート地点や特定の場所で充電可能(本試験で使用する地図アプリを連続使用した場合、駆動時間約8時間)
配布カード
・試験前に生徒一人一人に配られる無人島サバイバルにおけるアイテムのようなもので一部を除き持っていて損をすることはない。
・基本カード、特殊カード共に同一学年でトレードが可能。クラス内でのトレードは不可であり、一度所有者を変更させると再トレードは不可能
・同じカードを複数使っても効果が倍増しない
基本カード一覧
『先行』 | 試験開始時に使えるポイントが1.5倍される。 |
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『追加』 | 所有者の得るプライベートポイント報酬を2倍にする。 |
『半減』 | ペナルティ時に支払うプライベートポイントを半減させる。このカードを所持する生徒のみ反映される。 |
『便乗』 | 試験開始時に指定されたグループのプライベートポイント報酬の半分を追加で得る。指定したグループと自身が合流した場合効果は消滅する。 |
『保険』 | 試験中に体調不良で失格した際、所有者は一日だけ回復の猶予を得る。不正による失格などは無効とする。 |
特殊カード一覧
『増員』 | このカードを所有する生徒は7人目としてグループに存在できる。本試験開始後から効力が発揮され、男女の割合にも左右されない。 |
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『無効』 | ペナルティ時に支払うプライベートポイントを0にする。このカードを所持する生徒のみ反映される。 |
『試練』 | 特別試験のクラスポイント報酬を1.5倍にする権利を得る。ただし上位30%のグループに入れなかった場合グループはペナルティを受ける。また増加分の報酬は学校側が補填するものとする。 |
要点
・腕時計は生徒の血圧や健康状態、位置情報などを検知する重要なアイテムである。
・腕時計が機能してないと着順報酬や課題などの得点が入らない。しかし、逆手を取れば故障している間は自分の位置情報が切れているため他の生徒のGPSサーチに引っ掛からなくなる。
・タブレットは自分の現在地や指定エリアなどの表示がある為、タブレットの充電が切れたり、紛失した状態で試験に臨むのは自殺行為である。
・6日目からGPSサーチが解禁され、全生徒の現在地を確認することができる。なお使用には自分の持ち点を1点使う事になる。
・配布カードは無人島サバイバルにおいて重要な武器になるが、場合によっては使い所が全くないカードも多く存在するため、自分のグループの戦術に合うカードを試験前に他の生徒とトレードしておくことが重要になる。
参戦者
全学年、全生徒の総力戦。
基本的な動きとして、3年生サイドは南雲雅が一学年分をまるまる単独で指揮を取っており課題の独占に成功し、好きなタイミングで好きなだけ得点を稼ぐという戦術を編み出している。またフリーグループを利用し、他学年で上位のグループを徹底的に妨害する準備もしている。
2年生サイドは坂柳有栖を中心に一部のグループの人数を課題報酬で増やし課題を独占することで、一時的にA〜Dまでの全クラスの共闘を実現している。
2年生は全体で組織と言えるほど団結や連絡が密では無いことが弱点かと思われたが、4巻においてはかなり細い糸を辿って綾小路清隆を助けており、勢力としての実力を発揮している。
1年生サイドは椿桜子をリーダー格とし、2000万プライベートポイントの賞金首である綾小路を付け狙う戦術を取り、それと同時に他学年の単独グループを下位に引き摺り落とそうと画策していたが、各々の狙いや思惑がバラバラで主力メンバーが好き勝手に動いていた為、お世辞にもチームワークは全学年中で最も低いと言わざるを得ない。
試験でメインとなった参加者たち
2年生(主要人物)
- 綾小路清隆(2-D)
単独グループで参加。試験序盤では七瀬と共に行動するが、中盤で天沢と遭遇したことで一度七瀬と別れ単独に戻る。終盤では坂柳に協力を依頼し1年生の猛攻を退け、南雲を気絶させたことで高円寺の勝利をアシスト。その後月城と司馬に二人がかりで襲われるが、鬼龍院や坂柳の協力もあって何とか退ける。
- 堀北鈴音(2-D)
単独グループで参加。試験序盤から中盤にかけて課題報酬でグループの人数追加の権利を獲得しており、下位グループの救済に動いていた。試験終盤で綾小路を助けに行くも天沢に妨害され戦闘。伊吹と共闘しこれを退けた。
- 高円寺六助(2-D)
単独グループで参加。凄まじい身体能力で着順報酬の1位を連発し単独であるにもかかわらず南雲の一学年と接戦になる。フリーグループを跳ね除け、指揮の南雲が綾小路に気絶させられたことで勢い付き最終的に1位を獲得する。
- 一之瀬帆波(2-C)
坂柳と柴田とグループを組み参加。試験中盤に月城たちの会話を偶然聞き、綾小路が狙われていることを知ってしまったため彼らに脅されるも、葛藤の末に最終日に綾小路に危機を伝えに行った。
- 龍園翔(2-B)
葛城とグループを組み参加。序盤から安定して高得点を獲得し上位をキープ。途中でクラスメイトの小宮が何者かによって怪我でリタイアさせられたことで綾小路や坂柳と利害が一致する。試験終盤では宝泉の足止めに尽力し、葛城に後を託してリタイアした。
- 伊吹澪(2-B)
単独グループで参加。誰にも頼らず一人で試験を進めていくが、水分不足で緊急アラートが鳴りそうなタイミングで綾小路に助けられる。試験終盤では天沢にやられそうな堀北を間一髪で助け、彼女とグループを組んで共闘した。
- 坂柳有栖(2-A)
一之瀬と柴田とグループを組み参加。半リタイアという形で参加し、スタート地点でトランシーバーを利用し全体に指示を飛ばすことで、無人島サバイバルにおいて2年生側の事実上のリーダーとなった。龍園と契約を結んで綾小路を援護し、桐山のグループを抜いて3位に滑り込むなどMVP級の活躍を見せる。
2年生(準主要人物)
- 軽井沢恵(2-D)
Aクラスの生徒とグループを組み参加。試験序盤で綾小路と合流し、彼と共に行動している七瀬に関して不安を抱く。その後の無人島サバイバルにおける活躍はほぼ皆無で普通に試験を切り抜けた。
- 櫛田桔梗(2-D)
綾小路と停戦協定を結んでいると見せかけ、裏では八神と内通していた。八神が宇都宮たちに自分の過去をバラされた事で焦り、綾小路と七瀬の後をつけ狙うが、全て行動を読んでいた天沢によって妨害される。
- 須藤健(2-D)
池と本堂とグループを組み参加。試験序盤で綾小路と行動を共にし、宝泉の一件から七瀬を強く警戒している。中盤で篠原が退学のピンチに迫った際には池に協力する形で彼女の救済に動いている。
- 池寛治(2-D)
須藤と本堂とグループを組み参加。試験前に意中の篠原が他クラスの小宮と組んでしまったことで意気消沈するも七瀬の言葉で立ち直る。中盤でその小宮たちが大怪我で倒れているのを目撃し、篠原のグループが何者かによって陥れられたことで彼女の救済に動く。
- 篠原さつき(2-D)
小宮と木下とグループを組み参加。試験前に池と喧嘩したことで小宮たちとグループを組む。途中で小宮と木下が何者かに大怪我をさせられた瞬間を目撃し、襲撃者に見つからないように震えて潜伏していたが池たちによって助けられる。
- 白波千尋(2-C)
小橋と竹本とグループを組み参加。10日目の夜中に迷子になるが、綾小路が偶然見つけたことで助けられている。その際に竹本が綾小路にトランシーバーを渡したことで彼が坂柳と連絡を取り合うことに成功している。
- 葛城康平(2-B)
龍園とグループを組み参加。高い知力や判断力を活かし龍園を補佐して回っている。結果的に宝泉と共にリタイアした彼に後を託されたが、龍園が抜けたことで惜しくもグループ上位入賞を逃している。
- 椎名ひより(2-B)
同じクラスの磯山と諸藤とグループを組み参加。試験中盤で石崎たちのグループと合流し大グループを作る。11日目に綾小路と偶然出会い一夜キャンプを共にする。その後活躍は無く、無難に試験を切り抜けた。
- 石崎大地(2-B)
西野と津辺とグループを組み参加。試験中盤から終盤にかけてひよりのグループと合流して大グループを作る。終盤では龍園とアルベルトと共に宝泉戦に参加し、彼の撃破に一役買った。
- 山田アルベルト(2-B)
彼の出番は試験終盤まで皆無だったが、石崎と共に宝泉戦に参加し龍園のアシストに動き、宝泉撃破に大きく貢献した。
- 小宮叶吾(2-B)
篠原と木下とグループを組み参加。試験中盤にて木下と共に何者かに突き落とされ、足を折る大怪我を負う。これが火種となり、後の龍園の行動に大きく繋がることになる。
- 鬼頭隼(2-A)
単独グループで参加。坂柳からは別働隊のような役割を与えられており、今回の綾小路の襲撃に動いた1年生の首謀者を探しに単独で敵地に乗り込んだ。宇都宮と一触即発になるが首謀者が椿だと知り退却した。
3年生
- 南雲雅(3-A)
一学年を使い課題に3年生のグループを多く扱い点数調整を行い試験中はほとんど1位に君臨していた。フリーグループが2位の高円寺への妨害に動く中、単独で綾小路に接触し彼を挑発するも彼に腹パンされたことで気絶し、3年生の指揮が崩壊したことで高円寺に勝ち逃げを許してしまう。
- 朝比奈なずな(3-A)
恐らく南雲か南雲に近しい3年生とグループを組み参加。途中で偶然出会った綾小路に退学にならないように善意で忠告するも、結果的に3年生から総攻撃を受けたのは高円寺の方だった。
- 桐山生叶(3-B)
南雲と同じ戦術を取り試験中はずっと上位をキープしていた。高円寺の妨害にフリーグループと共に駆り出されるも南雲が気絶したことで指揮が崩壊し、終盤失速。坂柳グループにギリギリで順位を抜かれ3位を逃す失態を犯す。
- 鬼龍院楓花(3-B)
単独グループで参加。高円寺と同じように好き放題暴れて上位グループに入っていたが、GPSサーチで綾小路が1年生から追撃されている事を知り彼に話を聞こうと動いた先で、月城たちとの戦いに自分から首を突っ込む。綾小路を手助けし司馬を相手に時間稼ぎを行う。
1年生
- 七瀬翼(1-D)
宝泉と天沢とグループを組み参加。事実上、1年生サイドの主人公のような存在で序盤で綾小路を監視する目的で行動を共にする。中盤で彼に思いの丈をぶつけるが言葉で諭され和解。それ以降は椿たちの襲撃を伝えに来たりと綾小路の味方側に着くようになる。
- 宝泉和臣(1-D)
七瀬と天沢とグループを組み参加。元々6日目に1年生の集まりがあったのだが、それを彼の都合ですっぽかした事で本命への襲撃まで時間がかかった。彼の目的はそもそも試験の勝利ではなく綾小路を退学にさせる事なので、椿の作戦に乗る形で襲撃に動くも龍園たちに妨害され気絶しリタイアする。
- 椿桜子(1-C)
試験中ずっときな臭い動きをしていた八神を捕らえ、櫛田の過去について聞き出す。終盤では1年生サイドの司令塔として綾小路を狙うが坂柳によって妨害される。
- 宇都宮陸(1-C)
試験開始からずっと椿の指示に従っていたが、何故か終盤に彼女の指示を聞かずに急に独断行動を取る。そして真の目的が椿の作戦を失敗させることだったらしく、ますます読者を混乱に陥れた。
- 八神拓也(1-B)
高橋と宇都宮とグループを組み参加。椿に誰よりも綾小路の退学を狙っていることを見抜かれ宇都宮に捕まり、櫛田の過去と綾小路の詳細について話し出した。終始妙な行動ばかりを取っていたが、その詳細は4.5巻で全て明らかになる。
- 天沢一夏(1-A)
宝泉と七瀬とグループを組み参加。雨の中で綾小路の弱みを握ろうと動いていた櫛田を妨害し、その後は自らの正体を明かし、綾小路に近付き狂愛じみた一面を覗かせた。最終日に堀北と伊吹を妨害するが、綾小路と月城が決着を付けたタイミングを見計らって二人を見逃した。
教職員
中盤に怪我でリタイアとなった小宮たちを迎えに来て、リタイアしそうな篠原とそれを助けようとする池の様子を見て少しだけ笑った。終盤で坂柳からの指示で真嶋と共に綾小路の元へと駆けつける。
終始、月城理事長代理を監視し中立の立場を貫きながら綾小路に肩入れする形で助言する。終盤で坂柳からの指示で茶柱と共に綾小路の元へと駆けつけた。
本エピソードのラスボスにあたる人物で七瀬をぶつけたり、最終日の地点を綾小路だけ不正して動かしたりと暗躍。中盤に偶然自分たちの会話を聞いた一之瀬を脅迫するも、結果的に見逃している。
月城と行動を共にし、このエピソードでホワイトルーム側の人間だということが明らかになる。終盤で綾小路が防戦に徹し、鬼龍院を秒殺する程の凄まじい格闘スキルを見せつけたが、真嶋たちが駆けつけたことで退却している。その後の動向は不明。
結果
色々あった無人島サバイバルは最終的に3位が坂柳グループ、2位が南雲グループ、1位が高円寺六助という結果に終わった。そして肝心のペナルティは全て3年生のグループ(恐らくフリーグループ)が受け、救済処置を受けず退学となった。
1年生と月城は綾小路を退学にする事が出来ず、3年生はあれだけの人数をかけて1位を取れず、更に自分の学年から多くの退学者を出し、1位と3位は2年生のグループに持って行かれたことで、読者からは2年生側の完全勝利と見なす意見が大多数を占めている。
しかし2年生の勝因も南雲の自滅と1年生のチームワークがバラバラだったことが大きな要素となっており、2年生たちも全くの無傷で試験が終わった訳ではない。
当然これほどの大規模な試験が全学年に与えた影響は非常に大きく、作中のパワーバランスや人間関係、因縁などはこれを機に大きく変動している。
3年生サイド
南雲のグループに多くの配布カードや人員、時間、課題の点数を割いていたことで必然的に大半の3年生のグループが下位に沈んでいた為、南雲が試験で1位を取るのはほぼ義務だった。
にもかかわらず、南雲は綾小路によって気絶させられ指揮が崩壊したことで自由に動けるようになった高円寺が1位を取り、尚且つずっと働かされていたフリーグループは退学してしまうというとんでもない失態を犯している。
これが原因で、南雲が作っている3年生の勝ち上がりシステムそのものの存在が危うくなり、その大きな原因となった綾小路に対し、クルーズ船の頃から大量の視線を彼に向ける等の嫌がらせ行為を南雲の指示で行なっている。
2年Aクラス(坂柳)
試験開始から終了まで高順位をキープし続け、終盤失速した桐山グループを抜き去り3位に滑り込んだ。
終始、坂柳の指示があった為に安定した行動を取り続け、龍園が宝泉と共にリタイアしたことで葛城は上位入賞を逃し、結果的に龍園とクラスポイントの差を開くことに成功している。
とはいえ今回の件で、坂柳も龍園と何らかの契約を結んでおり、その詳細は未だに明らかになっていない。
2年Bクラス(一之瀬)
坂柳の棚ぼたのような形でクラスポイントを得ることができ、龍園のクラスとポイントで差を付けることに成功した。
結果だけ見れば悪く無い形だが、Bクラスが今回の試験で活躍した描写は他のクラスに比べてかなり薄く、彼らも終始坂柳の指示に従っていただけで高順位を取った。
正直、無人島サバイバルの結果次第ではDクラスに落ちてもおかしくなかったと試験終了後に綾小路に評されている。
2年Cクラス(堀北)
無人島サバイバルにおいて最も全学年から注目され、利益を得たクラスでもある。
高円寺が堀北の契約に従い全力を出して南雲の学年を叩き潰し1位を獲得。これにより、一之瀬と龍園のクラスとほぼ横並びのクラスポイントとなった。
とはいえ試験中は1年生のほとんどが綾小路を、3年生のほとんどが高円寺を付け狙っており、篠原がリタイアに追い込まれかけたり、堀北が襲撃を受けたりなどのホワイトルーム絡みの問題にかなり巻き込まれている為、ハッキリ言えば最も敵が多いクラスとも言える。
加えて今回クラスが昇格したのもほぼ高円寺一人の活躍なので、クラス単位で成長したと言われるとそうでもなかったりする。
2年Dクラス(龍園)
『試練』のカードを綾小路からトレードしたにもかかわらず、龍園がリタイアしてしまったことで惜しくも葛城が上位入賞を逃した。
これにより時任裕也などの反龍園派の生徒たちの不満を煽ることとなり、後の試験へと繋がっていくことになる。
更にクラスメイトの小宮と木下が何者かに突き落とされて大怪我を負わされたことで、龍園がその犯人探しに躍起になってしまう。これに綾小路もホワイトルーム絡みの問題には関わらない方がいいと考えるほどで、Cクラスの次ぐらいに危険な状態なクラスであると言える。
とはいえ、試験前に龍園は多くの1年生にプライベートポイントと引き換えに、無人島サバイバルで南雲のグループに便乗カードを使わせその金額を全て龍園に渡すという契約を結んでおり一方的にボロ儲けしている為、プライベートポイントという観点で見ると実は最も利益を得ているクラスでもある。
1年生
各々が好き勝手に色々動いたことで一つの勢力としては全く機能しておらず、退学者こそ出してはいないものの上位に入ったグループが一つもないという結果に終わった。
とはいえ、忘れてほしくないのが1年生はこれが初めての無人島試験という事である。やはりキャンプ経験者と未経験者の差が出るのは当然なため、結果として学年として不利な状況が続いた敗北とも呼べる。
ちなみに主要メンバーの動きについてだが、七瀬翼は最初の1週間は終始綾小路と行動を共にし最終的に1年生を裏切っており、宝泉和臣は自分の都合で集まりに参加せず、このせいで襲撃のタイミングに遅れた。
椿桜子は司令塔という立場を務めたが、結果的に誰も信用できなかったので大した成果を残せず、宇都宮陸は最後の最後で独断行動を取り思惑は別にあった。
天沢一夏と八神拓也に至っては、最初から最後まで意味不明な謎の行動を取り続けており、正直な話この状況下で1年生たちが無人島試験の経験者たちである上級生に勝てるという方が無理な話である。
リタイア
・試験終了までで出たリタイアは合計13人で、結果的にどのグループも失格になる事なく2週間が終了した。
病欠
- 3年生の男子
詳細不明だが、無人島サバイバル開始前に体調を崩しリタイアとなった。回復後も船内で待機して仲間グループの健闘を祈ることしか出来なかった模様。
重傷者
上記の通り、4日目の朝に謎の人物に突き落とされて須藤が戦慄する程、明確に左足を骨折しリタイアした。
- 木下
小宮と全く同じで何者かに落とされて左足を負傷するというアクシデントを負う。篠原の目撃証言では、事件が起こる昨晩に近くに1年生らしき人物たちのグループがいたらしい。
13日目に綾小路を襲撃するが、坂柳の指示で足止めにきた龍園とタイマンを張る。凄まじい身体能力と場数の違いで龍園を終始圧倒するも、腕時計を壊して木の影に潜んでいた石崎とアルベルトに身体を倒され両腕を拘束される。その後、両腕を拘束された状態で龍園に馬乗りでタコ殴りにされ気絶。そのままリタイアする。
宝泉と違って気絶はしていないが、緊急アラートが鳴り止まないためリタイアする。石崎たちは腕時計を壊して位置情報を切っていた為、あくまで龍園と宝泉が一対一の喧嘩で宝泉が負けて気絶し、両者リタイアの形という筋書きで済ませたらしい。
半リタイア
極めて特殊な形の試験参加で、坂柳の身体の都合上、無人島全域を歩けない為、スタート地点でグループに助言をするような形で参加している。一応坂柳が居なくても、一之瀬のグループの着順報酬に影響は出ないらしい。
試験の余波
この試験終了後には、坂柳理事長の汚職が濡れ衣だったことが発覚し、月城理事長代理の任期も終え学校を去ることになる。
池寛治と篠原さつきはこの試験を機に距離が縮まり、最終的に恋人になっている。
南雲雅は自分から絡みに行ったにもかかわらず、腹パンで自分を気絶させた綾小路を恨み、3年生全体に指示して彼への監視を強めた。
桐山生叶も南雲とほぼ同じ考えで、綾小路にこれ以上不用意に動かれないように、南雲に綾小路と軽井沢の関係性を伝えている。
一之瀬帆波は試験で月城たちが綾小路を狙っていることで、綾小路を失いたくないという気持ちに気が付き、彼に危機を伝えると同時に告白する。
坂柳有栖は綾小路からの指示を仰がず独断で天沢を監視し接触。その後、自分のクラスメイトの山村美紀に何かしらの指示を飛ばしている。
堀北鈴音は最終日に自分のテントの前に綾小路の退学を示唆する手紙を送った人物が1年生の中にいると感じ、伊吹澪を巻き込むような形でその犯人を探している。
七瀬翼は試験7日目に天沢以外に綾小路を狙っていた人物が1年Cクラスの倉地である事をGPSサーチから知り、その倉地が試験前に宇都宮陸から指示を受けたということを引き出す。
龍園翔はそんな七瀬の行動を見て、自分のクラスメイトを襲った暫定容疑者として宇都宮に目を付けるようになるが、七瀬の制止で現在は彼への追及を止めている。
櫛田桔梗は今回の試験の失敗を踏まえて、自分の過去を知ってしまった人物が増えたことに焦りを感じ、後の展開に大きく繋がっていく事になる。
茶柱佐枝は次の試験の詳細をクルーズ船で知らされ、かつてのトラウマに向き合わなければならなくなり、綾小路に今のクラスについて問う。
そして綾小路清隆は、今の『堀北』のクラスを見て、今の自分の恋人を見て、ある計画を立てる。
読者からの評価
実は試験終了の4巻発売直後は読者からの評価は賛否両論だった。
2巻、3巻と準備に使い、クライマックスの4巻で伏線が回収されるのかと思いきや更に謎が増えたことがもっともな原因だと思われる。
加えてこの無人島サバイバルは頭脳戦ではなく、肉弾戦主体の内容だった事で頭脳戦を期待していた読者からやや批評よりの意見が見られた。
更に2巻と3巻で池と篠原の会話でページを割き、彼らの行く末が起承転まで書かれて肝心の『結』が4巻ではダイジェストだった為、その点を不満に思う声も上がった。
とはいえ、この無人島サバイバルで一度に登場したキャラクターは恐らく過去最多で、他学年が各々の思惑で様々な場所で戦うという内容に高い評価を付ける読者も非常に多い。
また普段からメインの2年生ばかりではなく、1年生や3年生サイドに焦点を当てたエピソードでもある為、その点が新鮮だという評価も付いている。
上記の通り、本当に発売当初の評価は賛否両論といった形だったが続巻の4.5巻で4巻の謎や伏線の大部分が回収された事で、また再評価という流れになった。
また無人島サバイバル付近の内容はリアルタイムでよう実の人気が非常に高く、無人島編終了のエピソードである2年生編4.5巻時点にはシリーズ累計発行部数が510万部を越えた。
実はこの無人島サバイバルのエピソードは新刊が出る度に公式でヒロイン役の声優のナレーションでCMが行われていたり、色々なサイトに無人島サバイバルのバナーや告知がされていたりと、かなり公式側も熱を上げて推していた分野の内容でもある。
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2年生編2巻告知
2年生編4巻告知
2年生編4.5巻告知
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綾小路清隆 堀北鈴音 高円寺六助 龍園翔 伊吹澪 一之瀬帆波 坂柳有栖