概要
主な概要
「信長 KING OF ZIPANGU」とは、1992年1月5日~同年12月13日まで放送されたNHK大河ドラマ第30作。
大河ドラマで初めて織田信長を単独主人公に据えた作品である(第11作の「国盗り物語」でも織田信長は主人公だったが、こちらは斎藤道三との途中交代であったため、完全な単独主人公というわけではない)。
主演を務めた緒形直人は、「太閤記」「峠の群像」において主演を務めた緒形拳の次男で、親子2代での大河ドラマ主演となった。
本作はポルトガル人宣教師であるルイス・フロイスの視点から展開され、ナレーションには「聞くところによると」というセリフが多用された。
また、各放送回の最後にはフロイスがポルトガル語で※"Ate breve! Obrigado!"と挨拶した。
※…読みは「アテブレーベ・オブリガード」。「また会いましょう、ありがとう」の意。
エピソード
- 言葉遣い(特に助詞を抜く表現)が戦国時代の話し言葉としては古すぎると指摘されたが、訂正はされなかった。
- 明智光秀を演じたマイケル富岡(アメリカ出身)は、日本人レベルの流暢な日本語は話せたものの、あぐら、正座などの日本特有の動作ができず苦労したという。
- ルイス・フロイス役のフランク・ニールは出演が決まった際に日本語の特訓を開始。クランクアップ時まで特訓していた。
- ポルトガル語指導担当の安部井シルビアは指導に厳しく、少しでも発音がおかしかったりすれば、中々OKを出さなかったほどだった。
- 加納随天を演じた平幹二朗は、失明した随天の気迫や異様さを表現するために、コンタクトレンズを片目に2枚ずつ入れて芝居をした。だが、やはり目の痛さは尋常ではなかったようで、過酷な撮影の連続になってしまったという。
オープニング
大河ドラマで初めて歌詞が付いている。ただし、歌詞が付いているのはオープニング後半のみ。他にも「琉球の風」や「新選組!」などの例があるが、「新選組!」が本作と同じで後半のみの歌詞付きとなっているのに対し、「琉球の風」は完全にフルボーカルでNHK交響楽団が演奏しないという珍しいものとなっている。
スタッフ
原作・脚本…田向正健
音楽…毛利蔵人
主な登場人物
- 織田信長…緒形直人
- 帰蝶…菊池桃子
- 市…鷲尾いさ子
- 織田信秀…林隆三
- 織田信行…保阪尚輝
- 林通勝…宇津井健
- 池田恒興…的場浩司
- 柴田勝家…滝田栄
- 羽柴秀吉…仲村トオル
- 明智光秀…マイケル富岡
- 徳川家康…郷ひろみ
- 斎藤道三…芦田伸介
- ルイス・フロイス…フランク・ニール
- 加納随天…平幹二朗