見つけたぞ!カテジナに付き纏い、ことごとく私の邪魔をしてくれた少年!
カタログスペック
全長 | 16.3m |
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本体重量 | 10.7t |
全備重量 | 21.4t |
ジェネレーター出力 | 6,500kW |
装甲材質 | ハイチタン合金ネオセラミック複合材 |
スラスター総推力 | 96,990kg |
概要
コンティオをベースに、ザンスカール帝国の特殊機関スーパーサイコ研究所が開発した、試作宇宙戦闘用MS。形式番号のZMT-S34Sは同じくスーパーサイコ研開発のゴトラタンと連番であり、帝国が最後に開発したMSである事を示している(ゲーム作品オリジナルとして後に設定されたリグ・リング、ザンスパインを除く)。
初登場は50話。モトラッド艦隊旗艦アドラステアに配備され、同艦隊司令であり女王マリア・ピァ・アーモニアの実弟でもあるクロノクル・アシャー大佐の事実上の専用機となった。
しかしながらこの時点ではクロノクルが上層部から忖度される最大の理由であったマリアはすでに戦死しており、もはやクロノクルは「故人が生きていた間に授かった高い地位だけが残ったただの一軍人」に過ぎず、実際彼の出撃の報を受けたムッターマ・ズガン総司令が激高していた事からも、シンボルとしての意味合いが強かったようだ。艦隊司令官が旗艦を離れるという戦略的不合理を鑑みても、実運用は想定されていなかった可能性が大きい。
スペックノートの通り、原型機のコンティオから軽量化を果たしつつ、スラスター強化がなされ、重装甲の外観に反して機動性は大きく向上している。特に、メインスラスター3基は大型バインダーに統合した上で、フレキシブル・ジョイントによって本体と接続するという、サナリィのF97に近い方式をとることで、運動性の性能向上にも貢献している。
ただし、本機は型式番号末尾の【S】が示す通り、あくまでも宇宙戦用であり、ミノフスキー・エフェクトによる重力下での自由飛行能力は有していない。しかしエンジェル・ハイロゥ攻防戦終盤においては、既に連続出撃と長時間戦闘を経たV2ガンダムに強襲をかけ、カテジナ・ルースの駆るゴトラタンと共に、浮遊するリングを立体的な足場兼防壁として(ウッソはサイキッカーへの被害を避けるため、リングを攻撃できなかった)最大限に利用し、追い詰めた。
しかし、この長距離飛行能力を有していなかったことが仇となり、クロノクルの壮絶な最期の原因にも繋がってしまった。
本機は遠・中・近の各レンジに有効な武装とオールレンジ攻撃端末を装備させ、本体には高機動を与えるという極めて単純な思想で「万能型」かつ「最強」のモビルスーツとして設計されている。よって原型機よりもさらに複雑化した操作系統を十全に扱う事の出来るパイロットが搭乗すれば、ただひたすら単純に最強レベルの性能を発揮する事が可能となっている。
武装
ビームライフル
コンティオと同型のライフルを使用。カラーリングは、後部ストック両脇のEパック部が本体同様の赤、バレル部他は濃いグレーに変更されている。
ゲームでは未登場、各資料及び書籍では記載されない事が多い。
ビームサーベル
コンティオと同型のループサーベルへと変化させられる特殊モデル。詳細はコンティオの該当項を参照。原型機同様、大腿部上面に1基ずつ収納されている。
ビームシールド
特殊モデル。マニピュレーターの甲側に設置されている(ゴトラタンと同モデル)。
発生機の小型化のみならず、精密なマニピュレーター機能との両立を実現しており、本機に投入されている高度な技術群を端的に語っている。
防御モーションの最少化と所持武装への非干渉だけでなく、咄嗟のビームソード(武装)としても応用し易い、優れた配置となっている。
胸部ビーム砲
原型機の発展装備。ジェネレーター直結型3連メガ粒子砲。
各砲門の拡散、収束機能はそのまま、ジェネレーター出力向上に伴い、威力が上昇している。
肩部大型ハードポイント
大きな円筒形の両肩側面に配された、大容量エネルギーコネクター。
劇中では右肩にヴァリアブルメガビームランチャー、左肩にショットクローを装備したが、任務内容によって両肩に同じ武装を接続する事も可能となっている。
ヴァリアブルメガビームランチャー
肩部大型ハードポイントに装備される、ロングバレルヴェスバー。
射出するビームの出力・速度(収束率)を連続帯域で変更する事により、対艦・対要塞戦にも対応できる。本機の6,000kwを超える大出力ジェネレーターに支えられた威力は、地球連邦軍旗艦ジャンヌ・ダルクを撃沈し、V2のメガビームシールドを粉砕した。
バレル部はリグ・コンティオの全高にも迫る長大さだが、非使用時は折りたたまれ接近戦における機動を阻害しない。また、基部にはセンサーユニットとメガコンデンサーが配されており、取り外した状態でも数射の攻撃が可能となっている。
ビーム内蔵式ショットクロー
肩部大型ハードポイントに装備される、遠距離攻撃端末。
原型機のクローよりも一回り大型となり、各性能が向上している。開放バレル先端のビーム刃発振部は、バレル外側へと位置変更されており、“噛み砕く”ではなく“刺し貫き、切り裂く”攻撃を採る。
スラスターも、本体接続時にはスライドカバーで覆われるほど大型化(大推力化)しており、1G環境下においても問題なく攻撃端末として運用可能な、極めて優秀な武装。
最大の変化点は、有線式から無線式へのバージョンアップだが資料が乏しいため、いかなる無線誘導操作システムを用いているのかは不明。しかしながら、本機の開発がスーパーサイコ研である事から、サイコミュを使用していると考えるのが順当である。
劇中では、V2とのサーベル戦において、肩に接続したまま「第三の腕」としても使用され、変則的な斬撃モーションを披露した。
余談
(一応)本作におけるラスボス機であるため、DVD-BOXのブックレットなどに掲載されている初期稿では、ミノフスキー・ドライブが搭載されていた。
しかしながら、主人公機の印象を弱めないためということもあり、決定稿では映像の通り、従来の熱核スラスターが採用されている。
……まぁ、ミノフスキー・ドライブを搭載したところで、アッチはパイロットがチートしていたので、結局どうしようもなかった可能性が高いが。