「バーボン… これが僕のコードネームです…」
概要
組織内での役割は「探り屋」。当初は組織から逃亡したシェリーと関わっている可能性があるとして、毛利小五郎に近づいた。
情報収集力や洞察力は組織随一とされているが、その手の内を開示しない行動や性格を疎んじる者もいる。
最高幹部のベルモットと行動を共にすることが多く、あの方から自由な行動も少なからず認められている模様。
一方で、ベルモットに関する「重大な秘密」を掴んでいるらしく、それをネタに何度か個人的な取り引きを行っている。組織に知られれば彼女の立場が危うくなりかねないほどの秘密であるらしい。
ある目的のために活動しているようだが、諜報を主としているためか他の組織構成員に比べ血生臭い争い事を避ける傾向にあるらしい。反面、状況によっては冷徹な判断を下す場面もある。
人間関係
「黒の組織」のボス。バーボンは、ボスとベルモットの「重大な秘密」を掴んでいるが、ボスの素性を把握しているかは不明。
「黒の組織」のボスの側近にしてNo.2。バーボンとはメールでやり取りし、清水寺で起こった事件を工藤新一が解決した事を耳に入れた際には、工藤新一の情報を求める。コナンにラムについて聞かれた際は「せっかち」とだけ答えた。
「黒の組織」の幹部の一人。「疑わしきは罰せよ」を信条とする冷徹な徹底主義者。組織内では秘密主義者であるバーボンを快く思っておらず、「小説の中だけにして欲しいもんだぜ…シャーロック・ホームズのような探偵はな…」と口にしている。
「黒の組織」の幹部の一人でジンの弟分。ジンとは違い、冷徹な徹底主義者ではない為、バーボンとキールがまだNOCであるという疑いの段階であるにも関わらず二人を処分しようするジンに対して動揺を見せる。
「黒の組織」の幹部の一人で、「あの方」のお気に入り。バーボンの消息が途絶えた途端、組織にリークする仕組みだと説明されている「あの方」との「重大な秘密」(彼女にとってかなり不都合な事態となってしまうらしい)を掴まれている。彼女は、毛利蘭と江戸川コナンには何があっても手を出さないようバーボンに約束させ、個人的な取引に何度か応じる。
元「黒の組織」の幹部で科学者。逃亡後に潜伏。ミステリートレインで彼女を見て、「(ヘル・エンジェルに)よく似ている」と称す。バーボンの目の前で爆弾が仕掛けられた車両の爆発に巻き込まれた形で死亡扱いとなるが、バーボンには彼女を殺す意図はなかった。
「黒の組織」の幹部の一人。その正体はCIAの諜報員だが、バーボンが彼女の正体に気付いているかは不明。
元「黒の組織」の幹部の一人にしてFBIの捜査官。当時バーボンとはライバル関係にあり、お互いに毛嫌いしていた。バーボンからは「殺したいほど憎い男」とされている一方、彼はバーボンを「敵に回したくない男の一人」としている。
- キュラソー(故人)
「黒の組織」の幹部の一人でラムの腹心。バーボンとキールは、彼女がラムの腹心である事と、目の色が左右で違う事を「組織では有名な話」として知っていたが、彼女の送信途中のメッセージからNOCを疑われる。
- スコッチ(故人)
元「黒の組織」の幹部の一人にして警視庁公安部の警察官。組織に公安だとバレ、拳銃自殺を図る。
正体発覚まで
「バーボン」というコードネームの初出は『赤白黄色と探偵団』。
組織に再潜入したキールこと水無怜奈が、「組織の新しいメンバーが動き出した」としてジョディに忠告した。
ジョディらFBIや、彼女から知らせを受けたコナンは、「バーボン」の標的がシェリーこと哀であると考え、警戒を強める。
だがその「バーボン」は一向に姿を見せる気配がなく、作中で話題に上がることもほとんどない状態が続いた。
そんな中、久々に組織の面々が登場した『危機呼ぶ赤い前兆~赤く揺れる照準』では、彼らから見た「バーボン」像が語られた。
動き出した目的がシェリー捜しであることや、ベルモット同様秘密主義者であること、赤井秀一をジン以上に嫌っており、その死を信じようとしなかったことなどが判明したが、ここで正体が明らかになることはなかった。
その後、しばらく間を空けて世良真純と安室透が初登場した頃から、状況が急激に変わり始める。
この2人と、上述の『赤白黄色と探偵団』から登場した沖矢昴が揃って登場した『探偵たちの夜想曲』のラストにて、電話越しに「バーボン」と呼びかけるベルモットが登場。その直後に沖矢・世良・安室の3人が並んで映し出されたことから、この中にバーボンがいることはほぼ確実となった。
そして、この3人が再集結した『漆黒の特急』にて、安室こそがバーボンであるとついに明かされる。
彼自身の口から『危機呼ぶ赤い前兆~赤く揺れる照準』や『探偵団VS強盗団』などで出没した「頬に火傷を負った赤井似の男」が彼の変装であり、関係者の反応を見て赤井の死の真偽を確かめようとしていたと語られた。
この時はベルモットと組んでシェリーを追いつめる役目を担っていたが、元々彼女を殺すつもりはなく、生きたまま組織に連れ戻そうとする。
しかし、何としても彼女の命を絶とうとするベルモットが大量の爆弾を仕掛けていたことや、謎の人物に妨害されたことにより失敗。「シェリーが貨物車ごと吹っ飛んだ」ことを組織側に報告する。
標的の変更
「シェリーの始末」という目的が果たされたことで、もうコナンたちの前に現れることはないと思われたが、予想に反して小五郎の弟子兼「ポアロ」のアルバイト店員として留まり続ける。
『漆黒の特急』の件で一度は確信した赤井の死に再び疑念を抱き、改めて再調査を開始していたのだった。
その過程で小五郎や刑事たちの推理の陰で糸を引くコナンに注目し始め、彼こそが赤井の死の真実に深く関わっていると確信。コナンを「恐ろしい男」とまで評するようになる。
そして『緋色シリーズ』にて、かつてバーボン候補の一人とされていた沖矢昴こそが赤井の変装した姿であると推理し、直接彼を問い詰める。
しかし、コナンやその協力者たちの策により、逆に自身の本当の正体を暴かれる事となった。
その後
『紅の修学旅行編』直後、SNS上を賑わせた工藤新一の情報を組織のNO.2「ラム」から求められ、調査に乗り出すが……?