概要
『名探偵コナン』原作FILE.1000「鮮紅の天井」~FILE.1005「濃紅の予兆」に相当。
1000話を記念した長編シリーズで、冒頭はカラーで描かれ、単行本にもカラーページがそのまま収録された。
コナンが初めから新一の姿に戻っている状態で蘭と写真に撮られるシーンから物語がスタート。
世良と「新一としての10年振りの再会」を果たす他、平次とも久々に本来の姿で共演している。
更に、これまで原作でも随所で登場していた劇場版『から紅の恋歌』(以下『から紅』)の主要キャラクター・大岡紅葉とその執事・伊織無我や、劇場版オリジナルキャラクターの京都府警警部・綾小路文麿、平次の剣道のライバル・沖田総司といった面々が大集合。
現場には姿を見せなかったが電話のシーンで和葉、新一の両親・優作と有希子や、領域外の妹も登場し、過去に何度かゲスト扱いで出ていたクラスメイトの中道も同じ班のメンバーとして再登場し、今回はそこそこ話に関わっている(園子も当然同じ班である)。
回想シーンでは哀、少年探偵団、阿笠博士、小五郎、沖矢昴(赤井秀一)、名前のみも含めれば佐藤美和子、京極真、服部平蔵、服部静華も出てる他、本シリーズ前に序章的エピソードが二つ描かれ、それには安室透、目暮十三、高木渉、妃英理(名前のみ)、沖野ヨーコ(回想シーン)、比護隆佑(名前のみ)も登場していて(劇場版に登場していた安室の部下・風見裕也まで姿を見せた)、それらも総合すると、ほぼオールスターキャストに近くなり、漆黒の特急シリーズ以上のコナンシリーズ史上最多の顔ぶれとなる。
新一と蘭の関係にも大きな進展が描かれる節目のシリーズであり、同時に新一の登場がこれまでの長いストーリーの転換ともなる次のシリーズへのきっかけを起こす・・・。それに関連して、黒田兵衛・若狭留美・脇田兼則といった黒の組織のラム疑惑三名まで登場することになる。
アニメの放送は2019年1月5日、12日の2週連続1時間SPで放送。
『から紅』の主題歌『渡月橋〜君、想ふ〜』を含めコナンに多数楽曲提供をしてきた倉木麻衣がSP主題歌とOPテーマを担当しており、また、スペシャルゲストとしても「新一たちと同じホテルに宿泊してきた」という設定の下、本人役で出演している。
また、蘭が新一にxxxするシーンでは作者自らが原画を書く。外部リンク(個人ブログ)
アニメではラム候補3人が登場するエピローグがカットされた代わり、原作では次のエピソードまで持ち越された2人の関係の進展が全て収まっている。
あらすじ
蘭たちに教えられ、帝丹高校の修学旅行をようやく思い出したコナン。
哀の説得は半ば絶望的かと思われたが、自分のためにコナンや少年探偵団が必死に走り回ったことを知った哀は考え直し、いくつか言いつけを守ることを条件にAPTX4869の解毒剤を渡す。かくしてコナンは新一の姿に戻り、無事修学旅行に参加することができたのだった。
解毒剤の効果には制限時間があるため、助っ人として平次を呼び、本来の姿で蘭と過ごせる修学旅行を楽しむ新一。
しかし、とある有名人のグループとの遭遇をきっかけに、お約束の事件に巻き込まれるのであった。
ゲストキャラクター
備考
- 紅葉の登場シーンにおいて、蘭は園子に「この前お父さんと京都に行った時に会った」と説明しており、紅葉と和葉のやり取りからも今作が『から紅』の後日談であることがわかる。原作と劇場版との繋がりがはっきりと示されるのは『コナン』では非常に珍しい。更に劇場版のみのオリジナルキャラだった綾小路文麿まで登場したため、彼が登場した過去の劇場版シリーズ全てが原作でも過去にあった出来事となった(似た前例としては、アニメや映画オリジナルキャラである高木刑事や白鳥警部が原作マンガに逆輸入されている)。
- 年間行事は基本的に1回しか描かないと制約している中、連載23年を経て高校生の大型定番イベントを用意されたことになる。これは学園祭を舞台とした命がけの復活シリーズからでもほぼ18年ぶりとなった。
- アニメ版では次の原作の話までアニメオリジナル回や再放送が多く挟んで年号が変わった為、本作は平成最後の原作放送回である。