「安室という男は人殺しだ。」
CV:飛田展男
概要
年齢は30歳で上司の降谷よりも年上だが、実は1歳しか違わない。
初登場は劇場版第20作『純黒の悪夢』
白鳥警部、綾小路警部に続く劇場版ゲストから進出したキャラクターである。
公安警察官で重要人物である安室の部下という立場上、今後の原作やTVアニメに登場する可能性が高まっていたところ、ファンの予想通り第998話で原作デビューを果たし、青山剛昌完全監修の『ゼロの日常』に登場した。
警視庁の公安部所属から同僚に対する嫌われ役を担うことに加え、勤務中・非番問わず直属の上司である安室の指令に対する臨機応変な対処が求められる立場から、本業と関係ない安室の私情を含めてこき使われるという苦労人ポジションが定着している。
『犯人の犯沢さん』ではゼロ日に登場する愛犬ハロが犯沢さんの愛犬ポメ太郎やヨーコちゃんの愛犬ショコラちゃんと仲良くなったのもあり、ペッ友としてたびたび登場している。
同書によれば戦闘力は★4で小五郎並みと結構強い事が判明。(ただし、犯沢世界の★5の蘭が銃弾を素手で掴み取ってグチャグチャの鉛ダンゴにするなど明らかに誇張されているのでこれが原作準拠の強さでは無かろう)。
一人称は『名探偵コナン』本編では「私」が多いが、「俺」「自分(じぶん)」を使ったこともあり、『ゼロの日常』では「自分(ぼく)」も使用している。
『純黒の悪夢』時点ではジン並みの長身だったが、『ゼロの日常』で「安室より1cm低い」標準身長に再設定された。
『純黒の悪夢』
記憶喪失に陥ったキュラソーが病院で治療されていると知ると、目暮警部ら警視庁の面々の前に現れ、高圧的な態度で彼女の引き渡しを要求。安室の指示で東都水族館の大観覧車に連れて行き、彼女の記憶を甦らせようとした。
結果的に記憶を戻すことには成功するが、彼女の一方的な攻撃を受けて気絶してしまう。その後駆けつけたコナンと共にゴンドラごと落とされかけるが、コナンの手で安全な場所へ移された。
全てが終わった後、キュラソーの亡骸と対面。焼け落ちたイルカのストラップを記憶媒体と勘違いし、コナンに「記憶ではなく思い出だ」と諭されるのだった。
エンドロールでは、客たちの避難に尽力した目暮と握手を交わす場面が描かれている。このような一面から決して高圧的なだけの人物というわけではない。
『ゼロの執行人』
劇場版第22作にて再登場。
これまでは、出番が少なく半ば空気になりがちであったが本作では大筋の設定が固まり、警察庁公安警察ゼロの安室に直接連絡を取れる部下であった事が明かされた。
実質的な準主役であり本作を機に、ファンもイラスト数も増加する事になる。
『ハロウィンの花嫁』
『ゼロの執行人』以来3度目の登場。
『揺れる警視庁』で逮捕された爆弾犯が脱獄し、安室とともに確保しようとしたところ、爆弾犯に着けられていた首輪爆弾の爆発に巻き込まれて負傷、風見を助けようとした安室はプラーミャに首輪爆弾を着けられてしまう。
その後は安室の指示でコナンに協力したり、捜査一課と共同で事件の捜査を行う。
『黒鉄の魚影』
4度目にして、安室と共に2作連続で登場。
しかし安室とは異なり出番は僅かであり、事件には直接関わっていない。
人物
堅物で生真面目だが、本編や外伝ではオタク趣味を持つという設定が付加される。
本編では安室の指示で毛利小五郎を探っていた際に沖野ヨーコのファンになり、非番にはヨーコグッズに身を包んで彼女が出演するフェスに行っていたが、生歌を聞く前に上司の私情の為に公安の仕事と関係なく呼び出されるハメになった。
…が、その「私情の根源にまんまと利用される」という失態を犯してしまった(余談だが、途中までは前例があったためか「彼の変装の候補」として榎本梓が疑われていた)ものの、終盤ではとっさの機転(カツラとファンデーション)とコナンによるお膳立て(ボタン型スピーカー)もあり「逆に上司に変装して『本人の影武者』となり相手を出し抜く」という奇策で一糸は報いた(しかしエピローグの描写から、本人としては「招集があったとはいえ生歌を聞きそびれた」事が相当不服だった様である)。
『ゼロの日常』ではオンラインゲーム「怪物これくしょん -怪これ-」にハマっており、懇意にしているプレイヤー「REIちゃん」を安室ではないかと考え、その関係に悩むことになる。
前述のとおり、劇場版には4度登場しているが、そのうち3度も女性に蹴られ手を弾かれビンタされており、ファンの一部から「女難の相が出ている」などと心配されている。4度目は事件に直接関わらなかったことでようやくその災難から解放されることになった。
名前の由来
「風見裕也」の名前の由来は『機動戦士Ζガンダム』の主人公、カミーユ・ビダン。
風見の直属の上司が安室透(アムロ・レイに由来)であるため、ガンダムネタ的には初代主人公の部下を2作目の主人公が務めるという形になっている(ただし「一人称が『俺』である以外はまんまシャア」な声質の赤井や「少々大人びた感じのアムロ声」と評される声質の安室とは対照的に、風見本人の声質はカミーユそのものよりかは『天装戦隊ゴセイジャー』に登場したブレドランのそれに近い)。
ちなみにカミーユの上司はアムロではなくクワトロ・バジーナ(正体はシャア・アズナブル)なので、元ネタそのままなら赤井秀一が風見の上司となっていたことであろう。上司部下の関係ではないがアムロもカミーユの良き先輩ポジションである。
声を担当した飛田氏自身も、『純黒の悪夢』のパンフレットでガンダムネタでコメントしている。
偽名として「飛田男六」を使っている。
飛田は中の人の苗字、男はカミーユ・ビダンの「ダン」、六はZガンダムの型式番号「MSZ-006」に由来すると思われる。
※読みは「とびた」ではなく「ひだ」である
余談
- 前述の通り、初登場は『純黒の悪夢』からであるが、劇場版第13作『漆黒の追跡者』にも彼らしき人物がほんの一瞬だけ写っている(顔はなし、髪型が酷似しており眼鏡を着用している)。青山氏が今まで登場した人物の中から適当に選別し、それを基にキャラクターデザインをした可能性や彼に似た全くの別人(別人だったとしても警察関係者ではある)である可能性も否めないので、完全に彼とは言い切れない。