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さらばタロウよ!ウルトラの母よ!の編集履歴

2022-09-25 18:24:46 バージョン

さらばタロウよ!ウルトラの母よ!

さらばたろうようるとらのははよ

円谷プロ作品『ウルトラマンタロウ』の最終回(第53話)

ウルトラマンタロウに捧げたこの1年。ウルトラの母の励ましを背に受けて、新しい人生に旅立つひとりの青年。東光太郎よ、どこへゆく?


さあ、いよいよ4月12日から『ウルトラマンレオ』が始まるよ。みんなで見よう!



概要

1974年4月5日放送。脚本:田口成光、監督:筧正典、特技監督:大木淳。


最後の戦いが変身せず行われただけでなく、ウルトラの星に帰らないなど、それまでのウルトラマンシリーズとは一線を画した最終回である。


登場怪獣

誰がウルトラマンレオの失敗作だって


サメクジラ


STORY

東光太郎が日本に帰国してから1年。


光太郎は、夢の中でウルトラの母から人生の転機となる大きな事件として、ある映像を見せられる。彼の恩人・白鳥船長のタンカー日々丸が怪獣に襲われて爆発し、炎上する様だった。白鳥船長はどうなるのか光太郎がウルトラの母に訪ねると、ウルトラの母は首を横に振った。ウルトラマンタロウでも助けることはできないと言う。黙って待つしかないのかと呟く光太郎。ウルトラの母は、光太郎には命懸けでしなければならないことがあり、それは彼自身で見つけなければならないと告げた。


光太郎が目を覚ますと、白鳥健一や彼の親友・中西一郎がいた。一郎の父親も白鳥船長同様、タンカーの船長として世界中を航海していること、この日は中西船長、翌日には白鳥船長を航海を終えて日本に帰国することを、光太郎は健一らに聞いた。



伊豆沖で中西船長のタンカー・第三日本丸が怪獣に襲われた。タンカーは爆発し、たちまち炎上。ZAT基地で朝日奈隊長が無線越しに状況を把握し、隊員たちに報告。ZATは生存者を救出すべく出動するが、生存者を発見するに至らず、怪獣も既に逃亡していた。



光太郎は白鳥邸に一旦戻った。健一の部屋に入ろうとすると、白鳥さおりに止められる。そのとき、健一の部屋から一郎の叫び声が聞こえてきた。ZATやタロウは人間の味方と言っておきながら、いざというときに何もしてくれないと非難する一郎。健一はタロウやZATは常に一生懸命だと反論するが、光太郎が下宿しているからZATに味方するんだと返される。一郎は白鳥船長の写真を割って飛び出していく。光太郎は一郎は寂しいんだと健一を諭す。



深夜、三浦半島沖上空をスカイホエールがコンドル1号がパトロールしている。光太郎と北島隊員がスカイホエール、二谷副隊長と南原隊員がコンドルに搭乗。スカイホエールのレーダーが怪獣の反応を捉え、両機は高度を下げる。そのとき、光太郎たちは航行中の日々丸を確認。日々丸は海中からサメクジラに襲われて爆発し、たちまち炎上。光太郎は隣に北島がいるため、変身を躊躇する。海中から顔を出したサメクジラは、ZATに攻撃されると海中に消えた。



基地に戻った隊員たち。光太郎が険しい表情をしている。朝日奈は、白鳥船長をはじめとした乗組員全員が死亡した事実を確認。二谷が涙ながらに謝ると、朝日奈は次は成功させるんだと諭す。サメクジラによる被害続出を防ぐため、森山隊員を含めた隊員全員が再びパトロールに向かうなか、光太郎は朝日奈から呼び止められる。

辛いな。お前がZAT隊員でいられるのも、白鳥さんの船に乗っていたからなんだ


光太郎は健一に寄り添うよう、朝日奈から命じられた。いずれ健一に知られるとわかっていながら、彼には日々丸の件は黙っていてほしいと懇願する光太郎。



白鳥邸に到着した光太郎を健一が出迎える。

白鳥家に1本の電話が入る。それは白鳥船長の勤務先からで、白鳥船長の死を知らせるものだった。電話に出たさおりは、電話を切った途端に泣き崩れる。彼女が「父が怪獣に?」と口に出したのを、健一は聞き逃さなかった。健一から白鳥船長はどうしたのか聞かれた光太郎は、黙ったまま首を縦に振る。


光太郎さん、知ってたんだね…

悲しみに暮れる健一。


そのとき、市街地にサメクジラが出現。

健一君、あの怪獣だ。アイツが君のお父さんをやったんだ!

光太郎は怒りに満ちた表情でサメクジラを睨みつける。



サメクジラが建物を破壊し、人々が逃げ惑うなかをひとり走る光太郎。

光太郎はタロウに変身し、サメクジラの頭の角を折る。そこへ、バルキー星人が姿を現した。タロウはバルキー星人によって背後から羽交い締めにされるが、ZATがバルキー星人を攻撃したことで隙ができた。執拗にタロウを狙うバルキー星人をZATが足止め。タロウはサメクジラの巨大なもう1本の角を折り、ストリウム光線で倒した。バルキー星人は逃亡。タロウはその場にひとり残り、空を見上げる。その後ろ姿は泣いているように見える。



ウルトラ兄弟の人形を壊す健一。光太郎は静止させた。

父親を助けてくれなかったタロウを非難する健一に、父親やタロウを忘れて生きていけるのかと光太郎は問う。光太郎はウルトラバッジを健一に見せ、自分の正体を明かした。


君はお父さんやタロウを忘れて、自分の力だけで生きていこうとするのは大変なことだ。だが、そんな苦労を君ひとりにさせない。僕もひとりの人間として生きてみせる。僕はウルトラのバッジをもう頼りにしない!

そう宣言した光太郎は、ウルトラバッジを海に投げ捨てた。ウルトラバッジが誰かの首にかかる。それはウルトラの母だった。


光太郎さん、とうとうあなたも見つけましたね。ウルトラのバッジの代わりに、あなたは生きる喜びを知ったのよ。さよならタロウ

いずこかに消えるウルトラの母。


そこへ、バルキー星人が等身大で再び現れた。


バルキー星人「見たぞタロウ!

光太郎「タロウではない! 東光太郎だ!

バルキー星人「どっちにしても同じことだ! バッジのないタロウなど、恐ろしくもない! これで地球は我々のもの同然だ!

光太郎「馬鹿なことを言うな! この地球は人間の手で守ってみせる!

バルキー星人は光太郎に襲いかかろうとするが、光太郎のZATガンで銃撃されると巨大化。


光太郎「健一君、よーく見ておくんだ。人間には知恵と勇気があるということを


バルキー星人

光太郎は健一を避難させると、ZATガンを手にバルキー星人に立ち向かう。バルキー星人の光線を避けながら、バルキー星人をコンビナート地帯におびき出す。ガスタンクを蹴飛ばし、光太郎を追い回すバルキー星人。コンビナートが爆発していくなか、走り続ける光太郎の隊員服が次第にボロボロになっていく。バルキー星人は、ガソリンタンクから溢れ出たガソリンを全身に浴びたところを、光太郎のZATガンで点火され、火だるまとなって爆死。


隊員服に火が着いた光太郎が駆け抜けてきた。彼の顔は真っ黒になっている。健一が光太郎を出迎える。

人間の力だけで星人をやっつけたぞ!


丘の上で寝転ぶ光太郎と健一。光太郎は「ウルトラバッジに頼らなくてもやれましたね」とウルトラの母の声を聞く。光太郎と健一は起き上がり、握手を交わす。



ZATを除隊し、旅立とうとする光太郎。彼を見送るべく、隊員たちが集まる。


光太郎「隊長、お世話になりました。荒垣さんにもよろしく

朝日奈「仕方ない。一度言い出したら言うことを聞かないお前だ。元気でやれよ。その代わり、お前の言う『勉強』とやらを、精一杯やってくるんだ

朝日奈と握手を交わし、隊員たちに見送られながら光太郎は歩き出していく。


人々が行き交う雑踏を歩く光太郎。彼の目に、風船を持った少女が留まった。

光太郎「やあ。風船、いいなあ

少女「バイバイ

光太郎「バイバイ


そして、光太郎は雑踏に消えていったーー。



ウルトラマンタロウ ー完ー


余談

  • バルキー星人の着ぐるみは、ウルトラマンレオのNGデザインの転用。
  • 光太郎がウルトラバッジをウルトラの母に返す際、回想として第1話のタロウ誕生の映像が流用されている。しかし、その旨のナレーションなどがないこともあって、光太郎とタロウが分離する瞬間と誤解している方がいる。
  • 田口成光氏は、『タロウ』を人間として終わらせたいという思いがあったと同時に、第2期ウルトラシリーズが『タロウ』で終了すると考えていたため、変身せず戦ってウルトラの星に帰らない最終回にした。光太郎が雑踏に消えるラストは田口氏の提案である。
  • 光太郎役の篠田三郎氏は、タロウは最後はウルトラの星に帰ると考えていたため、ウルトラの星に帰らない最終回には驚いたという。
  • 篠田氏は光太郎のその後を地球のどこかで他人の役に立つことをしていると考えているが、『タロウ』最終回を尊重しているわけではない(ファンから『タロウ』最終回を尊重しているのか聞かれたことがある)。
  • ウルトラの母は最後まで緑のおばさんの姿で登場
  • 白鳥船長は劇中には登場していない。
  • その後も地球に留まっていたタロウは、『ウルトラマンメビウス』では本編開始の20年前に光の国に帰還した設定で客演。しかし、篠田氏が出演していないがゆえ、光太郎は登場していない。
  • 『タロウ』のナレーションは瑳川哲朗氏が担当しているが、最終回直前に急病のため事実上降板している(最終回予告では瑳川氏がナレーションを努めているが、おそらく急病になる前に収録したものと思われる)。次作『ウルトラマンレオ』の開始予告ナレーションでは回復し、復帰した。なお、第51話から最終回のみ朝日奈役の名古屋章氏が担当した。
  • DVDでは次回予告の『レオ』開始を告げる部分は収録されているが、ブルーレイでは収録されていない。
  • 光太郎が人間として生きる決意をするシーンのロケ地は『ウルトラマン』第32話、『帰ってきたウルトラマン』第14話と最終回(第51話)、『ウルトラマンA』第18話、『レオ』第4話、『ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティスTHE FINAL BATTLE』、『ウルトラマンマックス』のDASHの基地、『ウルトラマンオーブ』最終回(第25話)などの撮影も行われたお台場晴海埠頭である。
  • ラストシーンの撮影は銀座歩行者天国で行われ、道ゆく人々は全員エキストラではない。また、この場所では『ウルトラマン』第14話や『A』第5話の撮影も行われている。

関連タグ

円谷プロ ウルトラシリーズ 昭和ウルトラマン

ウルトラシリーズ最終回(昭和編) ウルトラマンタロウ ウルトラマンタロウ(キャラクター) 東光太郎

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