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アマンダラ・カマンダラの編集履歴

2022-11-05 00:40:24 バージョン

アマンダラ・カマンダラ

あまんだらかまんだら

アニメ『重戦機エルガイム』の登場人物。

声:豊田真治→堀部隆一(TV版) 仁内達之(OVA版) 中尾隆聖(『SUNRIZE WORLD WAR』客演)

※これだけキャスティングが変更された経緯については後述。


概要とはこういう事だ。ピクシブ百科事典をパワーに変える…

サングラスともじゃもじゃの髭が特徴の男。ペンタゴナ・ワールドの経済を牛耳るアマン商会のトップ。

ポセイダル正規軍だけでなくひそかに反乱軍に対しても武器や資金を送っているため死の商人と呼ばれる。

将来ある若者としてダバ・マイロードギャブレット・ギャブレーに目をかけ便宜を図った事もある。

また、ダバ一行のもとを離れたガウ・ハ・レッシィホエールヌーベルディザードを与えた。


その正体は…

オルドナ・ポセイダル

ペンタゴナ世界最強の騎士団テンプルナイツのNO.1であり、かつての恋人ミアン・クゥ・ハウ・アッシャーを自らの影武者として操っていた、オルドナ・ポセイダルその人。

バイオリレーション・システムにより永遠の若さを手に入れた彼は影からペンタゴナの王として君臨していたのだった。

最終局面でHMオージ(オリジナル・オージェ)に搭乗し、自らダバ・マイロードエルガイムMk-Ⅱと戦う。

しかしバイオリレーションの力を与えたかつての愛人フル・フラットがミアンの自我を取り戻させてしまい、最後には自身を見限ったミアンの手でバイオセンサーを停止させられ、共に急激な老化を起こして死亡した。


英雄の堕落

かつては家族の仇であるヤーマン王家打倒に燃える若き英雄であったポセイダルだが、望みを叶え天下を統一した後は堕落の人生であった。

支配者としての責務を恋人ミアンに押しつけ、自身は経済界の大物として陰で好き放題私腹を肥やすようになってしまったのである。

その結果、圧政に反発した反乱軍の台頭と自分を本物のポセイダルと信じ込んだミアンの暴走に足をすくわれてしまった。

騏驎も老いては駑馬に劣るということなのだろうか…。

彼は言ってしまえばダバ・マイロードのアンチテーゼであり、彼を見たダバが隠棲の道を歩んだのも頷ける話である。

(前述の通り、反乱軍の蜂起・台頭に関してはマッチポンプなので、単に物凄く管理が杜撰な支配者であったとも言える…)。


裏設定

前述のとおりアマンダラはテンプルナイツのNo.1である。君主は騎士団が仕える存在であるから、君主たるポセイダルはテンプルナイツには入らない(敢えてテンプルナイツに含ませるならばNo.0かNo.Aになるとのこと)。

またアマンダラの素顔は、髪と瞳の色こそ同じだがそれ以外ミアンが化けていたポセイダルに似ていない。少なくともアマンダラは男性的な美形であり、女性と見紛うというポセイダル最大の特徴とは一致しない。ではミアンは誰に化けていたのか。


当時の関連書籍に掲載されていた永野護氏の構想によると、ミアンを影武者としていた彼(アマンダラ)自身もまた、真のオルドナ・ポセイダルの影武者にすぎず本物のオルドナ・ポセイダルは彼の死と築き上げた体制の崩壊を見届けた後、外宇宙へ去ったとされる。


つまり、永野設定ではアマンダラとは別に真のポセイダルが存在する。オルドナス・グラント・ポセイダルIV世がその彼の名であり、ミアン版ポセイダルは彼に似ている。

そのポセイダルIV世、かつてのペンタゴナ統一に至る戦いの中で妻であるファティマ・ラキシスと共にHMディスティニーテンプルを駆っていたが、ディスティニーテンプルは惑星カラミティにて擱座、ラキシス共々カラミティの爆発により宇宙の彼方へと飛んで行ってしまう。エルガイム本編の時期は彼は実質既にペンタゴナの王としては引退し、ラキシスを追う準備に入っているのである。

ということは、それまではポセイダルIV世が表舞台に立っていたわけで、当時のペンタゴナ一般のポセイダル像はその「後のミアン版ポセイダルに似た姿」だったと思われる。その後、ポセイダルの名の下に行われる統治の実業務は(自分に似ていない)アマンダラに委任するとともに、外見的な代役はミアンを自分に化けさせて任せた(が、アマンダラが暴走した)のであろう。一応51話に登場する、エンパーテンプルの前でフル・フラットとともに写真に写っているアマンダラは髪型をポセイダルに寄せているあたり、当初は外見面もアマンダラで行くつもりだったのかもしれない。


ところで、最終回、アマンダラが唐突に自分の両親はヤーマンに惨たらしく殺されたと主張したが、それをアマンダラ以外誰も知らなかったという事がありえるだろうか。かつて肉親を惨殺された青年が権力の座に昇り詰め、王として見事復讐を果たした英雄譚を世間一般に伏せておくだろうか。たとえ本人が秘密にしていたとしても、権力者の家族がどういった人生だったか誰も気に留めなかったのだろうか。この不自然さも「ポセイダルとアマンダラは別人であり、ヤーマンに惨殺されたのはポセイダルの両親ではなくアマンダラの両親」と解釈すれば解消されるだろう。

(そうは言えどこれはあくまで永野設定での話。「主人公は悪玉に滅ぼされた一族の生き残りだが、最後の決戦の段階で悪玉は過去に主人公の一族に迫害されていた存在と判明する」というのは、ある過去作(当該作品のネタバレ回避のため作品名は伏せる)の使い回しである。ポセイダルという名前自体がその悪玉のもじり、つまり「主人公の一族に両親を惨殺されたポセイダル」まで揃って初めてネタが完成する可能性もある。)


なお余談だが、最終回の後コアムに帰っていくダバとクワサンの乗るターナに、妻の姉アトロポスを伴ってポセイダルIV世が接触、ダバとの会見を行った後、ペンタゴナを去っている。会見時の内容は一切不明だが、ポセイダルIV世はクワサンの精神崩壊を治せる。またその数年後、ダバはカモン・ワーラーVI世としてアムを妃に迎えている。(ラポート刊「重戦機エルガイム大事典」より)


ただ、この設定が現在も生きているかは不明。

ついでに言えばこの設定が生きていたとしたら、真に本物のオルドナ・ポセイダルは「自身を好いてくれた女性二人を他の男に任せ、身代わりの男がペンタゴナを好き勝手にして恋人らを不幸にしたにもかかわらず表舞台に出てこないで、若者たちが身代わりを倒したことに自己満足して去る」という、自身が追うべき責務を全て身代わりと恋人に押し付けて、なおかつ誰にも知られずに去ったという別方向でクズ呼ばわりされても仕方がない男になり下がった元英雄ということになる。


キャスティングについて

当初は豊田真治氏により比較的若々しい声の演技をしており、「永劫の時を生きる美青年が中年男に成りすましている」という設定の伏線を張っていたようなのだが、ストーリー中盤頃に同氏が体調不良により降板したため以降は堀部隆一氏に交代した経緯がある。

堀部氏は同作で他に演じていたワザン・ルーンのように高齢のキャラクターの演技を得手としていたため、前述の伏線は意味のないものになってしまった感もある(一応、こちらの声は「地声」ということになっているらしく、「老いた過去の英雄が無理な若作りをしている」という演出にはなったかもしれない)。

富野監督も「若作りのアマンダラを演じること(この場合「演出する」という意味か)ができなくて残念」がっていたらしく、そのためかOVA(本編再編集パート)では新たに仁内達之氏をキャスティングして音声を録り直している。

スーパーロボット大戦』などゲームでの客演では基本堀部氏の音声を使用しているが、『SWW』に限り中尾隆聖氏が演じている。当時は堀部氏が存命ながらも中尾氏が起用された背景に、おそらく『太陽の牙ダグラム』のラコック共々仁内氏の代役としての登板であったものと思われる。


関連タグ

重戦機エルガイム オッドアイ 男尊女卑 老害 残念なイケメン


ドクター・ギバ機動刑事ジバン):他人の空似(というか体型は異なる)。一応真の姿を隠しているという点は共通している。


ドルメン大帝未来ロボダルタニアス):主人公に連なる王朝から迫害を受けていた……という事が最終回になって唐突に判明したラスボス。アマンダラ同様に本人の悪行が擁護不能レベルだったので案の定倒された。


パプテマス・シロッコ機動戦士Zガンダム):女性による傀儡政治を目論んだ同監督作品のラスボス。


エンブリヲ:色々と共通点を持つラスボス。こちらは不老不死の超人であるが、最終的にアマンダラと似たような末路を辿ってしまった。

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