からかい上手の高木さん
からかいじょうずのたかぎさん
概要
中学校のクラスメイトで席が隣同士の「西片」と「高木さん」のやりとりを描くラブコメディ。
作者は山本崇一朗。
ゲッサン2012年7月号に読み切りが掲載され、2013年7月号より別冊付録である『ゲッサンmini』にて連載開始。その後、2016年8月号よりゲッサン本誌に移籍。本誌では毎号2話または3話掲載されていたが、山本氏の三作品同時連載およびアニメ化の影響か、2021年半ば頃から1話掲載となっている。
2017年7月から二作品のスピンオフが連載され、またメディアミックスとして2018年1月からアニメ化もされている。詳細は後述。
2022年6月時点で既刊は18巻、シリーズ累計1100万部を突破している。
内容紹介
「私、西片のこと好きだよ」
本作は、読者視点の男子中学生・西片が、隣の席の女子・高木さんにあの手この手でもてあそばれる日常を描く、実にうらやましい物語である。
基本的に登場人物はほぼ西片と高木さんの二人だけで、クラスメイトはたまに登場する程度(アニメでは出番が増えている)。ただし、中井くんと真野ちゃん、浜口と北条さんのカップルを主役としたエピソードもいくつかある。
作中の時系列はシャッフルされており、冬から夏、春と移り変わりが激しい。
基本的には中学生活が描かれているが、稀に十~二十数年後の未来や、二人の幼少期の過去が描かれる事もある。そのため、時系列上で最も過去から未来の話までの間に約三十年もの時間が流れており、大河作品としての側面もある。
登場人物
※CVは、特記がない限りアニメ版のCVを記載。
西片(CV:梶裕貴 / 斉藤壮馬(2016年6月CM) / 岩端卓也(2016年10月CM))
読者の視点となる主人公の少年。下の名は不明、かに座のO型で両親と3人暮らし。
第1話の時点では中学1年生と思われるが、続く第2話で2年生になっていたりと、前述の通り時系列がバラバラなので作中での年齢は一定していない。
高木さんにいつもからかわれており、何とかしてからかい返そうと考えている。
「見てろ、今日こそこっちが恥ずかしがらせてやる!!」
高木さん(CV:高橋李依(アニメ・2016年10月CM) / 加藤英美里(2016年6月CM))
西片の隣の席に座る女子中学生で本作のヒロイン。西片同様に下の名は不明。
西片をあの手この手でからかって遊ぶ天敵であるが、その本心は…?
「西片が好きだからやってるんだよ」
その他の登場人物
西片の友達でクラスメイト。飄々としていて読めないところがある。真野ちゃんと付き合っているが、まだまだ友人とバカをしてる方が楽しい様子で彼女をやきもきさせている。
基本的にポーカーフェイスだが、高木さんの水着姿に照れる意外な一面も。
作中では珍しく、女子に対して優位に立っている唯一の男子。
西片からは何故か君付けで呼ばれている。
高木さんの友達でクラスメイト。大人しく控えめそうだが結構大胆。中井くんと付き合っており、あの手この手で2人きりになろうとするほか、2人乗りをせがんだり水着を一緒に買いに行くなどなかなか積極的。
西片と同じく表情に感情がすぐに出る。
何を考えているかわからない彼氏にやきもきさせられているが、結局は惚れた弱みなのか最終的には笑顔になっていることが多い。
世界観を共有する別作品『あしたは土曜日』の主人公の一人。
眉毛が太い。楽観的で元気な女の子。
日比野と間違えられる事があるが、正しくは日々野である。
『あしたは土曜日』と後述のスピンオフ『恋に恋するユカリちゃん』の主人公。
メガネをかけているクラスの委員長。恋愛に興味があり、西片と高木さんの関係が気になっている。
『あしたは土曜日』の主人公の一人。
ジト目で無口、クールな女子。陸上部。
西片と高木さんのクラスの担任。ジャージを着ているが担当は英語。
怒ると学校で一番怖い。校則にも厳しいが、バレンタインに真野ちゃんが中井くんにチョコをプレゼントしたことについては状況を察し見逃す等、粋なところもある。
西片の友達で保健体育王の異名を持つ男。出っ歯とメガネが特徴で、好きな言葉は勝訴。
木村より空気は読めないが、西片の恋路を邪魔するようなことはしない。
実はサナエのことが気になっている。
原作初期の頃は別クラスのような描写があったが、現在はクラスメイト扱いになった。
アニメでは最初から西片のクラスメイトとして登場している。
西片の友達で早弁王の異名を持つ食いしん坊。太り気味で、好きな言葉は焼肉。
高尾同様に原作初期では別クラスのような描写だったが、アニメでは最初からクラスメイト扱い。
原作では自他ともに恋愛に興味がある様子は特にないが、アニメでは友人の恋路に敏感な一面があり、要所で西片をサポートする好漢として描かれる。
西片の友達だが別クラス。外見はイケメン風だがあまりモテている描写は無い。
幼馴染の北条さんのことが気になっているが告白できないヘタレ。彼女に大人っぽく思われるため、木村から言われたことを真に受けてブラックの缶コーヒーを持ち歩いている。
アニメでは2期から登場。
大人っぽい雰囲気を持つため男子の間で人気の女子。
実は素の恰好や雰囲気は子どもっぽく、幼馴染の浜口以外には隠している。
アプローチをしてくる浜口にはまんざらでもないようで、徐々に彼との距離を縮めている。
アニメでは2期から登場。
西片と高木さんのクラスメイト。席は西片の斜め前。
高木さんと仲が良く、休憩時間によく話したり休日に一緒に遊んだりしている。
長らく名前が出ずアニメでも「ポニーテールの子」等と表記されていたが、アニメ2期にてようやく名前が付いた。
高木さんたちの学校の先生でサナエの姉。
田辺先生と結婚する。
結婚した西片と高木さんの愛娘。後述のスピンオフ『からかい上手の(元)高木さん』ではメインキャラクターを務める。
容姿は母親似で、表情や性格は父親似。母と同様によく父をからかうが、母からは逆にからかわれてしまう。中学生になってからは隣の席の男子生徒をからかおうとするが…?
からかいアイテム
高木さんはあらゆる手段でからかってくるぞ!
消しゴム
高木さんの消しゴム。
西片には秘密の、とある願掛けがされている。
ロッカー
掃除用具入れのロッカー。
中学校では、メジャーなかくれんぼ用の隠れ場所。
体操着
体育の授業で着用する。
高木さんの使用済み体操着はいいニオイがする。
自転車
二人乗りは危ないけれど、高木さんは西片の後ろに座りたい。
スピンオフ
2017年2月から4月までゲッサンによるスピンオフ募集企画『高木さん杯』が開催され、以下の二作品がグランプリを勝ち取り連載となった。
作画:稲葉光史
2017年7月からアプリ『マンガワン』にて配信中。既刊は16巻。
タイトルの元から察せる通り、西片と高木さんが結婚した未来が舞台。二人と娘のちーによる三人家族の日常が描かれている。
作画:寿々ゆうま
本編と同じくゲッサンにて2017年8月号から連載。完結済で全5巻。
ユカリを主人公として、ミナとサナエと恋バナをしようとしたり、西片と高木さんの仲を見守るために奮闘する姿が描かれる。『あしたは土曜日』の続編・リメイク的作品。
TVアニメ
2017年8月号のゲッサンにて2018年放送予定でアニメ化決定が発表された。
その後の追加情報解禁により、主要キャスト2名、制作陣が発表され、同時に公式サイトとTwitterが開設。また、『あしたは土曜日』のエピソードも同枠でアニメ化される事が発表された。
2018年1月からTOKYOMX、読売テレビ、BS11の『あにめのめ』枠にて全12話が放送された。なお、本作を最後に『あにめのめ』枠は廃止されている。
ニコニコ動画やNetflixなどでも配信され、さらに本放送終了後にはtvk、とちぎテレビ、BS日テレ、AT-XのほかJCOM、TBS系列局3局でも放送された。
また、2018年7月12日には新作OVAが付属した単行本9巻特別版が発売された。
2019年1月12日、第2期の制作が発表された(公式Twitter)。
2019年7月からTOKYOMX、読売テレビ『MANPA』枠、tvk、BS日テレやAT-X、J:COMなどで全12話が放送された。またNetflixでも7月から配信された。
2021年9月1日、第3期および劇場版の制作が発表された(公式Twitter)。
第3期は2022年1月から全12話が放送された。これまでの2シリーズ同様AT-X、J:COMでも放送された一方で、地上波での放送がTBS系列全国ネットのスーパーアニメイズム枠になったことにより、関西地方での放送局が毎日放送に、関東地方での放送局がTBSに変更された。
劇場版は2022年6月10日から公開された。
TV版と同様に週替わりでED曲とED映像が変更された。
OP曲
OP曲はシリーズを通して、作詞・作曲・歌:大原ゆい子・編曲:吉田穣が担当。
第1期OP曲『言わないけどね。』
第2期OP曲『ゼロセンチメートル』
第3期OP曲『まっすぐ』 ※1
劇場版OP曲『はじまりの夏』
※1:第6話では、『まっすぐ〜ラララver.~』
ED曲
ED曲は高木さん(CV:高橋李依)が歌うカバー曲になっている。
第1期
話数 | 曲名 |
---|---|
1,2,OVA | 気まぐれロマンティック(いきものがかり) |
3,4 | AM11:00(HY) |
5,6 | 自転車(JUDY AND MARY) |
7,8 | 風吹けば恋(チャットモンチー) |
9,10 | 小さな恋のうた(MONGOL800) |
11 | 愛唄(GReeeeN) |
12 | 出逢った頃のように(Every Little Thing) |
第2期
第3期
話数 | 曲名 |
---|---|
1 | 夢で逢えたら(大瀧詠一) |
2,3 | Over Drive(JUDY AND MARY) |
4,5 | ひまわりの約束(秦基博) |
6 | 学園天国(フィンガー5)※2 |
7,8 | じょいふる(いきものがかり) |
9 | サンタが町にやってくる |
10,11 | スノーマジックファンタジー(SEKAI NO OWARI) |
12 | 花(ORANGE RANGE) |
※2:コーラス等に西片(CV:梶裕貴)、木村(CV:落合福嗣)、高尾(CV:岡本信彦)、ミナ(CV:小原好美)、ユカリ(CV:M・A・O)、サナエ(CV:小倉唯)が参加
劇場版
公開週 | 曲名 |
---|---|
1 | 明日への扉(I WISH) |
2 | 天体観測(BUMPOFCHICKEN) |
3 | fragile(EveryLittleThing) |
4 | 君に届け(flumpool) |
挿入歌
第期 / 話数 | 曲名 | 歌 |
---|---|---|
第2期 / 第12話 | 君と光 | 大原ゆい子 |
第3期 / 第2話 | RUNNER(爆風スランプ) | 高木さん(CV:高橋李依)※3 |
第3期 / 第6話 | 気まぐれロマンティック(いきものがかり) | ミナ(CV:小原好美)、ユカリ(CV:M・A・O)、サナエ(CV:小倉唯) |
第3期 / 第9話 | サンタになりたい | 大原ゆい子 |
劇場版 | ハマボウの花 | 大原ゆい子 |
※3:インスト版を使用
余談
次回予告
アニメでは次回予告が行われないことがある。これは視聴者をからかう(視聴者を気にさせて悶々とさせる)意図があると思われるが、昨今の深夜アニメは次回予告は行わない作品が多くなっており、本作(アニメ)の特徴とは言い難い。
その他
原作初期の西片と高木さんはお互いに性格的にキツいところがあり、嫌味な言動を見せる事があったが、アニメ化に際し現在の性格に寄せるために口調が変更された部分がある。
またセリフやクラスメイトの出番が増えていたり、エピソード間に連続性が付与されていることもある。第2期以降はアニメオリジナルのエピソードも増えている。
時系列も第1期は1年生の1学期、第2期は1年生の秋~2年生の夏、第3期は2年生の夏~初春、劇場版は3年生の夏と連続性が与えられている(一部例外あり)。
なお、原作では特に舞台とされている場所は設定されていないが、アニメでは作者の出身地である香川県小豆島土庄町を舞台にしており、校舎などの描写は小豆島に位置する土庄町立土庄中学校が特別協力している。
関連イラスト
関連動画
第1期
第2期
第3期
劇場版
関連タグ
あしたは土曜日 からかい上手の(元)高木さん 恋に恋するユカリちゃん
2018年冬アニメ 2019年夏アニメ 2022年冬アニメ アニメ映画
ふだつきのキョーコちゃん:作者と掲載雑誌が同じ。本作と世界観が共通であり、一部のキャラがそれぞれの作品にゲスト出演している。
くノ一ツバキの胸の内:作者と掲載雑誌が同じ。公式に本作とのコラボ動画が作られた。
それでも歩は寄せてくる:作者が同じラブコメディ。2022年1月から9月まで、高木さん、ツバキ、同作と山本氏原作のアニメが3期連続で放送された。