トウマ・カイト
とうまかいと
演:青山草太
概要
年齢23歳。ウルトラマンマックスと一心同体となり、マックススパークを使用して変身するDASH隊員。
学生時代の旅行中に災害で両親が亡くなり、それがきっかけで誰かを守りたいと言う志を抱いたとのことで、第1話では災害ボランティアの一員として登場している。物語開始の1か月前にDASHの入隊訓練を受験したが、最終試験で不合格となった過去がある。
グランゴンとラゴラスの戦闘によって負傷したミズキ隊員に代わってダッシュバードに搭乗するが、すぐさま墜落の危機に陥ったところをマックスに助けられ、共振する個性を見出されて一心同体となり、2大怪獣を退けた。その一件がきっかけでDASHに入隊した。
無鉄砲な面もあるが、真面目で心優しい性格で養護施設の子供たちにも慕われている。
作戦行動ではミズキとコンビを組むことが多く、彼女からは「相棒」と称される。
第3話ではマックスが地球人の味方だと強引に証明しようとしたり、第30話ではいつまでもマックスに頼っていてはいけないと決心。
最終回(第39話)にてマックスと分離する際、地球の未来は自分たちの手でつかみ取ると約束し、それを見事に果たした。
『ウルトラマンX』
『ウルトラマンX』第8話にて、『マックス』放送10周年を記念してTVシリーズに最終回以来およそ9年半ぶりの出演を果たした。
ただし、カイトとしてではなく、大空大地の父とともに研究をしていたという当麻博士として登場。そのため、DASHの隊員制服ではなくスーツを着用している。
Xioにゼットンのスパークドールズを提供、ゼットンアーマーの制作に協力する。
現れたゼットンに対して立ち向かうウルトラマンXに、サイバーゼットンのカードを渡すが、なぜかゼットンアーマーは上手く機能せずXは機能停止。Xioの隊員とともに原因を探ろうとした彼の前に、一人の人物が現れる。
「下手な芝居はそこまでだ! スラン星人クワイラ!」
当麻博士と瓜二つの男だった。
実は当麻博士という人物は存在せず、その正体はかつて同胞を殺され、マックスへの敵討ちを目論んだスラン星人クワイラであった。
そう、ゼットンを呼んだのも、ゼットンアーマーの開発に協力してXを操ったのも、ひいてはカイトに化けたのも、すべてはマックスへの復讐のためであったのだ。
そして、それを追って現れた、DASH制服とダッシュライザーを持った青年。彼こそ本物のカイト…
ではなく、カイトの姿を借りた状態のマックス。つまり、『X』ではカイトの姿をした者は2人も現れたが、結局カイト本人は登場しなかったのである。
姿を借りたマックスが「かつてともに戦い、未来を掴み取った青年」と評していることから、時系列で言えば『マックス』最終回のエピローグ後(マックスにカイトが未来を掴み取ったと伝えたのはカイトの孫であるため)に当たるので、本物のカイトの生死は不明である。
当麻博士の存在は予告の時点で語られていたが、当麻博士が宇宙人の擬態であること、そしてそれに伴ったカイトの登場(実際はカイトではなかったが)は本放送まで厳重に秘匿されており、初放送を見た視聴者を驚かせた。
ウルトラマンシリーズ史上最高の…
カイトは実は、色々とウルトラマンシリーズの主人公としては恋愛面でかなり優遇されている傾向が見受けられる。
事実、ミズキ自身も早い段階からカイトを意識しており、最終回では人命救助とは言えキスまでしている。
エピローグでの未来の地球の様子には老いた2人も登場しており、カイトそっくりの孫にも恵まれている(役者はカイトと同じ青山氏)など、ウルトラマンシリーズでも指折りのカップルであることが窺える。
余談
青山氏は、ウルトラマンシリーズの主人公で専門学校卒である。『ウルトラマンデッカー』の主人公のアスミ・カナタ役を演じる松本大輝氏までは唯一だった。
また、『マックス』のメトロン星人を演じた寺田農氏とは後に『怪奇大作戦 セカンドファイル』でも共演している。
平成ウルトラマンで後に客演しないのは、カイトと前作の主人公・孤門一輝のみである。前述のように、後の作品に登場したカイトは本人ではない。
青山氏は平成ウルトラマンの主演としては、孤門役の川久保拓司氏同様、当時の役としての客演ではないが、他のTVシリーズに客演した数少ない俳優の1人である。ちなみに、本編終了後に別の役で客演した過去作の主演俳優も平成では上記2名のみである。
他には、礼堂ヒカル役の根岸拓哉氏、ショウ役の宇治清高氏、朝倉リク役の濱田龍臣氏も後のTVシリーズに客演しているが、彼らは当時の役のままの出演である。