クロオビ(ONEPIECE)
くろおび
概要
かつてはアーロン達と共に偉大なる航路・魚人島でフィッシャー・タイガー率いるタイヨウの海賊団に所属していた(魚人海賊団の本流にアーロン一味・マクロ一味が併合された形)が、タイガーの死後船長を引き継ぎ、七武海加盟を決めたジンベエにアーロンが反発。マクロ・アーロンがそれぞれ再独立したた際アーロン一味として同行し去っていった。
幼少期にははっちゃんと共にタコ焼きを買いに行くなどの描写があるため、恐らく魚人街の出身。
独立後は東の海に活動拠点を移し、東の海に魚人帝国を建国するため、麦わらの一味の1人ナミの故郷を拠点に海賊活動をしていた。
プロフィール
能力
魚人空手40段を誇る格闘家であり、自前の特性もあいまった強力な体技を繰り出す(若い頃は二刀流のサーベル使いでもあった模様)。
例えば強烈な正拳突きを打つ「百枚瓦正拳」はサンジが石壁を突き破って100m以上先まで吹っ飛ばされ、腕のヒレのような部分は銃弾をも弾く固さ。更にムチのように長い後ろ髪は自在に操って拘束する「イトマキ組手」として使え、拘束したまま一方的にラッシュをかける事さえ可能。
何より恐ろしいのが、水中でも威力が落ちず、むしろ威力が上がる技も体得している事だろう。
技
百枚瓦正拳
魚人空手の正拳突き。
人一人を容易に吹っ飛ばし、そのまま石の壁をぶち抜くほどの威力を誇る。まともに受ければ常人ならそのまま命を落としかねない。
更なる強化版として"千枚瓦正拳"が存在し、クロオビ最強の技としているが、劇中ではその威力を発揮する前に敗北した。おまけにその後、もっと高威力の魚人空手を使える人物が登場したため、格落ち感がハンパない。
- 千枚瓦正拳・上段大爆掌(せんまいがわらせいけん・じょうだんだいばくしょう)
テレビSP「エピソードオブ東の海」で披露されたアニオリ技。動きは上段爆掌と同じ「掌底」だが、やはり決まらずに羊肉ショットで吹っ飛ばされた。
尺の都合で戦闘シーンは超ダイジェストになっているので、羊肉ショットははっちゃんがやられて気を取られたスキを突いて叩き込む描写になっている。
腕刀斬り(わんとうぎり)
腕を畳んだままラリアットのように敵に突っ込む。
クロオビは腕に堅いヒレを持っているため、通常よりも攻撃範囲が広く威力も上乗せされている。
イトマキ組手
後ろ髪を触手のように相手の体に巻き付け、行動範囲を制限する。
相手を自分の攻撃範囲から逃さず、自分の攻撃で吹っ飛ばさずに追撃できる。
海速・腹下し蹴り(かいそくはらくだしげり)
相手の腹部に足刀蹴りを叩き込む。水中では技のキレが増すらしい。
「腹下し」とは「下痢」の事でネーミング的にはアレながら威力は確か。下痢どころか内臓が潰されたっておかしくないだろう。
火華(かか)カカト落とし
体を縦に回転させて勢いを乗せた踵落としを叩き込む。腹下し蹴りにより身を引いた相手の頭部へ追撃として仕掛けるとキレイに決まる。
サンジとの水中戦で使用された技だが、後にサンジも地上ないし空中でこの技に酷似した動きで繰り出す「粗砕(コンカッセ)」という技を披露している。
カチ上げ背足(かちあげはいそく)
頭の下がった相手を蹴り上げる。
火華カカト落としからの追撃として使用された。
上段爆掌(じょうだんばくしょう)
相手の上体を狙い、強烈な掌底を叩き込む。
まともに受けると例え水中でも水の抵抗など関係ないかのような勢いで吹き飛ばされる。
圧迫死直下航路(あっぱくしちょっかこうろ)
相手に組み付いたまま水面付近から水底へ向けて一気に潜水し、水圧の急変を利用して相手を体内から破壊する。
魚人族であれば水圧の急激な変化もノーダメージだが、人間に対して実行した場合はまず間違いなく無事では済まない。
あくまで水圧変化による攻撃のためか水底直前で急制動をかける。
そのまま水底に相手を叩きつけたほうが更なるダメージが与えられるはずだが、もしかしたら『水底に叩きつけるまでも無く、人間にはこの水圧変化は耐えられないだろう』という、人間という種族の脆弱さ・下等さを信じていることの表れだったのかもしれない。
人物
魚人こそが至高の種族であるという思想の持ち主。アーロン同様に極度の人間嫌いで、人間を「下等種族」と見下す。
また意外にも警戒心が強いタイプで、ナミの部屋を探ることをしていた。
過去編ではコミカルな描写も目立つため、やはりチュウ同様にタイガーの死により人間を唾棄に付すべき存在と決定づけたのだろう。
ところで好物は『エビの刺身』だが、底生のエイは甲殻類や小魚を食うのでそれが反映されたのか?
活躍
最初の登場は東の海アーロン編で、ナミの真の仲間として登場。しかし、それはナミの故郷を人質に取った、船長アーロンの野望達成のための偽りの仲間関係で、同編終盤ではナミを取り返しに来た麦わらの一味と激突した。
回想シーンでは幼いナミを解放しようとしたゲンゾウをナイフで切り刻んで重傷を負わせている。
アーロンパークに殴り込みをかけた麦わらの一味と交戦し、一度はサンジをアーロンパークの場外まで吹っ飛ばした。
プールに投げ込まれたルフィを救うためにあえて不利な水中に飛び込んだサンジとの戦いでは、水中でも呼吸可能な種族としての特性を生かして有利に進めたが、「そんな軟弱な騎士道精神では誰一人守れん」と嘲ったことで彼の逆鱗に触れてしまう。
挑発に乗って水面近くに共に上がったところを組み付かれて、肩にあるエラに息を吹き込まれたことで怯み、陸に逃がしてしまう。(魚人は魚同様、エラに息を吹き込まれると呼吸困難になる模様)
最後は陸に上がっても自らが有利と語った直後サンジに無数の蹴撃を浴びせられ、切り札の千枚瓦正拳も使う間も与えられずにトドメの羊肉ショットで蹴り飛ばされてあえなく失神、海軍に捕まり投獄された。
余談だが、サンジとの一戦において、クロオビはサンジから『サカナ野郎!』や『サカナが料理人(コック)に逆らうな!!』といった怒声を浴びせられている。サンジからしてみれば、ナミやココヤシ村の面々を苦しめる怨敵に対する怒りでヒートアップしているので当然の発言なのだが、クロオビからしてみれば、『魚人族が受けた差別の歴史そのもののような言葉』なので、腹わたが煮えくり返るような思いだったことだろう。クロオビの戦いぶりを見ると、いかに彼が感情を押し殺して冷徹に戦おうとしていたかが分かる。
魚人島編の過去編では、若い頃の姿が描かれている。この頃は髪を二つ結びにしていた。