概要
『仮面ライダーアギト』における太古の戦いにおいて、闇の力に敗れた光の力が死ぬ間際に人間に対して放ったもの。
本稿では、アギトの力およびその覚醒者について解説する。
アギトの種
太古の時代、テオス(闇の力)によって創造された存在である人間とマラーク(ロード怪人)の間に戦争があった。
テオス(闇の力)によって創造されたエルの一体であるプロメス(光の力)は人間に与したが結局敗れ、最期に人間の中に「アギトの種」を蒔いた。
そして現代のあかつき号に飛んだプロメス(光の力)は津上翔一に光を浴びせて消滅した。
アンノウン達はこの力に目覚めようとしている者を狙っている。この力に目覚めうるものはサイコキネシスなどの超能力が使用できるようになり、やがてアギトに目覚めるとされる。但し超能力とアギト化が完全に比例している訳ではないようで、幼少期から超能力を使えてもアギトの変身能力に覚醒していない者がいれば、岡村可奈など、超能力発現から数日でアギト化の兆候が見られた者もいる。
超能力が使用できる状態になるとアギトに覚醒していなくともある程度アンノウンにも抵抗できるが、力を暴走させてしまう恐れがある他、体の変化を恐れて命を絶とうとする者も少なくはない。また超能力を使用してアンノウンを撃退しても、超能力を感知した別のアンノウンに再度襲われる場合もある(亜紀、相良、真魚が該当)。
闇の力及びその使徒はアギトの力の覚醒、強化ができるため作中では翔一の力の覚醒を施したり、マシントルネイダーの強化、アギトに目覚めうる者の超能力の強化を行っている。またこれらの力がなくとも人間の力で実験を繰り返すことにより超能力を引き出すことが可能だが、作中では悲劇的な結果を生んでいる。
榊亜紀が超能力に目覚めた際に相良克彦は「アギトと接触することで亜紀の中の超能力の覚醒が進んだのでは?」と仮説を立てたが、同居人の例もあるので真偽は不明。
アギトの力は親から子へ遺伝する為、アンノウンは胎児の殺害さえ辞さないこともある。
超能力者だからといって能力が万能というわけではない。発現する能力やレベルには個人差があるらしく、入るはずのない100円玉をビンの中に入れたりする者や、テニスボールをありえない状態で裏返す者などがいる。
この他、第2話で美杉の教え子である岡田は背後に誰かの視線を感じたり、電話が掛かる事が予知できるにもかかわらず、美杉のトランプを使ったテストでは不正解を連発し、偶然か思い込みだと結論づけられている(アギトである翔一も全問不正解。一方で真魚は全問正解である)。結局、岡田はその後は登場することはなかったし、本当に超能力者ではなかったのかは不明だが、物語の伏線であった事には違いない。
なお、翔一はアギトでありながら、サイコキネシスといった超能力らしい超能力は発揮していない。これについては、アギトに覚醒すると超能力の類は使えなくなるという説もある。
覚醒者
『アギト』本編に登場するアギト
時系列順に掲載する。
なお、一部は公式の仮面ライダー図鑑で「仮面ライダーじゃない」扱いとなっている。自らの意思とは無関係に変貌し、アンノウンと戦うことも無かったためだと思われる。
闇の力曰く、「この世に生まれた最初のアギト」。「仮面ライダーじゃない」扱い。
主に劇中で人間が「アギト」と呼称する存在。氷川誠は後述の木野薫と比較して「僕の知っているアギト」と称する。
闇の力曰く、「第三のアギト」。劇中では呼称されないが、設定におけるアナザーアギトのことである。
「仮面ライダーじゃない」扱い。可奈が覚醒した頃に警察では北條透を先頭に、目覚めうるアギトを脅威とする動きが中心になっている。
TVSP『新たなる変身』に登場するアギト
「仮面ライダーじゃない」扱い。なお、同作では翔一が変身するバーニングフォームが暴走している。
『HERO SAGA』に登場するアギト
非公式のジオラマ小説。他作品の要素があったり設定が本編と異なったり、と二次創作であることに注意。
ネフェリム
太古の戦いにおいて、プロメス(光の力)が人間と交わることにより生まれた存在。
イコンには人間の側に立つ緑色をした異形の存在が描かれており、これがネフェリムであると思われる。また、その姿は本編に登場するギルスと極めてよく似ており、「ギルス=ネフェリム」であると考察されている。
つまり、光の力に起因する力という意味ではアギトとギルスは同種と言える。
なお、本編に登場する唯一のギルスである葦原涼はアナザーアギトの攻撃によって重傷を負った際、真島浩二に「アギトの力」を与えられることで回復している。
真島の力によって涼は名実ともにアギトになっており、その力により極限進化したエクシードギルスは、アギトと同様に胸部にワイズマン・モノリスが出現している。
詳細は「仮面ライダーギルス」の記事を参照。