概要
『仮面ライダーアギト』に登場する闇の力の使いである怪人(人間はアンノウンと呼称)のなかでも、最高位に位置する存在。彼らも下位のアンノウンと同様、闇の力に創り出された古代の生命体・マラークである。
闇の力に代わってアンノウンを指揮し、超能力者の抹殺を行うだけでなく、闇の力の護衛も務める。まさに神の代理人・神罰の地上代行者といった存在。
異質な能力を持つアンノウンのなかでも最高の超能力を有し、仮面ライダーを苦しめた。
特徴
下位のアンノウンよりも進化が進んでいるため、背の羽はより大型化している。知能・能力が発達したことにより、人間の言語を解し、話すことも可能。
作中で姿が確認された個体群はアギトやギルスのように大きな眼を持っており、アギト同様に闇の力の体内で強化体という形態に進化してみせた事も(ただし、風のエルは強化体を披露せず)。
書籍『MASKED RIDER AGITO ART WORKS』によれば、アギトに等しい存在だと語られているため、納得の設定である。
作中登場した個体は鯨に似た水のエル、ライオンに似た地のエル、鷹に似た風のエルが登場しており、やはり通常のロード怪人同様に動物に似た頭部を持つが、動物の英名に由来した「〇〇ロード」並びに動物の学名に由来する個体名では呼ばれず、どの資料でも一貫して「属性+エル」の名前で記載されている。
なお、水のエルは近衛兵としてオルカロード、用心棒としてマンティスロードを配下に持っていたが、他のエルロードもそうなのかは不明(※1)。
総数について
「仮面ライダーアギト ハイブリッドファイル」では、人間に力をもたらしたのがエルの一人であるプロメスとされている。ここではエル=エルロード、プロメス=「光の力」(闇の力と同じ容姿を持つ、人間にアギトの力を与えた存在)とされているため、これに基づけば光の力もエルロードの1体となる。
OPに登場したイコン画には7体のエルロードらしきもの(三対の翼を持つ天使)が描かれており、劇中に登場したのは一部だけだった可能性もある。イコンの中央には、剣で刺されて墜落していく天使の姿が描かれ、下方にも墜落していく天使が何体か描かれている。
漫画では
放送当時に発売された「てれコロコミック」の漫画では白と黒の犀に似たライノロードを率いる、象に似た大地のエルが登場し、アギトら3人のライダーと戦った。
ただし、あくまでもこの漫画は公式設定ではないためか、エルロードのデザインの法則性には則っていない。
脚注
(※1)闇の力の直属の配下としてファルコンロードやオウルロードが存在し、どちらも猛禽類モチーフだが、風のエルとの関係性は明かされず。
余談
『アギト』の元ネタとなった聖書でも特に位の高い七大天使が存在しており、イコン画に7人描かれているのもここから来ているものと推測される。誰がどの天使に対応するかについては不明。
名前の由来は「אֵל(エル)」。
ヘブライ語で「神」を意味する言葉であり、転じて天使の名前に付けられる接尾語となった。
したがって「水のエル」であれば「水の天使」となり、「エルロード」ならば「天使の王」という解釈が成り立つ。
関連項目
ゴルゴム:同じく陸海空モチーフの大幹部が登場する。