マラク・ターウース
3
まらくたーうーす
マラク・ターウースとはイラクのクルド人の宗教「ヤズディ教(ヤズィーディー)」の天使である。
名前はアラビア語で「孔雀の天使」という意味。信徒が使うクルド語ではタウセ・メレクやメレケ・タウスと呼ぶ。意味は同じである。
ヤズディ教における七大天使のリーダーであり、唯一神が自身の光から創造した七大天使最初の者である。
神は土と塵からアダムを創造し、七大天使たちに彼に対してひざまずくよう命じるが、天使の中で彼だけは、光から創造された自分が塵から作られたアダムに跪く事を不服とした。
このあたりのエピソードは堕天使イブリースがアーダムに跪くことを拒否した『クルアーン』中のエピソードに似ており、
現地のイスラム教徒から悪魔崇拝者と呼ばれる原因になった(クトゥルフ神話作品『我、埋葬にあたわず』においても、「呪われたアラマウト山に住む、孔雀に酷似した魔王」と称されている)。
ヤズディ教徒から「シャイフ(指導者)」と仰がれる聖者アーディー・イブン・ムサーフィル・アル=ウマウィーはこの天使の化身と信じられている。
( )内は創造された曜日
マラク・ターウース(日曜日)
ダルダエル(月曜日)
イスラフェル(火曜日)
ミカエル(水曜日)
アズラエル(木曜日)
シェムナエル(金曜日)
ヌラエル(土曜日)
七大天使の後にガブリエルが創造されている。
アザゼル:非ヤズディ教徒による創作とされるが、実際の信仰を多く反映しているとされる書『Mishefa RES』ではよく似た「アンザジル(Anzazîl)」の名でも呼ばれている。
我、埋葬にあたわず:クトゥルフ神話系作家、ロバート・A・ハワードによって執筆された作品。この中に登場している。
関連記事
親記事
兄弟記事
コメント
コメントが未記入です