概要
グランゾンの真の姿。ただでさえ厳つい容貌がさらに巨大化し、後光のごとき背部ユニットまで増えて神々しさすら備えている。
グランゾンをラ・ギアスの錬金術と呪術理論によって強化し、背に輝く光輪「バリオン創出ヘイロウ」を召喚・接続することでこの形態となる。この「バリオン創出ヘイロウ」はエーテルの揺らぎから重粒子バリオンを創出・生成し莫大な出力と質量を得る機構で、これによりグランゾンを遥かに凌駕する出力をネオ・グランゾンにもたらし、超武装の縮退砲の使用を可能にしている。
武装面のみならず全ての性能が飛躍的に上昇しており、単機で複数のスーパーロボット軍団を相手に出来るほどの一騎当千の形容を地で行く戦闘力を備える。
ただし、両肩に搭載されているジェネレーター「ヴォルクルスの羈絏」の影響で、搭乗者となるシュウは邪神の呪縛を受けるというデメリットが存在する。
これにより実質的に破壊神の依り代というべき存在であったが、ラ・ギアスにおいてシュウが蘇生した後、羈絏に関係するシステムがアストラルエネルギーを引き出すコンバーターに変えられたことで呪縛を受けずその力のみを利用できるようになり、シュウの意思で自由に応現が可能になった。
旧シリーズ
初登場は「第3次スーパーロボット大戦」。総ターン数419以下(PS版では350ターン以下)、尚且つグランゾンが出撃しており生存の状態でシナリオ「ラストバトル」をクリアすることで隠しMAPが出現、そこで相対することとなる。
直前のラスボスがHP40000・装甲1000程度の所、HP65000・装甲1600という別格の数値に加え、最強武器が自軍最強のゲッタードラゴンと肩を並べるという破格の超性能。更にHP低下で「自軍フェイズにもかかわらず広域MAP兵器をブチかます」という反則技を使ってくる※。
※注:流石に反則と思われたのかPS版では「該当のMAPWが解禁される」というイベントに変更されている。
更に配置されている敵数も少ないので気力を上げる手段も乏しく、自軍の強武器を解禁するにも難儀する有様、そして前述の重装甲。MS程度ではダメージにならない、という有様である。
隠しMAPのラストに相応しい「最強伝説の幕開け」と言える。
「EX」ではコマンドを入力することで使用可能になる、隠しユニット。言うまでもなく最強。
シュウの章では展開上シュウ抜きでスタートする話もあるが、それらはターン経過で勝手にクリア出来たり初登場キャラのみで戦うステージだったりするため、基本的にネオ・グランゾン1機を突っ込ませるだけでクリア可能。
とある攻略本には「撃墜されたら一生の恥」とまで書かれるレベルであるが、
- HPが6万もある
- ラスボスの攻撃ですら無改造でもダメージは3桁程度、という全機体最硬の重装甲
- 自機の攻撃力が半端ないのでラスボスすらも数回の攻撃で撃墜可能。
ということなので、撃墜されるのは「撃墜を狙って行動」しない限りほぼ不可能。最終MAPで防御行動をとり続ければ60~70ターン前後で目出度く?被撃墜となる。
また、自軍で使用するだけではなく、リューネの章では「ISS」を駆使することで戦うことも可能。まだシナリオ中盤の段階で章のラスボスすら遥か凌駕する性能の機体と遣り合うハメになるが、やりこみの範疇になるが勝つことはできる。
PS版のリメイクでも同様に使用可能。ただしこちらでは機体性能こそ圧倒的だが、ブラックホールクラスターがENが無改造では5発しか撃てないと燃費が非常に悪く、縮退砲も弾数が10発(SFC版では20発)になっている上に気力制限が重く早期使用が難しい(制限はSFCと同じ130だが、気合の気力上昇が+10に抑えられており、最終MAP到達時点でも気合3回使用はやや困難)ため、ENくらいは改造しておかないと単機無双は厳しい。
被撃墜を狙うのはSFC版以上に苦行。と、いうのも最初の内はSFC版並みにHPが減っては行くが早い段階でラスボスの攻撃さえも被ダメが100程度、取り巻きは最小保障数値である「10」ダメに落ち着いてしまうため…計算上は100ターンは軽く超える程度必要になる。
こちらでもリューネの章で戦うこともできるが、シュウの気力が100からのスタートで気力が上がるまでは攻撃力の低い武装しか使えない。ゲッタードラゴンで攻撃し続ければ縮退砲が解禁される前に倒すこともできるので、SFC版と比べると撃破の難易度は下がっている。気力を下げる精神コマンド「脱力」を使用できるキャラが居るパターンだとより容易。
「第4次スーパーロボット大戦」では、隠しボスとして登場する。自軍操作は不可能。
最終シナリオ到達時点で総ターン数320以上(PS版では350ターン以上)である場合、選択肢次第で登場する。無論、全ユニット中最強である上に自軍の気力が全員最低値50に下げられてしまう。PS版は更にネオ・グランゾン(シュウ)が三体に増え、かつ全機撃墜が必要になっている、代わりにLvはSFC版の99から低下しており、自軍の気力も70からの開始となる…が、最終面に到達できた戦力ならSFC版、PS版共に本来のラスボス同様に倒す事自体は割と簡単。
が…第4次では戦う事も可能だが、その場合は大局を見い出せずに強者を求めるだけの愚か者と化したある意味第四の壁を超えたプレイヤー自身の最後の敵となる。シュウとネオ・グランゾンを倒した先に待つのは破滅の未来である…
「F」では没データ。
戦うことも使うこともできないが、カラオケモードで姿を見ることが可能。
魔装機神シリーズ
「魔装機神」では特定のルートの最終盤で味方として使うことが出来る。ただし最終話では一時的に敵にまわり、マサキで2回説得して味方に戻し、ラスボスにブラックホールクラスターを当ててバリアを解除しないとクリアができない。
本作においてもぶっちぎりの最強機体で、このルートのラストボスの真ナグツァートは本作最強の耐久力を持つが、それがどうしたと言わんばかりの超火力で単機で圧倒出来てしまう。が、シュウは確定命中コマンド「必中」を所持しておらず、真ナグツァートは確定回避スキル「分身」を持っているのでノーセーブプレイとかだと中々当たらず面倒な場面になる可能性も、一応ある。
「魔装機神Ⅱ」では出番なし。
「魔装機神Ⅲ」ではルートによって敵だったり自軍で使用出来たりする。が、「三邪神の一角であるグラギオスに力を奪われてしまった」という設定で性能はかなり微妙。自軍時は量産機の群れにハチの巣にされて墜とされたり(と、いうのもHPこそ自軍屈指だが、「装甲が薄い」設定のグランヴェール程度の装甲値しかない)、敵対時も「ラスボス3機以外で唯一HP6桁」を誇るにもかかわらず一撃で墜とせてしまったり、と「元大ボス機」としてはかなり不遇。とはいえ同作は「全体的に敵の火力が異常に高い上、長射程武器を移動後に平然と使ってくる」という非常に歪なゲームバランス。そのため、「魔装機神だろうが旧型機や量産機に簡単に撃墜される」といった事態も頻発し、「グランゾンだけが殊更に弱い」といった印象は無い。
「魔装機神F」では冒頭で大破という衝撃的な幕開け。グランゾンは中盤で修理が完了して使用可能になるが、本形態を使用できるようになるのはしばらく後。本作では気力が+30以上になると表示される(特定の強化パーツを付けると気力制限がなくなる)「マハーカーラ」コマンドを選択することで任意にグランゾンから応現が可能。ポゼッション状態の魔装機神達と比べると攻撃力の補正で劣るがその代わりに機体性能が上昇し、特にHPはグランゾンの2倍と大幅に向上、装甲も前作とは異なり自軍最高値に返り咲いている。
ちなみに本作では縮退砲のアニメーションのみ後述の「ダークプリズン」に準拠したものに書き直されている(それ以外はⅢと同じ)。
魔装機神シリーズでは初代を除いて他を圧倒するような性能は持っていないが、これはゲームバランス的なもの以外にも、魔装機神をはじめとした周りの性能が相対的に上昇していることを表現しているとも言われている。
αシリーズ
「α for DC」では追加されたルートを選択できれば、最終シナリオ後編にてラストボスとして立ちふさがる。
現時点で唯一アストラナガンとの対決が見られる貴重な作品。
縮退砲の威力は7000と旧シリーズと比べれば低いのだが、それでもこの威力に耐えられる味方機は僅かしかおらず、しかも2回行動するうえにHPが減るごとに精神コマンドの「奇跡」を使用してくるので恐ろしく強い。しかし実はこの直前に戦うズフィルードと比べると装甲以外は劣っており、パイロットの能力もラオデキヤの方が全体的に上だったりする(念動力技能の補正で命中・回避はかろうじて上回る)。
なお、PS版「α」では出番自体は無いが存在自体は示唆されており、エンジェル・ハイロゥ戦においてシュウが「いざとなったらアレを使いますよ」とは発言している。
「α外伝」では「第9話」というゲーム序盤にてムービー付きで登場。いきなり登場してビビったプレイヤーも多いと思われる…が、最強武器「縮退砲」を含め多くの強兵装が使用不可となっている。
本領発揮は難易度「難」の最終MAP。まず、グランゾンの状態で大量の困難な取り巻きと共に数と性能、双方の暴力で襲い掛かってくる。そしてグランゾンを撃墜すると復活変身。序盤に相対したときとは比べ物にならない性能で圧倒してくる。一応、シナリオラスボスということもあり武器の性能は「5桁越え」などという馬鹿気たことはなく、ラスボスらしいものに落ち着いている(が、正直何の慰めにもなっていない)。
基本的にグランゾンと武装の演出に差がない作品が多い中で、本作ではグラビトロンカノン以外の武装の演出がグランゾンと大きく変わっている。
OGシリーズ
「OG外伝」では「隠しボス」ではなく最終シナリオのラスボスとして返り咲いた。…のだが、前座である「ダークブレイン」よりも抑えられた性能に加え、「バリア貫通」が当たり前になってしまったせいで「歪曲フィールド」が無用の長物と化していることもあり、あろうことか「ラスボス(笑)」扱いされてしまっている体たらくぶりである……が、縛りプレイでやると結構えげつない。
実は鈍重な傾向があるOGシリーズのグランゾン系列の中で、本作のネオ・グランゾンは運動性が上から数えたほうが早いレベルで高い。シュウ本人の回避の初期値は低いが成長率が高めなことや各種技能の補正、地形適応の高さが相まって回避力が高い。
また「EX-Hardモード」ではエースボーナスの「MAP兵器または射程1以外の武器からの被ダメージ-20%」が加わり、シュウが持っているガード技能(最終ダメージ-20%)と相まって、「歪曲フィールド」なしでも尋常ではない固さを発揮してくる。
「OG2nd」では回想の場面においてマップアイコンで一度だけ姿を見せるが、データのみの存在で使えることも、戦うこともない。解析の結果グラフィックも一応用意されているが、OG外伝の使いまわしで武装も設定されていない模様。
一応、道中のイベントにて「いざとなれば自在に変化できる」旨の発言はある。後述の「ダークプリズン」からの時系列的矛盾点は一応ない段階の出来事である。
「EX」のシュウの章リメイクともいえる「ダークプリズン」では特定のステージで使用可能。
バランス調整でグランゾンから1~2割増し程度の性能上昇だがそれでも味方機としては破格であり、縮退砲は10段改造時点で10600というOGシリーズでは初めて単機での5桁攻撃力を達成している。
フル改造を施せば一対一でラスボスと互角に殴り合うことが可能であり、ラスボスの武装は最強武器以外はビーム属性で、更に最強武器は隣接している相手には撃てないため、フル改造ボーナス「ビーム吸収」により隣接してしまえば一切ダメージを受けないどころかHPを回復してくれるという、どちらラスボスなのかと言わんばかりの戦いが繰り広げられることになる(とはいえ「自軍が1機でも撃墜されれば即GAMEOVER」というダークプリズンの仕様上、ラスボス戦はフル改造を施したネオ・グランゾンでのタイマン以外の戦術は逆に難易度が上がってしまうのだが。また、ネオ・グランゾンの燃費の悪さもあって途中で「補給」を挟むなりしないとこちらも高火力の武装が使えなくなってしまう)。
性能面ではグランゾンの完全上位互換というわけでもなく、運動性の低下、全体攻撃のディストリオンブレイクが使用不可、同じく全体攻撃のブラックホールクラスターの射程に穴ができると、対雑魚性能ではグランゾンに劣っている。
が、広域MAPWであるグラビトロンカノンの必要気力が減って弾数が増えているので、MAPWで殲滅していく戦闘スタイルなら寧ろ対雑魚戦能力は強化されているとみることもできる。
勿論、コマンドを入力すれば「EX」と同様に全ステージをネオ・グランゾンで進めることもできる。初っ端、チート呼びされてしまうほか、ストーリー中の台詞や演出などにも若干の変更が入り、変化してもグランゾン扱いのままであったリメイク前の「EX」と違ってネオ・グランゾン扱いとなって物語が進行する。
ノーマルモードや15段階改造が解禁されるスペシャルモードでは文字通り無双出来るが、改造禁止縛りとなる「EX-Hardモード」ではバリアを貫通するスキル持ちや最大3回行動するラスボス相手に不覚を取る可能性もある。
続編の「OGMD」では、「魔装機神F」と同様にグランゾンに設定されたコマンド「マハーカーラ」を使用することでグランゾンから変化することで使用可能。「魔装機神」シリーズ外では初めて裏技未使用の状態で10話近くに渡って自軍で使用できる。前作から性能低下されている機体が多い中で一際目立つデチューンが施されている(攻撃力が全体的に低下し、燃費も悪化。特に縮退砲の攻撃力が10段改造を施してもOGDPの初期値にすら遠く及ばない、等)が、それでも単機での火力は自軍中最強であり、強ユニットであることに違いはない。
ただグラビトロンカノンの弾数減少やブラックホールクラスターの燃費悪化により前作よりも対雑魚性能が低下し、より対ボス特化という性質が強まっている。本作では対雑魚は素直にグランゾンに任せてしまおう。
ユニット面も基本性能こそほぼ変わらないのだが、改造によるHPの強化度合いが抑えられており、フル改造時の耐久力はOGDPよりも大きく低下。装甲値自体は自軍最高で歪曲フィールドによるダメージ半減も健在なので並の特機よりは硬いのだが、燃費が極悪で単騎突出しようものならあっという間にガス欠になり、「魔装機神Ⅲ」よろしく量産機に蜂の巣にされて意外と容易く撃墜されてしまったりもする。待っているのは全ユニット中屈指の高額修理費、である……。
本作ではバラン=シュナイルとの対決も実現できるのだが、ゲームバランスの違いもあって相当テコ入れをしておかなければ1対1では先にこちらが撃墜されかねず、かなり分が悪い戦いとなる。
なお、本作の時系列は「魔装機神F」終了後であるため応現に必要なアストラルエネルギーの供給元であるヴォルクルスが消滅しているのだが、何の問題もなくネオ・グランゾンが使用できることに関しては特に言及されない。超が付く天才科学者の愛機という事もあり、「邪神の力を借りずにネオ化する技術の実用化にも成功したのだろう」で片付けられがちではある。性能が大幅に低下している理由付けにもなるかもしれない。
スペック
分類 | アーマードモジュール・真武装機甲士 |
---|---|
全高 | 35.8m |
本体重量 | 65.2t |
全備重量 | 118t |
装甲材質 | 超抗力チタニウム |
エンジン | ブラックホールエンジン、対消滅エンジン(αシリーズ以降) |
エネルギー | ブラックホール、アストラルエネルギー |
推進機能 | ネオ・ドライブ |
補助MMI | カバラ・プログラム(αシリーズ以降) |
開発者 | シュウ・シラカワ |
主なパイロット | シュウ・シラカワ |
武装
- ネオグランビーム
- グランワームソード
- ワームスマッシャー
- グラビトロンカノン
以上の武装は多少の名称の差やグラフィックに差異があることはあるが、基本的にはグランゾンと同じ。
- ディストリオンブレイク
魔装機神IIに登場したグランゾンの新武装。ゲーム中ではネオにならなかったが、この形態でも使用可能と思われる。
が、最新作現在、バランス調整の一環か使用できたことはない。
- ブラックホールクラスター
胸部を解放してマイクロブラックホールを相手に放つ。グランゾンのものと同様。
- ビッグバンウェーブ
本来はゾヴォーグの技術なのだが、旧シリーズの一部で何故か装備されていた。MAP兵器。
同じMAP兵器のグラビトロンカノンと比較すると、範囲で勝り威力で劣る。
ネオ・グランゾンの最終兵器。
この縮退とは「フェルミ縮退」のことであり、恒星の終末時における超新星爆発に関連する現象。質量は大きいが直径は収縮していて極めて密度が高くなった恒星を「縮退星」と呼ぶ。縮退星の一つである「白色矮星」は質量が限界を超えると重力崩壊が始まり、核融合が暴走して膨大なエネルギーが発生する(炭素爆燃型超新星)。縮退砲のエネルギーが白色なのはこのため。
第3次(SFC)ではこの現象が上手くグラフィックで表現されており、OG外伝では第3次のグラフィックを更なる形で表現したと思われる。このような現象がロボットに直撃すれば「消滅」間違いなしである。その名に恥じず、第3次(PS版)、EX、第4次(第4次S)では攻撃力18000という途方もない威力を誇る(これは、第3次αのイデオンガン全体攻撃版の実数値よりもさらに高い)。以後のシリーズでもネオ・グランゾンを象徴する超兵器として名を馳せている。
BGM
- Armageddon(ネオ・グランゾン):第3次~第4次(S)で設定されていたが、「第4次S」では肝心のネオ・グランゾンとの戦闘では流れず、シュウが仲間になった場合グランゾンに設定されている。元は第3次のラスボス曲だったが、EX~第4次Sでは曲名が「ネオ・グランゾン」になっていた。OGシリーズでは特別なシチュエーションでのマップ曲扱いになっている。
- Rocks(Ver.OG):OGS最終戦ではHP50%以下になるとこのBGMが流れる。
- ダークプリズン:魔装機神以降のシュウのテーマ。
- ダークプリズン(Ver.OGDP):『OGDP』における専用BGM。魔装機神Fでもネオ・グランゾンになるとこの曲に切り替わる。OGDPにおいては優先度最高に設定されており、ラスボス曲より優先される。
関連イラスト
関連タグ
グレートゼオライマー:ある意味版権作品におけるネオ・グランゾン。