概要
『機動戦士ガンダム水星の魔女』の第14話のサブタイトル。
この回はオープンキャンパスのメインイベントの1つ〈ランブル・リング〉が催される回。
前回描写されていた様々な不穏の中身が、ここから紐解かれ始めていく。
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この先は、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第14話の詳細なネタバレです。ネタバレが嫌なユーザーはブラウザバックを強く推奨します!
この先ネタバレ注意!
オープンキャンパス特別イベント「ランブルリング」が開催される。それぞれの思惑を抱えるラウダやエラン、そして直前にソフィが口にしていた不穏な言葉が気になりながらも、スレッタも参加する。
進行役のセセリアが言う通り、「負けても恥をかいたりしないエキシビション」である
………つまり本来、安全な戦いのはずだった
開始直後こそ順調に進んでいたものの、ソフィの駆るルブリス・ウルが戦術試験区域に乱入した瞬間に状況は一変する。
ルブリス・ウルとルブリス・ソーン、そしてMS型のGUNDビットであるガンヴォルヴァは、決闘で規定されているレギュレーションプログラムやビーム出力に一切制限が掛けられていない実戦仕様であり、ソフィは宣戦布告とばかりに戦術試験区域の内壁に損傷を与え、ついにはノレアが参加していたMSのコクピットへ直撃弾を浴びせ、生徒からも死傷者が出てしまい、ランブルリングは一転して地獄絵図と化した。
その混乱に乗じて、立会人として招待されていたサリウスも養子の謀略により誘拐されてしまった。
「ほらほら、お姉ちゃんの望んだ決闘だよ?もっと撃ってきてよ!!」
遂にルブリス・ウルの猛攻に耐えられず、内壁が破れて放り出されたエアリアルとルブリス・ウルはそのまま戦場を宇宙へと移す。
「何でガンダムでひどいことを…!? 」
「欲しいものがあるからだよ!」
非道に憤るスレッタに対し、ソフィはこうまでしてでも自分が得たいものを挙げていく。
「お腹一杯のご飯、ふかふかの寝床、温かいシャワー…まだまだあるよ! コミック、ゲーム、それと私を好きでいてくれる家族!!」
孤児として産まれ、呪われたMSに乗せられ、現在進行形で命を擦り減らしている彼女にとって、それら全てが高嶺の花であった。
ならば殺してでも奪い獲るまで、今までそうして得てきたように。
だがそれら全てがスレッタにとって身近なモノであり、得ようとするにしてもあまりにも極端な手段に非難の言葉を上げるが、直後に血濡れていたのは自分も同じだったと気付き、言葉に詰まってしまう。
場面は戦術試験区域に戻り、クエタの一件で戦闘行為そのものに忌避感を抱いていたチュチュはランブルリング開始から手が震えていたが、意を決して銃口を暴れまわるガンヴォルヴァへと向けたその瞬間。
「誰かぁぁ!! 先輩が死んじゃう! ラウダ先輩が死んじゃうよ!!」
ルブリス・ウルが出現した際の奇襲を受けて負傷し、気絶したラウダの救助に当たっていたフェルシーの救難要請を拾ってしまった。
ラウダを抱えていては迂闊に動けない、そこへライフルでは埒が明かないとばかりにサーベルを引き抜いたガンヴォルヴァが迫り…
「スペーシアンのクセに泣き言言ってんじゃねぇ!!」
地球生まれという理由だけで見下し、偉そうにするスペーシアンは気に食わない。
だがそれ以上に、こんな事態を引き起こしたテロリストはもっと気に食わなかった。
それこそ、スペーシアン嫌いの彼女が、勇気を振り絞って煽ってきた相手を庇う程に。
1つはエアリアルは一体何なのかについて。
エアリアルは11基のガンビットを操り、データストームを利用して空間そのものを掌握する力がある。
当然そんな事をすれば使用者に掛かるデータストームの負担は計り知れない、なのにスレッタは何も影響を受けていない。
まるで、スレッタの代わりに誰かが動かしているように。
そしてもう一人の娘について問いただす。
「あなたにはもう一人、娘さんがいましたよね?」
「エリクト・サマヤは、今、どこにいるんですか…?」
「いるわよ?」
「スレッタのすぐそばに」
「ハハッ! 決闘は私の勝ち!ミオリネも!学校も!みんな壊して家族にしてあげるね!お姉ちゃん!!」
再び場所は変わってフロント外宙域、ソフィの猛攻に追い詰められたスレッタはパーメットスコアを6まで引き上げ、ガンビットで空間を掌握する。
射程圏内に入ってしまったルブリス・ウルは異常反応を引き起こし、ガンヴォルヴァの制御をさえも乗っ取っられた。
スコア4を遥かに超える負荷に悶えるソフィ、だが、視界に映るエアリアルに何かを感じた彼女はノレアの制止を振り切ってエアリアルへ迫ろうとする。
「そっか、そうだったんだ…!」
データストームに苛まれ、血反吐を吐き散らしても尚止まらない。
「聞こえる…! 感じる!」
「あの時のときめき!私を殺そうとする綺麗な声!」
あの時、自分を見てくれたのは
否、自分に殺意を向けていたのは
「スレッタ! あんたじゃない!」
「私が、欲しかったのは…!」
データストームのその先にいたのは…
これこそが、スレッタがパーメットスコアを負担なしで引き上げられる理由。
エアリアルの中に組み込まれたエリクトがデータストームの負担を肩代わりしていたのだ。
言わば彼女はMSという新しい肉体を得ていた。皮肉にもそれは、全身を機械に置き換えて宇宙に適応するという、GUNDが目指した未来を体現していた…
最早スレッタの意思から離れ、ソフィにトドメを刺そうとするエアリアル。
スレッタの必死の叫びでようやくエアリアルはGUNDフォーマットを停止し、同じくルブリス・ウルもGUNDフォーマットが途絶えて機能を停止した。
ソフィを救助しようとルブリス・ウルのコクピットハッチを開いたが、既に彼女はデータストームの逆流に耐えきれず、脳が焼き切れて事切れた後だった…
僅かな時間、だが確かに共に過ごした少女の死に動揺するスレッタ。
そこにノレアのルブリス・ソーンが現れ、ソフィが死んだのはスレッタのせいではないと語る。トドメを刺す前に既に死んでいたと。
これがガンダムの呪い、いずれ自分もこうなる、と
ガンダムに乗る魔女はいずれこうなる、なのに…
「ガンダムの呪いで死なない貴方は、何者なんです…?」
スレッタへの畏怖か、仲間の死か、涙を滲ませながらノレアはルブリス・ウルを回収し、その場を後にした。
新しい地球寮の仲間になるはずだった2人の本性の衝撃から立ち直れていなかった地球寮の面々だが、マルタンがニカを告発した事により、ブリッジへ乗り込んできたフロント管理社から事情聴取の同行を求められてしまう。
マルタンはプラント・クエタの一件で彼女に疑念を抱いていたが、それでも寮長として、仲間としてニカを支えようとしていた。
だがニカはこれ以上地球寮を巻き込みたくない一心から何も打ち明けず、徹底的に秘密を貫いた。
そこへ追い打ちを掛けるかの如く件のガンダムが学園に現れ、あまつさえ死者を出したのだ。マルタンの堪忍袋の緒は限界に達し、彼女を見限るのも無理からぬ事であった。
「進めば2つ……お母さんの言う通り……」
ソフィのやり方は間違っているはず…
ガンダムは人を助けるMSのはず…
母は何のためにエアリアルを自分に…
いや、ニカもミオリネも学園も守れた、エアリアルもみんなも助けてくれた、みんなを守れた。
そう言い聞かせるように、自分を納得させるように、スレッタは母が教えてくれたおまじないを呟きながら宇宙で涙を流していた…
視聴者からの反応
- やっぱりガンダムだった
- 人の心ォ!!
- ガンダムらしくなってきたなぁー(白目)
案の定阿鼻叫喚である。エンドカードを担当したlack氏は泣いていた。
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????:↑の残留物から造られた代物で、運用思想的にガンダム・エアリアル(改修型)とほぼ同じ存在。