(中略)
CV:斧アツシ
概要
ベネリットグループ御三家の1つ、グラスレー社こと「グラスレー・ディフェンス・システムズ」のCEO。PROLOGUEの時代から本編の時代に至って尚も、CEOの座を守り抜いた老いて尚も賢い経営者。
だが、肉体は寄る年波や傷病には抗えないのか、鼻先には酸素注入器とみられる機材に繋がったチューブが設置されている。また車椅子や杖を用いており、歩行機能も低下してしまっている。
シャディク・ゼネリの養父で、養子のシャディクを会社に参加させている。
人物像
サリウス自身が多弁ではない上に、登場頻度の少なさも相まって判別し難い面が多いものの、シャディクの発言によると
- シャディクとの関係は「シャディクが自分にとって有用か否か?」の眼鏡に適った結果の冷め切ったもの
- デリング以上にガンダムを根絶しようとしている
などの事情からデリングや他の御三家当主と同様、情味に乏しい合理主義者の傾向が強いと思われる。
物語当初はヴィム・ジェタークのように、デリングに対し不穏な考えを対面上見せていないが、PROLOGUE時点で「ヴァナディース機関の虐殺」を告げられた際に驚きを見せ、GUND否定を掲げながらも編入された『魔女』に対して厳正な対応を行わず、二枚舌を振りかざす彼に次第に不信感を露にし始めた。
デリングが融資を打ち切った企業に対して擁護する姿勢も、彼に対する反骨心の表れであろう。
また、シャディクとは表面上一定の信頼や距離感を示しているものの、シャディクから「視野も思想も狭い」と内心蔑む様な感情を持たれている。
デリングとヴィムが2人して強権的な言動と裏腹に、(形はどうであれ)子供に愛情を秘めていた本心を露にしたのに対し、サリウスとシャディクの関係の溝が浮き彫りとなり、徐々にだが立場の逆転が起こりつつある。
しかし、シャディクがリスクのある行動をする際、「失敗すればグラスレーでの立場を失うぞ」と、経営者目線のような発言であるものの、彼の立場が危うくなることを危惧した上で忠告を挟んでおり、相応に彼のことを想っている様子。
策謀
PROLOGUEでは、アーシアンのモビルスーツ(MS)メーカーオックス・アース・コーポレーションをモビルスーツ開発評議会に招き入れるが、彼らはMSに『GUND』を用いた操縦インターフェース『GUNDフォーマット』を採用しており、評議会に席を置かせてそれらの開発を企業の分を超えない合法的な範囲で凍結させる算段であった。
GUNDフォーマットは本来人体用の義肢である『GUND』をMSを拡張身体として扱うものとしており、18m前後の大型機械の操作においてパーメットと呼ばれる元素の流入が、義肢のそれを遥かに上回っており搭乗者の生命倫理を脅かしていた。
しかし、部下のデリングが評議会内の会議中に、分を弁えずオックス社および技術提携を行ったヴァナディース機関の虐殺を提案、割込んだデリングをたしなめようとするがそれに構わず正当性を熱弁し押し切られ、会見が開始されると彼のスピーチの途中に耳打ちされ、彼らへの虐殺が有言実行されたと知ってしまう。
時が流れ、総裁に成り上がったデリングに不満を持ちつつも、プロスペラ・マーキュリーの暗躍に眉を顰める程度で沈黙を守っていたサリウスだったが、何らかの思惑からか、ペイル社主導の御三家総動員のある計画を共謀。
計画の内容は端的に記すと『「ペイル社のファラクトとエアリアルがシステムで共鳴した以上、エアリアルはGUNDフォーマット=禁止物資である」と周囲に声高に周知・糾弾する(要約)』ものであった。
これによりマーキュリー親子を追い詰める御三家だったが、デリングの娘の奇策によって計画は半ば破綻した。しかし、(一応は)賛同した素振りを見せたデリングの様子に、サリウスは『一定の成果があった』とばかりの含みのある表情を見せていた。
その後、シャディクがミオリネの企業傀儡化に失敗すると、監査組織カテドラルに向かいデリングが『株式会社ガンダムの運営を認めた意図』を尋ねるも事実上の門前払いを受け、不服に思う中で同席していたヴィムから「デリングの暗殺」を持ち掛けられた。
ヴィムの前ではそれを暗に否定するサリウスだったが、グラスレー社に戻りシャディクに対し彼の提案を話すと、「現状でデリングが死亡すれば、各株主の持ち株のバランス等でミオリネがグループのトップになれない(要約)」として後押しした為、サリウスは「子供は〈決闘〉ごっこに興じていろ」と息子を諌めたが、シャディクはなおやる気の姿勢をとったため、それ以上は強く出ず、事実上は行動を黙認した。
関連項目
- ナディ・雪之丞・カッサパ 中の人繋がりのガンダムキャラ。サリウスと対照的に頑丈な体の持ち主である。
ALERT
君から初見と驚きを
※Season2以降の更なるネタバレ注意!!
奪い取る。
ALERT
Season2の解説
プラント・クエタへの攻撃が行われ居合わせた総裁が負傷した上、御三家で最も発言権が強かったヴィムが斃れた結果、棚からぼた餅ながらもかつてのように権力を取り戻したサリウスは、グループに損害を与え『盟友』を傷つけた武装勢力『フォルドの夜明け』に屈しない意思を見せる。
アーシアンの彼らへの報復として、ベネリット・セキュリティ・フォースを地球に派遣した。
だが、それも束の間第14話でサリウスはデリングの代行で、アスティアカシアの学園祭に出向いた折に、フォルドの夜明けの襲撃を受けてしまう。
自身が搭乗していたリニアが動けない中、グラスレー寮のレネ・コスタにより予備のリニアに誘導されたが、そこでイリーシャ・プラノとメイジー・メイにSPを沈黙させられたサリウスは、この事態を仕組んだのがシャディクだと悟り愕然。そのまま彼女達に拉致されてしまう。
第15話ではシャディクに監禁されている中、彼から「戦争シェアリングの破壊」「ベネリットグループの地球への売却」「地球と宇宙の関係を対等にする」などの彼の目的を語られた。スペーシアン全体の利権構造破壊に関する悪影響を懸念するが、シャディクの意志の固さを悟ったのが、無言だった。
その後、シャディクは彼の誘拐犯からの要求という名目でグループ事業を少しずつ地球へ売却していたものの、総裁選におけるミオリネ陣営に自身らの計画を気取られたことで武力蜂起に移行。
その過程でサリウスもエナオ・ジャズによって移送されるも、その途中でシャディクらが制圧され、サリウスも無事救出される。そんな中でも彼は「愚かな息子よ……」と、養親としての情を見せていた。
その後議会連合によりベネリットグループ解体の危機に直面した際には、「責任を私たちに押し付けろ、グループ存続が最優先だ」と自身らグラスレー社を切り捨てることでグループを守るよう進言。しかし何かを犠牲にすることを拒んだミオリネはそれを却下している(この際ミオリネに「あなたはもっとデリングから学ぶべきだったな」と窘めている)。