犯人追跡メガネ
はんにんついせきめがね
概要
主人公・江戸川コナンが着用しているメガネに搭載された追跡機能。
初登場は第2巻-File4「行方不明の男」(奇妙な人探し殺人事件)。明言されてはいないが、登場時にコナンがメガネをかけていなかった事から、変装用に着用していた優作のメガネをそのまま改造している可能性が高い。
フレームの左側にアンテナがあり、左目レンズは液晶モニターになっている。充電式で、弦の部分は外して盗聴器にもなるなど、多種多様な機能が備わっている非常に便利な発明品である。
また、発信機を対象の人物に付ければ、その人物の位置を即座に把握することができる。その範囲は半径20km程だが、ターボエンジン付きスケートボードのおかげで見失うことは少ない。のちに盗聴機能も追加。特殊な音波で鼓膜を刺激するのでメガネをかけるだけで聞こえる。左の弦の先には集音器が付いている。発信器はシールになっており、コナンの正装のジャケットのボタンについている。最初は1枚だけしかつけられなかったがのちに10枚つけることができるようになった。ほかにも少年探偵団が持つDBバッジにも発信器がついていたり、関係ない発信器、盗聴器の電波も拾うことができる。
アニメでは、時が経つにつれて、各種機能使用時のモニターの表示画面が細かくなっている。
劇場版第3作『世紀末の魔術師』以降から改修と機能追加が施されており、第3作では右目レンズを防弾用強化ガラスに改修されることで、強度もパワーアップした。なお、強化ガラスに取り替えた後は機能を使っていないため、強化ガラスのメガネに各種機能も搭載されていたのかは不明。
意外にも右目レンズの望遠鏡機能は、劇場版第5作『天国へのカウントダウン』が初である。暗視機能もこの時から存在する。その後、原作にも逆輸入された。なお、漫画では、作画の都合か、モニターの表示はより簡略化されている。
劇場版第8作『銀翼の奇術師』では左側のレンズで暗視望遠鏡機能を使用。(工藤新一に変装した)怪盗キッドを見張るために舞台を見ながら使用したため、場合によって使い分けているのかもしれない。劇場版第9作『水平線上の陰謀』ではカフスボタン型スピーカーが限定で登場。盗聴機能が付いており、忘れた頃に活躍した。劇場版第12作『戦慄の楽譜』でサーモグラフィー機能が限定で使用される。劇場版第17作『絶海の探偵』では盗聴機能使用時に右のレンズに情報が表示された(恐らく、盗聴機能を使用するシーンが多く、分かりやすくするためだと思われる)。『ゼロの執行人』でも同じく表示されている。
劇場版第21作『から紅の恋歌』ではGPSでの追跡機能が使用され、望遠鏡機能使用時にGPSの発信元が表示され、3次元方向での捜索が可能となったがいずれも今作限定。ただ、ノベライズ版では平次と別れ際に発信機を付けたことになっている(正直、GPSの測定による正確な位置の把握、ましてや3次元方向での移動を追跡というのは不可能に近いので、こちらの方がまだ現実的である)。
劇場版第25作『ハロウィンの花嫁』では、唐突にカメラ機能が登場した。左目レンズを使用し、モニターは発信機の位置表示と同じだが、右上に●RECの表示がされており、レンズ越しの視界を撮影できる。さらに、撮影中の映像を外部に送信することも可能なようで、劇中では警察車両の監視画面に発信元を特定させずに送信している。このとき、メガネ単体で送信したのか、スマホを経由して送信したのかは不明だが、セキュリティ面から見て、事前に貰っていた風見の連絡先から送信した可能性が高い。
だがこのアイテムの一番の機能は正体を隠せるということである。コナンの姿になって最初にかけたのは工藤優作がかけていたメガネのレンズを外したもの。幼少の工藤新一を知っている周りの人間が(特に毛利蘭が)伊達メガネをかけるだけで気づかないのである。逆に正体に気づいたのは幼少のころを知らない人間だったりする(工藤優作、工藤有希子はコナンの姿を見る前に阿笠博士に説明される。一応彼は幼少の新一を知っているが…?)。蘭は初めてメガネを取ったコナンの顔を見て新一だと気づいてしまう(最終的に誤魔化しきることに成功するが)。本人もメガネによる変装はそれなりに自信があるようだ。当然変装で常時かけているこのアイテムは新一の体に戻る、もしくは体が縮む前の話以外ではほぼ確実に登場するので登場回数は断トツで高い。が使用されないことが多い。
メディアミックスシリーズの全てを通して、使用頻度が高い道具の一つである。同時に劇場版での強化が多く、なにも紹介されずに新機能が出てくるため、どのタイミングで追加された機能なのかが不明になる。