概要
1954年の『ゴジラ』のヒットを受けイギリスで制作された特撮怪獣映画。1961年公開。監督は、『原子怪獣現わる』でも監督を務めたユージン・ルーリー。当初の予定では日本を舞台にした日英合作映画になる予定だった。
海外の特撮作品では珍しくスーツの怪獣がミニチュアセットの中で暴れるという日本的な作りをしている。
キャストは子役を含めて全て男性であり、『ゴジラ対メガロ』と同様に女性キャラクターが登場しない。
あらすじ
海底火山の爆発に巻き込まれた漁船の船員はナラ島というアイルランド沖合にある島の漁村にたどり着く。
その夜、村を体長20mもの巨大生物が襲う。船員たちの活躍で巨大生物は捕獲されロンドンに運ばれることになった。
その途中、旅についてきた村の少年が「大変なことになる」と怪物を離すよう言うが、船員は誰も信じない。
ギリシャ神話の怪物「ゴルゴン」にちなんで「ゴルゴ」と名付けられたその生物はサーカスに売られイギリス中で見世物にされ馬車馬のように働かされてしまう。
そんな折、ゴルゴを研究していた科学者はとんでもない事実を知る。なんとこのゴルゴはまだ子供で数倍の大きさを持つ親怪獣がいるというのだ。
はたして、子供を攫われ怒りに燃える親ゴルゴがロンドンに上陸した。
ゴルゴ
データ
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海底火山の爆発によって眠りから覚めた怪獣。
ナラ島では「オグラ」または「オグナ」という呼称で知られており、海の精霊として崇め祀られて来た存在である。その生態については、水中生活に適応しているということ以外は特に掘り下げられていない。
現代兵器は一切通用せず、ロンドンを我が物顔で暴れ回る。幼体は身の危険を感じると燐のような体液を出す。
コミック版では、母親はエイリアンの兵器や核兵器にも耐えている。
コミック版では、様々な敵怪獣や宇宙人などと戦っており、デンマーク唯一の怪獣映画として知られる『冷凍凶獣の惨殺』に登場したレプティリカスとも戦っている。
余談
- ゴルゴを探索するシーンの一部には、『空の大怪獣ラドン』の映像が流用されている。
- 日活の怪獣映画である『大巨獣ガッパ』は、本作に影響を受けている。また、『大怪獣ガジュラ』や『小さき勇者たち』も本作の影響を受けていると思われる。
- 『怪獣王ゴジラ3D』のプロットも、本作との共通点を指摘する声が海外で見受けられる。
- 『Bill Nye the Science Guy』や『ノットジラ』などの後年の作品でも、ゴルゴが言及されている。
- オグラの原語表記の「Ogra」は、オルガの英語表記の「Orga」とかなり似ているので間違われやすいらしい。
- 『Dinosaurs Attack!』では、他の作品の怪獣たち(リドサウルス、パレオサウルス、レプティリカス、ゴジラ、ラドン、恐竜ガーティ、その他など)などと共に進撃する場面が描かれている。
関連タグ
ゴルゴサウルス:名前の由来とされる。
キングコング:レイ・ハリーハウゼンと関係が深く、ゴルゴが「世界八番目の不思議」と呼ばれるのも共通している。