データ(フェイズI)
別名 | 宇宙怪獣 |
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身長 | 60m |
全長 | 75m |
体重 | 4万t |
ジャンプ力 | 高跳び100m、幅跳び300m |
ゴジラの体にある自己再生能力を司る物質「オルガナイザーG1」を異星人ミレニアンが吸収したが、その力を制御できずに怪獣になってしまった姿。
名前の由来は、その設定通りオルガナイザーからだと思われる。
未完成の生物だからか、その姿は左右非対称の歪な形状をしている。
ゴリラのような長い腕を持ち、移動時はナックルウォークで歩いたり、腕をバネにして空高くジャンプできるなど巨体に見合わず身軽である。
また感情表現が豊かであり、ミレニアンがオルガナイザーG1を摂取した結果、突然変異を起こしてオルガとなった際は戸惑う姿を見せていた。
また長い間肉体を放棄した過去があり体が傷つくのを嫌うためか当初ゴジラとの戦いに消極的であり、ゴジラが襲ってくる時怯えた表情を見せていた。
武器はミレニアンが乗ってきたUFOと同じく、左肩に波動ビーム弾発射口が存在し、その威力はゴジラを長距離吹き飛ばすほど。
また不可視の触手も健在であり、UFOを遠隔操作して同時攻撃する事もできる。
最大の特徴は、体内に取り込んだオルガナイザーG1の力を利用した驚異的な再生能力である。
例え上半身を丸ごと吹き飛ばされても瞬時に再生が可能で、ゴジラを一瞬うろたえさせている。
オルガ自身はオルガナイザーG1の破損した体を再生する力に気づいていなかったため、この能力に気づいた際歓喜していた。
また高度な技術を持った宇宙人がG細胞で突然変異した怪獣であるため学習能力が高く、ゴジラから戦い方(腕で相手を殴る、噛みつく)を学んでいる。
弱点はオルガナイザーG1を自分では生み出すことが出来ないという点であり、ゴジラに攻撃されて再生する際にゴジラ化していた肉体が退化し元の姿に戻ってしまっている。
そのためゴジラから吸収したオルガナイザーG1がなくなると死んでしまう事を意味している。
データ(フェイズII)
身長 | 60m |
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全長 | 75m |
体重 | 4万5千t |
ゴジラと同等の生命体に進化する目的で、首ごと顎を割いて巨大な顎とし、ゴジラを丸呑みにしてゴジラ化しようとした姿。
ゴジラの細胞からオルガナイザーG1を吸収。体にウロコや背鰭のようなものが生え始め体色も緑がかったものへと変化している。
これはオルガのフェイズⅡと呼ばれる形態であり、スーツも通常のオルガとは別に用意されていた。
しかしゴジラは自分から進んで体内に取り込まれており、オルガはゴジラの策にはまってしまい体内放射によって全身を粉砕されてしまう。
オルガはオルガナイザーG1を使い再生しようとするもダメージが大きく頭部を再生できず絶命。その亡骸は炭化してしまった。
ミレニアン
別名 | 巨大宇宙人 |
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身長 | 40m |
体重 | 1万t |
銀色に輝くUFOに乗って地球にやってきた宇宙人で、長い旅の間に肉体を変化させて量子流体化している。
超古代の時代に地球へと飛来しUFOと共に海底に沈んでいたが、探査船の照明を浴びて復活。
ゴジラの体組織の中に自身の体を再構成できる物質があることを知るとそれを狙ってゴジラに攻撃を仕掛け、さらに地球侵略をも企んで東京都内の巨大ビル内部のコンピュータにハッキングして人類の情報を集めると同時に地球の大気を自分たちに合うように改良しようとした。
UFOがゴジラのオルガナイザーG1を吸収することで肉体を取り戻した(その肉体は半透明のタコのような外見)が、ゴジラ以外の生命体ではオルガナイザーG1を制御できずに上記のように怪獣化(オルガ化)してしまった。
漫画版
「ゴジラ2000ミレニアム」のコミカライズ作品では「地球に眠っていた宇宙人がオルガナイザーG1を吸収して怪獣化した」という点は共通しているが詳細がかなり異なっている。
UFOに乗っていた宇宙人はタコに似た姿をしたミレニアンと違いヒューマノイドで、しかも一人ではなく母星の全住民の意識を一つの流体に移植した結果量子流体化したという設定。
個体を捨て一つの意識となったというSF作品などで見られる設定だが、彼らの場合地殻変動で滅んだ母星から全住民を脱出させるための苦肉の策であり、それ故失った肉体を取り戻すためにオルガナイザーG1を求めたのである。
量子流体の状態でも人間の姿を借りたり(不純物が少ないため、幼生体(子供)の方がコピーしやすいとのこと)、流体を圧力をかけて弾丸にするなどの能力を発揮している。
オルガナイザーG1を得て人間としての身体を取り戻したと思ったもつかの間、拒絶反応が出て崩れ始める。
そして用済みとなったゴジラに仕向けたUFOを破壊されたと同時に憤怒と共にオルガに変貌した。
大激戦の末、追い詰められるも最終手段としてゴジラを吸収して最強生物になろうとし、映画と違い巨大ゴジラというべき姿にまで変わっていくも吸収途中で覚醒したゴジラの放射火炎で焼き尽くされる。
一部は生き残っていたがすでに虫の息であり、ゴジラに問いかけた後返答代わりの放射火炎が直撃、断末魔を上げながら滅び去った。
「バ、バカな……。たった一匹の獣ごときに我々が……。なんだ…、なんなのだおまえは……ゴジラ…!!」
ゲーム版
「ゴジラ怪獣大乱闘」シリーズにてプレイアブルキャラとして登場。
ゲームキューブでのシリーズ1作目ではオルガを除いたプレイアブルキャラを全て使用可能にした上でゴジラ2000Verでアドベンチャーモードをクリアすると使用可能となる。
全シリーズ通して外見に相応しく、長い両腕や体格を活かした質量攻撃が主体のパワータイプとなっている。
ぶっちゃけかなり強い。
超必殺技は左肩から出すビームを出しながらがむしゃらに動き回った後に小規模の衝撃波を発生させるという物となっている。
因みに、映画でのオルガの鳴き声は金切り声と呼べるほどの高いのに対し、ゲーム版では外見に寄せたのか低く唸り声のようなオリジナルの鳴き声となっている。
怪獣惑星および怪獣黙示録
2017年公開のアニメ版ゴジラでは作品の歴史上において過去に登場した怪獣として言及されており、ダガーラなどと同じように映像でもワンカットだけ映っている。
作中では2022年のトルコに出現。推定死傷者数は115万人と、言及されている怪獣災害の中では最下位だったが、前日譚である『怪獣黙示録』にて衝撃の事実が発覚。
オルガが襲撃した場所はトルコ最大の難民キャンプであり、死傷者数が少なかったのは難民の被害者がその数に計上されていなかったためであった。
そして難民の被害者を計上した場合、一千万人ではとても足りないであろうという特撮史上でも類を見ないほどの死傷者を出していたことが語られた。
さらには、黒海からロシア艦隊がオルガに対して生物兵器を利用したが難民に多大なコラテラルダメージを与えたとの報告もあるが、難民キャンプの崩壊後の難民の流出を防ぐためか、ロシア艦隊が生物兵器を使用したのはオルガではなくて難民であったという話も存在する。
だがオルガ自体の描写は歴史年表資料で言及された他の怪獣と違いほとんど無く(語り手も直接オルガを見たわけではないので語りようがないが)、原典での特殊な出自も相まって不自然さと不気味さを醸し出しているという声もある。
その後の研究では、採取した体組織から宇宙由来の成分が発見されたため、宇宙生物ではないかという仮説が出ている。
また、研究者ごとに意見の相違が大きいものの、ゴジラの近似種あるいは、ゴジラから直接派生した怪獣ではないかという説も存在している。
ちなみに、能力は不明だが肩の発光や反動をつけたような姿勢、前方のアスファルトのようなものが吹き飛ばされるような描写から、波動砲または飛び道具を使えるのかもしれない。
余談
- オルガの顔のデザイン元は、この作品の前に公開されたハリウッド版「GODZILLA」(1998)に出てくるゴジラ(エメゴジ)である。これは、「日本のゴジラがアメリカのゴジラを倒す」という思いが込められているからである。だが、はるか彼方の昔に自身の乗ったUFOが海に落下し、体が粒子状になっても生き続ける。その後人類に見つかり復活し、UFOを使って地球侵略を行う。ゴジラのオルガナイザーG1を取り込み再生し、しまいにはゴジラを完全に取り込もうとする一連の行動をみるとこの生命体に近い。(ゴジラ自身のコンセプトデザインにもハリウッド版を大きく意識したものもあったことも事実であるが)。
- 一部では『没デザインがサンドロスや魔デウスに流用されるもそこでも採用には至らず、最終的にディノゾールとして日の目を見ることになった』と言われているが、これは間違いな模様(とある冊子に掲載されていたデザイン画の中にはそれっぽいものも多数見受けられるので、同じようなデザイン論で制作されたものと思われる)。中には『背中にある傘状の翼が変形して口となる』と言う後のボガールを先取りしたかのようなデザインもあった。
- 最初期の没デザインは、平成ガメラのマザーレギオンにかなり似ていたとされている。
関連イラスト
関連タグ
ゴジラ ゴジラ2000ミレニアム ゴジラ怪獣 東宝怪獣 宇宙人
エメゴジ:オルガのモデルとなった怪獣。
虚実妖怪百物語:直接の登場はしていないが、作中で言及されている。
バルガロン:ゴジラのゲームに登場するオリジナル怪獣でゴジラの血を吸った事で怪獣になったと言うオルガに似たバックボーンを持っている。
マザーレギオン:コンセプトアートの一つがこいつとあまりにもそっくりなものがあった。