「グワァアアア!……と言いたいところだが、本当のオレはここにいたりする…カッコ良いだろう?」
CV:松本大
データ
【身長】一の目・201㎝→二の目・60.3m
【体重】一の目・84㎏→二の目・21.0t
概要
第二十九幕「家出提灯」に登場した髑髏のような、ボロ布のような姿を持つアヤカシであり、妖怪『狂骨』伝承のルーツとされている。
筋殻アクマロの2人目の部下であり、白い筋肉の身体を骨が上から覆った姿をしており、骨の隙間からは白いボロ布がはみ出ている様に見える。特に頭部はそれが顕著で、ボロ布と言うより最早白髪のロングヘアーとさえ言える程。
更に腰の袴は血の様に赤く、股間の辺りに赤い髑髏が逆さに付いているのも特徴。そして背中にも上下に大きな輪が後光のように付いているのも見逃せない。
武器は「濡髪糸眉刀(ぬれがみいとまゆとう)」といい、無数の布で作られた様な形状の巨大な刀である。
アヤカシの妖術使いの一人で、その内容は自身と全く同一の姿の分身を無尽蔵に生み出せる術であり、この分身は影から作られたもので実体はないが、触れる事もできるので判別は難しい。本体はこの分身の大群の中に潜んで攻撃を仕掛ける奇襲戦法を得意とする。
弱点は、あくまで影なので光には弱く、強烈な光を受けると分身を纏めて消されてしまう。また、分身の戦闘力自体はあまり高くなく、広範囲を一気に攻撃できる技の前では無意味である。
その為、根本的にダイゴヨウとの相性は最悪で、ダイゴヨウにはほぼ完封されてしまっている。
外見こそ不気味だが、その性格は「外道衆一カッコ良いドクロボウ様」を自称する筋金入りのナルシストであり、初めて会った相手に対してもまるで因縁のあるようなやり取りを強要、毎回盛大な自己陶酔に浸るなど非常に面倒臭い性格の持ち主。
更に隙あらば自身の髑髏の貌を撫で回したり、裏ピースサインやカメラ目線でドヤ顔を決める等、そのナルシストぶりは常軌を逸しており、劇中では骨のシタリからも「気持ち悪い」と露骨に気味悪がられた(シタリは元々アクマロに対しても良い感情は持っていない)。
劇中での活躍
劇中では、三途の川の増水というよりも主に血祭ドウコクのご機嫌取りの為に、アクマロから選出されてシンケンジャーに戦いを挑むべく出撃する(上記した術を見ても分かるが、あまり三途の川の増水という任務に適した能力ではない)。
とある工場地帯に出現すると、駆け付けたシンケンジャーを上述の分身能力で翻弄。
両手からの光弾で6人に大ダメージを与え、そのまま「濡髪糸眉刀」で止めを刺そうとするが、水切れを起こした為に撤退を余儀無くされる。
再び登場した時も、前回同様に分身能力でシンケンジャーを相手に善戦するが、ダイゴヨウの放つ強烈な光で分身をまとめて消されてしまう。
そしてシンケンゴールドにダイゴヨウ・十手モードで刀を折られ、ダイゴヨウ十手打ちに怯んだ所へ、スーパーシンケンピンクの真・天空の舞を喰らって倒される。
その直後、「でっかくなって、カッコよさも1000倍~!」と叫びながら二の目となって巨大化。
相対するダイカイシンケンオーの二天一流乱れ斬りに怯むも、再び無数の分身を生み出して対抗するドクロボウだったが、今度はダイゴヨウの秘伝ディスク乱れ打ちで分身を消されて丸腰になった所へ、折神大開砲を喰らって「オレ、カッコ悪い…」と叫びながら倒された。
アクマロ配下でありながら、三途の川の増水には大して役に立たないまま退場した。
余談
モチーフは髑髏とボロ布で、名前の由来は髑髏+坊。
現代の伝承では『狂骨』は井戸に打ち捨てられた無数の躯が怨霊化した、白骨化した姿の化け物であるらしく、シンケンジャー世界ではドクロボウの外見と無数の分身達が不気味に揺らめく様子がそのルーツだとされている。
狂骨をモチーフにした怪人はこのドクロボウが戦隊初で、『忍者戦隊カクレンジャー』や『仮面ライダー響鬼』等、怪人のモチーフが妖怪という過去作品にはいない(普通の「骸骨」と被るからか?)、さらにモチーフがボロ布と言う点に限って言えば、前者に登場したシロウネリ以来15年振りである。
声を演じた松本氏は、『獣拳戦隊ゲキレンジャー』で臨獣アーチャーフィッシュ拳ポウオーテを演じて以来、こちらも2年振りのスーパー戦隊シリーズ出演となった。
関連項目
侍戦隊シンケンジャー 外道衆 アヤカシ(シンケンジャー) 狂骨
コピー忍者クリソッツ坊:『忍風戦隊ハリケンジャー』の怪人で、こちらも無数に分身する能力を持つ。
ガタキリバコンボ:2年後の平成ライダー作品『仮面ライダーOOO』に登場するヒーローの形態の1つで、ドクロボウと同様に分身能力を有する。