貂蝉
ちょうせん
概要
中国語ではティアオチャン(Diaochan)と呼ぶ。
後漢の司徒・王允の養女であり、王允に仕えた歌姫。歌舞に優れており、
その容姿は演義に登場する女性の中でも一二を争うほどの絶世の美女として描かれている。
貂蝉が16歳の時、董卓の暴虐に心痛めた王允が画策する「連環の計」
(特別に「美女連環の計」と呼称する場合もある)に協力。
その類稀なる容姿を利用して董卓の眼に止まり、董卓と呂布の前で歌舞を披露して両雄の心を
奪う。董卓の屋敷に連れ込まれるが、呂布に董卓殺害を促し、ついには呂布に董卓を討たせた。
その後呂布の側室となる。呂布が曹操との戦いで下口で包囲され、陳宮が呂布に出陣を要請したが、
正妻・厳氏と共に呂布の出陣を引き止めた。呂布が敗戦した後の記述はない。
正史には記述はないが、呂布が董卓の侍女と密通しており、そのことを董卓に露見されることを恐れていたとする記述が存在して、その侍女が貂蝉のモデルではないかとされている。
貂蝉の貂は「てん」と読み、この動物の毛は飾りによく使われた。蝉は「せみ」と読み、これの羽もまた飾りに使われた。羅漢中はこれからとって、美人の形容としてこの名前を使ったのではないかという説がある。
登場作品ごとの貂蝉
架空の人物で数多くの伝承が残っている故なのか、三国志に関する創作作品では各作品ごとに設定や末路等が大きく異なり呂布に対する感情も本気で愛情を寄せている作品もあれば、そうでない作品も存在する。また貂蝉の登場しない作品もありその場合は貂蝉か正史におけるに貂蝉のモデルとなった侍女に相当する人物が登場するケースも存在する。
吉川三国志
演義同様に連環の計で董卓を呂布に討たせるが、事が成就した後は自殺する。
後に呂布は側室の一人に貂蝉と名付けている。
蒼天航路
正史に悪評が書かれることを恐れる王允に、董卓のそばに入って殺害する策を探ることを自分から志願。董卓の宴の際に琵琶に仕込んだ刀で暗殺を謀るも失敗。そのまま妃とさせられてしまう。
呂布に惚れられて結果的に董卓の殺害に成功するが、正史での評価を極端に恐れていた王允の放った刺客に殺されてしまう。
天地を喰らう
この作品においては呂布とは兄妹という独自の設定で更に西欧人の血も引いている。
DRAGONSISTER
高級大臣である王允の養女。董卓(美女に目が無い女武者)と呂布(母性愛に飢えた少女武者)を仲たがいさせる為に、双方に取り入る。しかし、自分を「ママ」と慕う呂布の姿に罪悪感を抱く。
三国志大戦シリーズ
最初期のVer.より登場。様々な計略(必殺技)のカードが出ているが、最も彼女らしい計略と言えば「傾国の舞」であろう。
必要コスト(RPGで言うところのMP。時間の経過と共に蓄積される)を払う事で計略が発動。撤退するまでの間、ずっと相手の城ゲージ(HPみたいなモノ)を削り続けると言うもの。
一見強力な計略に見えるが、「1回削るのに時間がかかる」上に「舞っている間は移動不可・攻撃不可」となるため、他の武将によるフォローが必要不可欠とあり、カードのレギュレーションや武将の人気度に反比例するように、使用率はあまり高くない。