「僕ちん悪戯大好き! 地球の機械や計器を全部、クルクルのバラバラにしちゃうんだもんね~!」
データ
生息地:計器の音が聞こえるところ
特技:超すばしっこいダッシュ、超すばしっこい連続ジャンプ
作戦:機械や計器をいじくって、ヒトを混乱させる
趣味:悪戯
概要
機械に悪さをする妖精として有名な未確認生物「グレムリン」の正体とされる幽魔獣。悪魔とノミが合体したようなフォルムをしており、腹部には幽魔獣のマークが刻まれている。
ちなみに手足の筋肉とバネが発達しているおかげで非常にすばしっこく、トリッキーな動きで相手を翻弄する戦法が得意。その速さはデータスでも処理が追い付かない程。
またグレムリンらしく専用の工具を使って機械や計器を片っ端から狂わせ、故障させるという能力を持っている……が、ただそれだけ。「故障させたら地球を汚染するマシンに改造する」というわけでもなく、汚染事業には到底役立ちそうにない。
にも拘らず膜インは上機嫌でその場を任せ、ネッシーのウオボ渦と密会していた辺り、あえて好きにさせて陽動役を担わせたのだろうか。
性格や言動はイタズラ好きな子供とでもいった感じで、自身のしていることが悪だという自覚はない模様。
劇中では持ち前の能力で機械や計器を狂わせて人間社会に混乱を齎したが、彼のこうした機械や計器を狂わせる能力は機械文明が発達した現代ならではのもの。ザイ粉のように世代の若い個体なのか、現代に復活して新たに身に付けた能力なのか、まったく別の用途で使っていたのかは不明。
劇中での活躍
街へと繰り出すと、「イーヒヒヒ…!これだな?イヒヒ…よいしょ!イヒヒヒヒ…」と笑いながら配電盤を弄る等、人間社会の機械類を狂わせる悪戯を開始。そのせいでエレベーターやトラックが暴走し、街中は混乱に陥ってしまう。
街へゴセイナイト、そして彼に遅れてデータスの力で幽魔獣の気配を探知したゴセイジャーが駆け付けると、彼らは分かれてワライコ僧を捜索。するとワライコ僧が「フフッ!ここまでおいで!ペンペ~ン!へへへへへ~ッ♪」と挑発をかます。当然見逃すまいと追い掛けるエリとハイドだったが、ワライコ僧の動きは素早く、あっさりと追跡を振り切ってしまう。そして逃げるワライコ僧がケーキ屋の女性店主であるパティシエの文枝に怪我を負わせ、彼女は注文を受けていたバースデーケーキを作れなくなってしまう。
肩を落とした彼女の姿を見て、責任を感じたエリが彼女の代わりにケーキを作ると言い、彼女だけに任せられないとしてハイドもそれに付き添う事となった。
一方、ワライコ僧は幽魔獣の幹部達と何やら話をしていた。「ハッ!グレムリンのワライコ僧、やりたい放題だな」と筋グゴンが皮肉るが、ワライコ僧は意にも介さず「キャハハハ♪僕ちん、悪戯大好き!」と前置いた上で上記の台詞を述べてはしゃぐ始末。これに対して膜インは笑って「ブハハハッ!上手い、上手い!んじゃ、後は宜しくね」とどこかへと出掛けて行くのだった……
その後、再び街に現れたワライコ僧は街中の機械類を狂わせて周囲を大混乱に陥れていた。
「ダメダメ!そんなんじゃ僕は捕まらないよ!」と言って追って来るエリ以外の4人とゴセイジャーを持ち前のトリッキーな動きで翻弄するも、レッドから飛んでいる間の隙を突かれてツイストルネードで追い詰められてしまう。
そこへケーキ作りに取り組んでいた所をゴセイナイトに叱責されながらも、何とか完成させたピンクが登場。「人をからかって悪ふざけで怒らせるのもいい加減にしなさい!笑顔の大切さを知らない悪い子にはお仕置きよ!」とケーキ作りで習った動きで翻弄(ボウル一杯の小麦粉をぶっ掛け、そのボウルで数回殴ったあと、ボウルを頭に被せて視界を塞ぎ、そこに膝蹴りをくらわせた。)そのまま5人のスカイックバレットで撃破した。
「ギャア~っ!痛いッ!痛いよぉ~ッ!」
直後にビービ虫に噛み付かれて巨大化すると、「う~痛いよ~!みんな大っ嫌いだ!もうヤダーッ! あぁ~ッ!!あぁ~ッ!!」とまるで駄々をこねる子供のごとく大暴走。ゴセイジャーの周囲にも瓦礫が降り注ぐ。
アグリ「泣くか怒るか暴れるか、どれかにしろ!」
そこへ現れたゴセイフェニックスが放つフェニックスビームを受けて怯み、嘴によるくすぐり攻撃で笑わされたあと、思いっきり股間へ突撃された。そして痛がっているところにゴセイグレートとゴセイグランドの必殺技、グレートストライクとグランドラスティックを連続で受けて爆散した。
一方、膜インは……
「覚えていますかな?あなたがかつて最強のゴセイヘッダーを退けた事を……」
「フッフッフッフ…日の下に混迷、再び来たれリ」。
「もう一度やる気になってくれて本当に嬉しい事ですな」
1万年前にあのゴセイナイトを退けた強豪の幽魔獣相手に密会していたのだった……。
後にブロッケン妖怪のセマッタ霊の生み出す幻影として再登場したが、スーパーゴセイジャーのスーパースカイランドシーダイナミックを他の幻影幽魔獣と共に受けて消滅した。
余談
モチーフはグレムリンとノミ。丸みを帯びたフォルムや四肢に生えた毛からその意匠が見受けられる。
名前の由来は『トワイライトゾーン』+笑い小僧。なんとも憎たらしい態度を取るが、「憎」ではなく「僧」である。
映画の方には原典通り飛行機の機器を壊す「グレムリン」と呼ばれる怪物が登場する為、それが機械を狂わせる能力の元ネタになったと思われる。
声を演じた鈴木は昨年の『侍戦隊シンケンジャー』にてヒャクヤッパ、更に2年前の『炎神戦隊ゴーオンジャー』でもドリルバンキの声を演じており、3年連続でスーパー戦隊シリーズへ怪人役でゲスト出演する事となった。
次の出演は11年後の『機界戦隊ゼンカイジャー』のカキワルド/ホシガキワルド役である。
海外版
こちらでの名前はそのまま「グレムリン」。オリジナル設定として同族(いとこ)のグリッチャーがおり、グリッチャーがトキシックミュータント(幽魔獣)の最後の怪人を務めた。
関連タグ
冥獣人グレムリンのガリム:5年前に登場した、同じくグレムリン繋がりの先輩怪人。
リグロー:『星獣戦隊ギンガマン』におけるノミがモチーフの怪人。同じモチーフのワライコ僧が登場するまで実に12年のスパンを要した。
グレムリン(ファントム):2年後の平成ライダー作品に登場するグレムリン繋がりの幹部怪人だが、ワライコ僧の方がより原典に近い。