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綾里春美の編集履歴

2024-06-15 18:19:31 バージョン

綾里春美

あやさとはるみ

綾里春美とは、ゲーム『逆転裁判』シリーズの登場人物である。

概要

はみちゃん

逆転裁判』(成歩堂編)のメインキャラクターの1人。『逆転裁判2』第2話『再会、そして逆転』で初登場。当時の年齢は8歳。身長125cm。『2』に登場した若い女性キャラ限定で3サイズが設定されているが、まだ幼い春美は代わりとして「成績表」が公表された。国語5・算数3・理科4。


もう1人の霊媒師の助手

『倉院流霊媒道』の使い手の霊媒師一族・綾里家の出身者。綾里一族の族長に当たる、現在の『倉院流霊媒道』の家元・綾里舞子の姪で、舞子の姉である綾里キミ子を母に持つ。舞子の2人の娘・綾里千尋綾里真宵とは従姉妹同士。20歳上の千尋と10歳上の真宵からは「はみちゃん」と呼ばれて可愛がられている。


再会、そして逆転』での殺人事件で「被告人となった真宵を救うという目的の一致」から主人公・成歩堂龍一と初対面し、真宵に続いて弁護士を務める彼の助手に加わった。それ以降は真宵と分担して千尋の霊媒を行いながら、成歩堂の補佐役を務め、多くの事件解決に貢献を果たした。真宵同様あくまでも本業は霊媒師であり、弁護士の助手は副業として扱われている。真宵が成歩堂に託した後に彼から手渡された、特別な勾玉に霊力を込めてサイコ・ロックの力を利用出来る様にしてくれたのも春美である。


容姿

浦島太郎』のヒロイン乙姫の様な2輪状に結った髪を、紫の数珠の髪止めで纏め上げている。真宵と同じ綾里家の装束を身に纏っているが「成人前後用で濃い紫の羽織り」を着用する真宵に対して「年少者用の薄い紫の羽織り」を着用する。『3』のエンディングでは、綾里姉妹も幼少期には春美と同じ装束を着ていたのが確認された。赤紫色の横向きで結ばれた長い帯、履き物が草履で固定されているのは全世代共通。アニメ版では度々、紫の風呂敷に何かを入れて持ち歩いているシーンが描かれている。またアニメ版の終盤では最後の事件が真冬に起きた為、屋外での行動の際には「サンタクロースを思わせる、首元に白いボンボンが付いた赤いコート」を普段の装束の上から着込んでいた。


家族関係

真宵とは血縁上は従姉妹関係であるが、本当の姉妹の様に仲睦まじい。反面、千尋が弁護士を目指して18歳で『倉院の里』を去ってから春美は誕生しているので、千尋とは会った事もほぼ無い為、彼女の事はよく知らない。綾里家の風習では家元一家だけが「本家」と呼ばれ、それ以外の一族の者達は「分家」と呼ばれ、本家の人間達に従属する事が定められている。将来は母の舞子から家元を継承する事が確定している真宵は「本家」に属し、霊能力を持たない母のキミ子と共に春美は「分家」に属している。その様な身分の差や一族の薄暗い背景を感じさせない程、真宵と春美は綾里家の風習には囚われていない、本物の家族同然の絆を築いている。


母子家庭育ちなのは千尋と真宵と共通しているが、2人の母の舞子は夫婦円満で幸福な家庭を築き、真宵の幼い頃に夫と死別するまで連れ添った。そんな妹一家に対して、キミ子は優れた霊力を持った娘・春美が生まれるやいなや「お役御免」とばかりに、彼女の父親に当たる元夫とは離婚している。この生い立ち故に春美は父の事を覚えておらず、唯一の家族の母にも素直に甘えられない家庭環境にいる反動もあってか、健全な形で自分を妹代わりとして可愛がってくれる真宵を心から慕い「分家から本家に捧げる敬愛と忠誠心」を持ち併せつつ、姉同然の存在として見ている。


周囲の人々との関わり

『逆転裁判123』の時代では、主要人物の中では最年少の子供である事から、既に大人の成歩堂とその仲間達からは可愛がられていた。春美自身も成歩堂を始め、自分の世話をしてくれる大人達には素直に懐いていて、これらの関係は高校生に成長した『456』の時代でも継続している。


しかし『再会、そして逆転』での霧崎哲郎殺害事件を巡る裁判で、被告人とされた真宵に徹底的な攻撃を仕掛けた当時の担当検事・狩魔冥には、この一件から『2』から『3』に至るまで悪印象と嫌悪感を引き摺っていた時期もあり、その頃には彼女に面と向かって「真宵様を虐めた悪い検事さん‥‥。私‥‥嫌いですっ!」と非難した事もある。この反応に対して常日頃から女性や子供等、弱い立場の人々への気遣いを心懸けている冥はショックを受けていた。


アニメ版では冥との仲は改善されていて、彼女の狙撃事件の際には「鞭の検事さんは大丈夫でしょうか‥‥?」と冥を心配したり、終盤の『葉桜院』での事件では「前述の嫌いと発言するシーン」がカットされて、最終回のラストシーンでは冥が『葉桜院』に残っていた春美を裁判所に連れ出したりもしている。


性格と趣味嗜好

純真無垢な心を持った少女で、まだ幼いながらも「天才的霊力の持ち主」との呼び声も高い。母キミ子からは「春美ちゃん」と呼ばれている。母親には優秀な霊媒師となる様、厳しい英才教育を施されていると同時に、箱入り娘として溺愛されている。こうした教育環境の影響により、小学生の少女とは思えない程、礼儀正しく落ち着いた性格、古風で丁寧な言葉遣いの持ち主に育っている。純粋な少女なのは同じだが、元気一杯な真宵とは対照的に穏和な気質。キミ子からは厳しい躾や修行を科される事も多いが、並行して宝物扱いまでされる程に溺愛もされているので、心の底から慕っている彼女の為を思い、如何なる修行にも耐えている。キミ子の「春美は私の宝物」という口癖に呼応する様に母への愛をよく口にする。『3』の終盤では「お母様はいつだって優しくて大好きです!」と嬉々として発言していた。


独自の教育方針から「なるべく娘には俗世間の汚れを知らないままでいて欲しい」と願う母に「余り故郷『倉院の里』を離れない様にすべし」と厳しく言い付けられている事に加え、まだ幼い為に真宵以上に俗世間には疎い。アニメ版の第2期・第14話『逆転の潮騒が聞こえる』では、こっそり春美の願いに応じて彼女を海に連れ出した真宵が、キミ子に激怒されて、里を去った母と姉と一緒くたにされて「ああたがた本家は『倉院』の恥晒しでござあます!!」と罵倒されるシーンもある。しばしば天然ボケ娘の従姉妹から間違った知識を教わる場面も見られる。『2』の攻略本でのインタビューでは「『倉院の里』には綾里一族専用の学校があり、そこに私も通学している」と語っていて、こういった背景も彼女の世間知らずに拍車を掛けている。サーカスや電車の存在も知らなかったり、弁護士を始め名前の最後が「し」で終わる職業全般を「霊媒師と何らかの関係がある」と思い込んでいた時もあった。


趣味が毬付き、ゴム飛び、綾取り、お手玉と、現代の小学生だとは思えない程に古風。『倉院の里』では修行の一環として精進料理が主食とされている為、ベジタリアンに育った春美は肉料理を苦手としている。テレビ番組では『世界子ども名作劇場』というアニメがお気に入り。特技は裁縫。図画工作は苦手で学校での成績も芳しくない上に、これに関しては人並外れて不器用。毬付きに夢中になっていた所、誤って綾里家を代表する家宝『倉院の壺』を割ってしまった際には1人で修復に当たったが、結果として余りにもチグハグな状態にしてしまった。『倉院の壺』には綾里一族の先祖・綾里供子の名前が大文字で「供子」とだけ書かれているのだが、彼女の名前がひっくり返って「子供」になってしまった程である。


特殊な恋愛観

普段は基本的には穏やかで心優しい少女だが、歳の割にませている上、非常に思い込みが激しい一面があり、特に恋愛方面となると発言と行動が過激化し、時として暴力的にもなる傾向にある。幼い少女らしく「恋に恋する側面」もある模様。前述の通り、夫婦愛の欠落した家庭に生まれ育った身の上だが、これは春美に限った話ではない。先祖代々、綾里一族の霊能力は女性にのみ受け継がれ、一族の女性全体が霊媒師を生業としている為、完全なる閉鎖的な女性優位社会が『倉院の里』では形成されている。そうした環境から「必然的に隅に追いやられる男性陣と、恒常的に自然と優位に立つ一族の女性陣の仲」は拗れる事が多く、最終的には夫婦関係が破綻する事例も枚挙に暇が無い。


自分の両親も含む「綾里一族の歴代夫婦の離婚」を数多く見届けて来た立場だからこそ、春美は「大好きな真宵には絶対に幸福な恋愛をして欲しい。彼女に相応しい相手は成歩堂しかいない。2人は既に恋人同士である」と誰よりも激しく思い込んでいる。事ある毎に「成歩堂と真宵は運命のカップル」と夢想に耽ったり、ちょくちょく彼に「もっと積極的にアプローチするべき」と迫ったりもする。更には成歩堂が形を問わず、真宵以外の女性と仲良くしている所を見かけると、即座に浮気扱いして「多岐に渡るお仕置き」を彼に喰らわせる。お仕置きは無言で睨み付けたり、叱咤や説教を浴びせたり、仕舞いにはパンチやビンタまでお見舞いする。パンチやビンタは連続で繰り出される時もあり、少女の攻撃だとは到底思えない程の威力を発揮する。春美の攻撃を受けた青年の成歩堂がよろめいたり、往復ビンタを喰らった末に気絶した事さえある。こんなにも高い攻撃力の持ち主であるが、これらの武力行使の被害者とされるのは成歩堂限定なので、この力が何かの役に立った試しは無く、不憫な事に唯一の被害者・成歩堂がひたすら無駄に痛い思いをしているだけである。


この様に過激なまでに成歩堂と真宵が恋仲となる事を推し進めて来たが、彼がみぬきの義父となってからは、流石に空気を読んで、前述の思想を表に出すのを控える様になった。また理想の恋愛をしているカップルへの憧れはあるものの、自分の頭の中にいる成歩堂と真宵のみを対象としていて、自分自身の恋愛に対しては余り興味を持っていない。


霊能力

春美は母キミ子が望んでいた通り、生まれつき絶大な霊力の持ち主として誕生した。「真宵よりも優れた霊能力者」と言われる事も多く、分家出身者の10歳手前の少女にして、毎回必ず霊媒に成功する程その力も安定している。彼女に引き替え、真宵は本家出身者でありながら微弱かつ不安定な霊能力の持ち主で、17歳になるまで1度も霊媒に成功した試しが無かった。初めての成功体験から「霊媒師としての覚醒」もようやく始まったものの、その霊能力は10歳も下の春美に遅れを取っている状態でもあった。


但し「家元になれるか否かの判断基準」は霊能力の高低よりも、遥かに家柄に重きが置かれている。「次期家元の最有力候補とされるのは、現家元の実母と一定の霊能力を併せ持った人物」で固定されており、何らかの例外となり得る事態に発展しない限り、どんなに霊能力が優れていようと「分家出身者の時点で家元になるのは叶わぬ夢」とされる。以上の背景からの影響を受けて、次期家元に確定していながら霊媒師としての実力と自信に欠ける真宵が「はみちゃんの方が私よりも家元の素質がある」と弱音を吐いた事もあった。春美の母キミ子は全く霊力を持たずに生まれて来た為、元々は本家出身者だったのに分家へと追放された過去を持ち、それ故に娘を家元にする事が出来ない現状を歯痒いと感じている。


真宵より上と言われる春美の霊力だが、作中では「真宵の方が潜在能力が高い」と見られる描写も散見される。

・春美が霊媒している霊を後から極限状態の真宵が霊媒し引きはがした。

・真宵が霊媒している霊を後から春美が霊媒したが霊媒できなかった。

真宵はどちらも火事場の馬鹿力かもしれない)

勾玉に霊力を込めるのは真宵にはできない様なので、霊媒だけが霊力の在り方でもなさそう。

また3では「誰かが呼んでいる霊を呼ぶことはできない」とのことだが、

上記から「同時に同じ霊を霊媒すると霊力が高い者に霊が降りる」可能性が高い。


はみちゃんビフォーアフター

逆転裁判4』や『逆転検事』シリーズは未登場だったが、『逆転裁判5』に登場する。(厳密には『検事1』ではナルホドや真宵と共に背景出演している。)

『5』は『逆転裁判3』から8年後が舞台なので、年齢は17歳となる。

オシャレのつもりなのか、真宵のような紫の玉(?)を左の髪に付けている。


法廷爆破のニュースを聞き、修業で里を離れられない真宵の代わりに事務所の掃除のために訪れた。

色々とショックな出来事があって意気消沈していた成歩堂も、春美の笑顔と彼女が持ってきた真宵の手紙で元気づけられた。


実は『逆転裁判4』の本編が開始する前から成歩堂なんでも事務所を出入りしていたらしく成歩堂みぬきの面倒を見たり事務所の掃除を行っていたらしい。


続編の『逆転裁判6』では、ドゥルクと共に『倉院の里』を訪れた王泥喜法介を出迎えたほか、里中で傍迷惑な選挙活動を行う清木まさはるにウンザリした様子を見せていた。

なお『5』以降は高校生なのだが、身長が140㎝しかないことをかなり気にしている。『6』のダウンロードコンテンツ『遊べる!逆転劇場 成歩堂編』では、(諸事情はあれど)最初「自分の身長は148㎝である」と8㎝もサバを読んでいた。


演じた声優俳優一覧

佐伯美由紀逆転裁判5
豊崎愛生CR逆転裁判
久野美咲(※)テレビアニメ逆転裁判〜その「真実」、異議あり!〜
漆原志優舞台『逆転裁判2 〜さらば、逆転〜」』
髙野友那舞台『逆転裁判2 〜さらば、逆転〜」』

(※)『大逆転裁判』および『大逆転裁判2』でアイリス・ワトソンの声を担当している。

関連イラスト

はみちゃん真宵さまは、いつも


関連タグ

逆転裁判

逆転裁判・逆転検事シリーズキャラクター一覧


綾里真宵 成歩堂龍一 綾里キミ子












以下ネタバレあり


天才霊媒師、出生の秘密

春美は自分が「ひとりっ子」だと語っていたが、実は16歳年上の双子・美柳ちなみ葉桜院あやめという異父姉がいる。事実、ちなみ・あやめ姉妹と春美は顔立ちがよく似ている。双子の異父姉たちはDL6号事件がきっかけで綾里家の権威が落ちた際に、宝石商の父と共に出て行った為、春美は異父姉たちの存在を知らずにいた。なお、春美の父親もキミ子と離婚し『倉院の里』を出て行っている。

アニメ版では裁判の傍聴により姉が居ることを知ることになった彼女の表情は悲しみと苦しみが入り交じった感じで描かれた。


母キミ子は自分が妹の舞子に霊力が劣っていたことで家元になれなかった事から、自分の娘を家元にすることだけに固執していた。キミ子は春美を可愛がってはいるが、それは霊力の高さという才能を愛していた為であり、霊力に恵まれなかったちなみとあやめには冷たく関心を抱くことはなかったらしい。


後に異父姉のあやめとは再会するものの、2人が姉妹として接することはなかった様子。春美にとって姉と呼べるのは、あくまでも従姉の真宵だけだった。

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