志摩リン
しまりん
「誰かとキャンプするってこんな感じなのかな」
概要
母方の祖父の影響で中学1年の冬からキャンプをしている、物静かな女子高生。
ソロキャン専門であったが、本栖湖のキャンプ場で浜松市から引っ越してきたばかりで迷子になった各務原なでしことの出会いを切っ掛けに、彼女のキャンプライフも少しずつ変化していく事となる。
家族構成
両親との家族仲は良好で、ソロキャンの趣味に関しても両親から理解を得ている。信用されているのか、せいぜい事故を起こさないよう心配される程度で、かなり寛容といえる。
祖父は大型バイクを乗り回して日本中を放浪しながらキャンプを行っている。
両親もかつては肇と共にオートバイに乗っており、血は争えないということだろう。
なお現状でリンと一緒に二輪で走ったのは祖父のみ。
人物像
高校に入る前からキャンプしていたため、キャンプの知識・経験ともに豊富。しかし基本的に静かにひとりで過ごしたいという考えから、主にシーズンオフの晩秋~冬季にソロキャンをしている。ソロ勢ということもあって野外活動サークル」(野クル)からの勧誘は断っている。
ただし人付き合いが全くできないわけではなく、慣れ親しんだ相手には相応にノリのいい一面を見せ、主になでしこや、中学の頃からの仲である斉藤恵那に対して緩いツッコミを入れる。また、当初は苦手意識が強かった大垣千明には幾度のキャンプを経て自分からイタズラを仕掛けるようになったり、土岐綾乃や瑞浪絵真とも始まりが「知り合いの知り合い」という形とはいえ交友を持つようになるなど、多少変化がみられる。
恩返しのためにと押し掛けて来たなでしこと一緒にキャンプした事や、恵那から「グルキャンには違った面白さがあるかもしれない」と言われた事などもあって、クリスマスキャンプを機に多人数のキャンプにも積極的に参加するようになった。
昔なじみの恵那は名字呼びで、野クルの3人は下の名前で呼び捨て(当初は千明は「大垣」、あおいは「犬山さん」と名字呼びだった)。綾乃のことはなでしこに倣ったのか「綾ちゃん」と呼んでいる。絵真は交友が浅いからか名字+「さん」付け。
余談だが、あおいを呼び捨てにする描写は劇場版が初と結構遅く、その後原作漫画(86話)やドラマCDにも反映された(元々直接的な交流が多いほうでもないというのもあるだろうが)。
当初は自転車に道具一式を積んでキャンプに行っていたものの、原付免許を取得し、原付スクーター(モデルはヤマハ・ビーノ)で県外への遠出もするようになる。
また、これまではキャンプ時の食事をカップ麺で済ませることが多かったが、なでしこの作る鍋料理に感化されたのか、キャンプ料理を作ることも多くなった。
キャンプ以外の趣味は読書。書店でバイトをするかたわら、学校では図書委員を務め、バイトがない日の放課後は学校の図書室でひとり読書をしているほどの本の虫。キャンプ先にも本を持ち込み、暇があれば読書している。ちなみに読んでいる本は 『徳川埋蔵金の謎』や『UFOについて』といったオカルトじみたものが多い。アニメ版では、牛鬼の伝説がある四尾連湖で心霊スポットに関する本を読んでいた。
容姿は母親ゆずり。背が低く、原作コミックスおよびアニメ版ではメインキャラクター5人のなかでいちばん小さい(第6巻メロンブックス特典リーフレットによれば145cmを下回る)。なでしこからは初対面時に小学生だと思われていたほか、後に野クルの顧問になる鳥羽美波の妹・涼子も、初めて見かけた際に「中学生?」と聞いてきた。
しかし、原付免許を取るまでは自転車にキャンプ道具を積んで遠方のキャンプ場に行ったり、バイト先で大量の本の入った箱(約15kg前後)を苦もなく運んでいることから、なでしこに負けず劣らずの体力はあると思われる。
髪の毛を腰まで伸ばしており、普段は大きなシニヨンを結っている。この髪型はある意味リンの個性であり、恵那からは「しまりんだんご」と呼ばれている。ときおり恵那に髪型を整えてもらっているが、手先が器用すぎるため、たまに奇想天外な髪型にされてしまうことも。
TVアニメ公式ガイドブック(野外活動記録)に記されているように、実はかなりの犬好きであり、恵那の飼い犬のちくわを前にすると頬が緩む。その振る舞いからよく犬に例えられるなでしこと仲良くなったのも必然だったのかもしれない。逆に野良猫に近づこうとすると逃げられるなど、猫との相性はよくない模様。
ヤマハコラボエピソード『サウナとごはんと三輪バイク』(単行本10巻収録、アニメは『へやキャン△』円盤特典)では開始時点で二輪免許を取得済みであり、1年点検に出したビーノの代わりに三輪バイクのトリシティに乗っている。また、髪型がショートヘアになっている。このエピソード自体いつの時間軸なのかは不明。
アニメ第2期第1話では、第1期第1話の展開をなぞるように、中学生時代のリンが父親に付き添われて初キャンプするオリジナルエピソードが描かれた。詳細はJCしまりんを参照。
アニメ第3期第1話では、小学生時代のリンが祖父と簡単なデイキャンプを行うオリジナルエピソードが描かれた。詳細はJSしまりんを参照。
『映画ゆるキャン△』では成人してからの生活が描かれている。
山梨を遠く離れて名古屋のタウン情報誌出版社「しゃちほこ出版」に就職し、同県一宮市内で一人暮らし中。作中では営業から編集に移ってきてそう間が開いていないようで、紙面に乗せる企画の考案に奮闘している。
アウトドア趣味は続いており、祖父から譲り受けたバイク(※)を駆って休日はツーリングやデイキャンプに出かけている。しかし深夜まで続く編集作業や休日返上の激務がたたってか体力が低下しており、山登りに苦労するようになっている。なお髪型はショートヘアになっている。
3年ぶりに再会した千明から聞かされた、山梨県の高下にある寂れた自然施設の再開発について「キャンプ場にでもすればいいじゃん」と何気なく言ったことから、友人たちを集めたキャンプ場建設計画が動き出すこととなる。
詳細はOLしまりんを参照。
(※)なお特典13.5巻の原作者によるコメントでは本来リンの身長ではそのバイクを乗りこなすには身長が足りていないことが明らかになっており、バイクに乗っているシーンについては「リンに合わせて車高を低く改造した」か「突然変異したアシナガオオカミに噛まれて足だけメッチャ伸びた」と考えてほしい…と冗談めいたコメントをしている。
余談
- 同じ作者の『mono』では、原付スクーターを乗り回すうら若き女性としてカメオ出演。なでしこと違い、そちらのメインキャラと直接絡む場面は今のところない。2021年3月号掲載のコラボ漫画(『mono』3巻、「COMIC FUZ」の『へやキャン△』に収録)にも登場した。
- アニメ1期のOPで彼女となでしこのLINEでのやりとりが一瞬だけ映るが、本編での二人の関係の変化に合わせてか8話からはリンの返答が徐々に軟化している。
- 本作のアニメ化直後に、リンの愛車にそっくりなカラーリングのビーノが発売されたことがあった。さらに公式でコラボし販売店向けに販促ポスターを作ったり、公式サイトで前述のコラボ漫画を発表したりと、ヤマハ側も本作を意識していることがうかがえる。なお、ビーノは2018年5月にモデルチェンジを実施しており、現在生産されているモデルは外見が異なる。
- ゲーム『ゆるキャン△ Have a nice day!』の限定版には、ビーノに乗ったリンをデザインしたオリジナルのチョロQが付属している。立てた時の安定性を考慮したのかビーノが三輪(後ろが二輪)にアレンジされている。
- 彼女が買った「焚き火グリル」はAmazonなどで購入可能だが、「メタル賽銭箱」でググっても購入サイトにたどりつくことが可能である。
関連イラスト
制服姿
ポンチョ姿(本栖湖)
ポンチョ姿(四尾連湖)
青ジャケット姿
黒ジャケット姿