概要
DMM.comにて配信中のブラウザゲーム『刀剣乱舞-ONLINE-』に登場する刀剣男士
検索除けのため、タグ登録は 刀剣乱腐の利用をお願い致します。
それぞれ元の持ち主である土方歳三と坂本龍馬が、当時、佐幕派と倒幕派(維新派)としてほぼ対立的な関係であったことや、ゲーム内における、二振の銃や大砲に対するコメントの違いなどから成立したカップリング。
現在、元の持ち主同士が会遇したという史料は存在しないが、同じ時代、京にいたことは確認できる。
※初期段階では、「和吉」タグと併用している作品が多くみられた。
ゲームにおいて
サービス開始当初、公式での絡みは見られなかったが、2015年4月21日のアップデートで会話が追加された。
内番にて、和泉守兼定と陸奥守吉行を「手合せ」させると見ることができる。
ゲーム内の台詞を聞くと、ふたりの在り方は真逆に近い。
美と実力の両方をテーマとしている和泉守に対し、陸奥守は田舎っぽさが抜けないといった対照的な姿となっている。これはそれぞれのセリフにも表れており、和泉守の本丸ボイスが自身の容姿や実用性を誇るものであるのに対し、陸奥守の負傷時本丸ボイスは元々ボロ衣装だから気にするな、という旨の発言をしている。
戦闘に対しては、和泉守が積極的、陸奥守が消極的なボイスとなっている。また、和泉守の出陣ボイスでは、元の主の死因からか、または刀の時代の終わりが銃によってもたらされたからか、銃や砲を快く思っていない様子が窺える。逆に陸奥守は、「新しい物好き」という性格と、元の主が拳銃を愛用していたこともあってか、「時代は拳銃」と言い、大砲も装備できないかと考えている様子である。
馬当番や畑当番でも、和泉守は非常に消極的で、相棒の堀川国広と組ませるとサボろうとさえするのに対し、陸奥守は喜んで行っている。
一方で、資源マスに到達した際、両者とも「臨時収入」と発言していたり、正月ボイスではどちらも上機嫌で審神者を宴会に誘ったりするなど、実は気が合うのかもしれない。
史実において
和泉守兼定は、新選組副長、土方歳三が愛用した刀である。
池田屋事件には参加していなかったものの、新政府軍と旧幕府軍の最期の戦闘である函館戦争では土方と共にあった。土方は慶応4(1868)年10月から函館にわたり、新政府軍に徹底防戦した。しかし明治2(1869)年新政府軍の函館総攻撃が開始され、同年5月、和泉守兼定は小姓の市村鉄之助に遺品として託され、土方の死を看取ることなく函館から脱出した。土方の最期は、馬上で指揮を執る中、弾丸が腹部に命中したことが原因だとされている。
戻ってきた当時は、打たれてからわずか2年にもかかわらず、鞘には戦でついたと思わしき傷が、束糸には摩耗するほど使い込まれた形跡が残っており、刃こぼれがいくつも見つかったという。
現在では日野にある「土方歳三資料館」にて、毎年土方の命日に合わせ期間限定展示が行われている。
陸奥守吉行は、坂本龍馬の佩刀である。
慶応2(1866)年、兄である坂本権平に手紙を出し、「国家難ニのぞむの際ニハ必、家宝の甲を分チ、又ハ宝刀をわかちなど致し候事」と、郷土坂本家で所蔵していた家宝の刀を無心した。その後、西郷隆盛や中岡慎太郎らに預けられ、慶応3(1867)年3月ごろに龍馬の手元に届いたと思われる。
龍馬はこの刀を非常に大事にしていたようで、権平宛の手紙に、京都に行くときはいつも腰に差していること、京都の刀剣家から粟田口忠綱と同等の目利きと言われたことなどが書いてある。
慶応3年11月15日、近江屋に滞在していた龍馬たちは帯刀しておらず、陸奥守吉行は床の間に安置されていた。夜、侵入してきた暗殺者に対し、龍馬は鞘を払う暇もなく相手の刃を受けたが、その一撃は鞘を通り越し刃にまで食い込んでいたという。そのまま押し切られる形で額を深く切られ、ほとんど即死に近い形で亡くなったとされている。
龍馬の暗殺後、龍馬の遺品として坂本家に保管されていたが、大正2(1913)年の釧路大火で刀身が焼け、変形して反りを失う。その後研ぎ直しに出され、焼失を免れたほかの遺品たちと共に昭和6(1931)年、現・京都国立博物館へ寄贈された。
刃こぼれするまで使い込まれた刀と、一度たりとも人斬りに使われる事のなかった刀。主の最期に傍に在ることが出来なかった刀と、主が最期まで手にしていた刀、と史実においても対照的な二振りである。だが、どちらとも主に愛された刀であり、後世に遺品として残された刀であるという共通点がある。
また、現代にいたるまで和泉守兼定と陸奥守吉行は数度同時展示されていたことがある。
乱刃ネタについて
陸奥守吉行は元々反りのある「乱刃」であり、現在は火事によって反りのない直刀へと変化している。「龍馬佩刀時代の陸奥守の容姿は、現在のものと違ったのでは?」ということから発生したネタ。また、和泉守と同じ時代京にいたことから、「和泉守は乱刃時代の陸奥守を知っているのでは」というネタも。
2015年5月に行われた「コンテンツ文化史学会」において、刀剣乱舞プロデューサーの芝村氏から「キャラクターに統一感を持たせるために法則性をつけた」「刀を雌雄で分けて考えた」「綺麗な刀は雄、乱刃の揺れが大きいほど雌」との発言があったため、乱刃時代の陸奥守は乱藤四郎の様に華やかな容姿であったかもしれないと推察する人もいる。
※公式設定ではないため、このネタを用いる際には注意書きをつけることが望ましい。
メディアミックスにおいて
アニメ『活撃/刀剣乱舞』
討幕派と佐幕派が世を二分し、刀の時代が終わりを告げた時代――幕末という動乱の時代で、刀剣男士たちが時間遡行軍との戦いに身を投じる。
物語の中心となるのは和泉守兼定を隊長とした第二部隊で、隊のメンバーは陸奥守吉行、堀川国広、薬研藤四郎、蜻蛉切、鶴丸国永の計六振。
部隊結成当初、人命を重んじる陸奥守が、人命よりも任務を優先するかのような行動をとる和泉守に反発し一時部隊から離れてしまう。しかし攘夷志士による事件のさなか、和泉守が決して人間を蔑ろにしたわけではないことがわかり、和解するに至った。ただし、その後も何かにつけ軽口の応酬が絶えない二振だった(こんのすけ曰く「じゃれあい」)。
アニメ『刀剣乱舞-花丸-』
陸奥守は一話より、和泉守は四話より登場。
登場人数が多いため中々両者が絡む機会はなかったが、十一話、十二話にて同じ部隊で池田屋に出陣した。
二期である『続』九話では、陸奥守の提案で「趣向を変えた手合わせ」を行う事となり、和泉守と陸奥守が同じチームで相手チームに立ち向かう様子が描かれた。
その他
ミュージカルでは2018年の上演の5作目(トライアル・厳島・単騎・冬の祭りを除く)と、2018年・2019年の冬の祭りで共演。
舞台では2019年冬公演の8作目(外伝含む)で共演している。